Vinyl Review の全エントリー
Avenged Sevenfold/ City of Evil (2005) [ 2006年04月08日 ]

City of Evil (2005)
学生の頃は毎週のように新宿やお茶の水のHR/HM専門店や中古CD屋に通って、新しいアーティストの開拓をしていたものだが、社会人になってからは新規開拓の情熱はすっかり下火になってしまった。
まあ、HR/HMの世界自体が若干閉塞感を漂わせていたせいもあるかも知れない。
というわけで、こちらに来て買うのも昔から知っているアーティストの新譜やリマスターものがほとんどだったのだが・・・
深夜、何気なくつけていたPVを流す番組で見かけたのが④Bat CountryのPVだった。
ちょっとヘビーなサウンドのありがちなメロコアかと思ったが、その予想は見事に裏切られる。煮え切らない(褒め言葉)メロディラインにヘビーなリフはお決まりだが、緩急とフックの付け方が絶妙。加えて、在りし日のジャーマンやNWOBHMを思わせるツインリード!!
こういう「志」を持ったバンドはたまに見かけるが、「志倒れ」も多いところで、歌唱力、演奏力がしっかりしているし、プロダクションもソリッド・・・いや、実に久々の一目惚れだった。
というわけで、このアルバムを手に入れたのだが、これまた楽曲は粒ぞろい。④単独でもいいのだが、アルバムを通して一つの組曲のような構成力を持っているところがまたたまらない。
ちなみにHR/HMの名バンドはバラードもよくなくてはいけないわけだが・・・⑥は秀逸。
これを聴くと、メンバーのルーツの一つがGuns'n RosesやLA Gunsにあると推測される。
ともかく80年代後半から90年代前半のHR/HMが好きな人にすべからくお薦めなのだが・・・邦盤は出ていないらしいのが、何とも・・・
平原綾香 / 誓い (2006) [ 2006年03月04日 ]

既にふぉーりん・あとにーの憂鬱の方でも紹介しているが、もうちょっと真面目なレビュー。
こういうタイアップ曲というのは、詩や曲に予めしばりがかけられることがあるんだろうし、タイアップ先がNHKということも考えれば、いやでも日本選手団応援歌という色合いは必要になる。
しかし、そうした制約の中でも、手に入れたものと失ったものとの間での葛藤を描き出すところに、小林建樹の天才を見せつけられる。
風が走るよ、生まれたての明日に胸が高鳴る
ふりかえらずに、このまま歩きだそう、新しい舞台へ
このシンプルな歌詞とメロディを、平原綾香が極めて丁寧に歌いあげる。
実は、最初は小林建樹の独特のメロディに、どうしても本人と比較をしていたのだが、聞き込むにつれ、違和感は消えた。
それだけに惜しいのが、大仰なプロダクションだ。平原綾香が、一つ一つの言葉とメロディに表情をつけようとしているのを、ステレオタイプなアレンジが逆に細かい起伏を塗りつぶしてしまう。
アルバムに収録されるときに、シンプルなピアノ・アレンジ(小林建樹本人だとなおよし)の追加を望みたい。
John Sykes/ BAD BOY LIVE! [ 2005年06月06日 ]
昨年の来日公演のライブ盤。今だからいえるが、実はこっそり仕事を抜け出して見に行った。 Johnの日本でのライブはNothin' but Troubleのツアー以後は、ほとんど行っているはずだが、Still of the Night以外のWHITESNAKE時代の曲を聴いたのは初めて。 Bad Boys, Crying' in the Rainは分かるとして、Is this Loveはたまらない。 このギターソロは、数多くのロックバラードの中でも文句なしに最高のソロの一つ。 これを含めて、このライブでのJohnのギターは相変わらず切れまくっている。 選曲もベストに近く「買い」であることに疑いの余地はない。 ただ、ボーカルという面では、ところどころ物足りなさが残るのも事実。 プロダクションのせいかも知れないが・・・Blue Murderの頃のDavidよりもうまいと思わせたあの声の伸びと艶が感じられない。 あと、ライブでも新曲は聞けなかった。 過去の素晴らしい曲も大事だが、「今の」Jhonの曲はいつ聴けるのだろう・・・
PFM / Per Un Amico (1972) [ 2005年04月29日 ]
イギリス、アメリカ、フランスときたら、次はやはりイタリアだろう。 イタリアというのは、余り知られていないが、プログレ好きには名曲、名バンドの宝庫のひとつ。 いいバンドはたくさんあるのだが、最初にPFMをとりあげることには、余り迷いはない。 迷うのは、どのアルバムを最初にあげるか。
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Magma/ MAGMA Live [ 2005年04月27日 ]
世の中には好きとか嫌いとかいう尺度を越えて、何というか、頭でも心でもなく体が反応してしまう音楽というのがある。
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MR BIG/ MR BIG (1989) [ 2005年04月26日 ]
American Hard Rockというジャンルで括ろうと思えば、あげるべきバンドはたくさんあるが、思い入れの深さという点でMR. BIGのことを話してみよう。 89年のハードロック小僧、とりわけギター小僧の話題といえば、"3B"と呼ばれた3つのスーパーバンド(BLUE MUDER, BADLANDS, MR. BIG)だった。 とりわけMR.BIGは、「ベースは裏方」という概念を根底から覆す凄まじいパフォーマンスで知られる唯一無比のベーシスト、Billy Sheehanとテクニックだけなら当時世界最高という評判のあったPaul Gilbertが手を組んだということで、誰もが超絶テクニックの応酬が繰り広げられることを期待していた
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White Snake/ White Snake(1987) [ 2005年04月24日 ]
出逢いというのは、とても不思議なもので、ギターを意識して最初に聴いたアルバムがこれでなければ、随分、ぼくの人生は違うものになっていただろう。
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小林建樹/ 祈り (2000)
この曲に出会ったのは、週末、夜中の12時を回ってようやく事務所を後にする車の中で、珍しくFMを聴いていたとき。
めぐる季節の中、鼓動を感じ 答は全部心の中にあるはずだから、迷わないで
さよなら、なんて、意味がないのさ 今は目を閉じ 耳をすまそう
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It Bites / Once Around the World (1988) [ 2005年04月23日 ]
1曲目の"Waiting for the Midnight"のコーラスから始まるこのアルバムは、いつ聞いても、何度聞いても飽きることがない。 お薦めの曲を選ぼうとしたが、どれも甲乙つけ難い名曲ばかりで選べない。 まさに名作。