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自己株買付とROEの微妙な関係


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Posted by 47th : | 00:18 | Corporate Finance

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コメント

>「完全な市場」においては、丁度EPSの上昇分を打ち消すのと同じ程度に修正され、
>見かけのEPSの上昇にもかかわらず、株式価値(P)は変わらないということになってしまうはず

すみません。不勉強で「無関係性定理」というものを全然知らないのですが、なんとなく違和感を感じます。

これって、「資本構成が既に適正化されている」のが前提となっていないでしょうか?ごく単純に考えて、同業種で、自己資本比率80%(過大資本)の企業と、同5%(過小資本)の企業では、自社株買いによるリスクの上昇(=PERの上昇)は異なってしかるべきと思います。

私は、スズキ(だけじゃなく今の日本の上場企業の多く)は、過去の過大なエクイティファイナンス、もしくは過小な株主還元によって、最適状態より自己資本比率が多い状態だと認識しているので(ついでに、それが市場参加者のコンセンサスだと信じているので)、資本構成の適正化につながる自社株買い(もしくは増配)は株価上昇につながると思っています。

で、資本構成が適正化されてこなかった(過大なエクイティファイナンス、もしくは過小な株主還元)原因は、エージェンシーコスト(株主利益より会社の安定)にあったと私は思っています。

要は「エージェンシーコストがゼロと仮定した場合に、資本構成は常に適正化され、自社株買いによるROE(EPS)上昇は株価に中立であるので、(今回のスズキの)株価上昇はエージェンシーコストの低下によるものである」という自己矛盾を含んだ結論にならないかなーということを思うのですが、いかがでしょう?

Posted by Apricot : 2006年03月13日 06:53

>Apricotさん
無関係性定理はノーベル経済学賞の対象となったコーポレートファイナンスの基礎原理であるモジリアーニ=ミラーの定理の応用なのですが、一言でいえば、「資金調達手法の如何は企業価値に影響を与えない」といわれるものです。よくパイの分け方を変えるだけでは、パイの大きさ自体は変わらないなどとも言われます。
また、ロスの教科書の一節をひきますが「この考え方は、発表当初の1950年代後半には革命的であるとみなされたが、以後MMモデルと裁定証明は広く受け入れられている。負債が株式よりも割安なようにみえたとしても、企業の全体的な資本コストは、株式のかわりに負債を用いて減らすことはできないとMMは主張する。その理由は、会社が負債を増やすと、残った株主資本はよりリスクを負うことになる・・・実際、MMはこの二つの効果が互いにちょうど打ち消しあい、そのため会社の価値と会社の全体的資本的コストの双方が、レバレッジと無関係であることを証明している」(586頁)。
つまり、無関係性定理が言っているのは、資本構成が最適化されているという前提ではなく、資本構成は株主価値に影響を与えないということであり、まさに、そのこと故に、コーポレートファイナンスにおいて、最も重要な定理となったわけです。
もっとも、MMの定理を現実に適用するには、一定の限界があることが知られています。その一つが、金融構造そのものが、エイジェンシーコストに関連するというもので、ある金融構造よりも別の金融構造の方がエイジェンシーコストを減少させることにより企業価値を高める可能性があるというものです。その典型がレバレッジを高めた場合の負債の規律効果で、LBOの理論的基礎になっているわけです。
というところで、MMの定理とエイジェンシーコストというコーポレートファイナンスの二大エッセンスを、このコメント欄だけで説明するのは、どだい無理があるのですが、ご興味があれば、コーポレートファイナンスの教科書には必ず書かれていますので、ご覧になられると、実務でやられている方にとっても、目から鱗のお話があるかも知れません。
もっとも、この世界は余り頭でっかちになってしまうと、いけないのかも知れませんが^^;

Posted by 47th : 2006年03月13日 08:59

いつも勉強させていただいております。
見当違いだったら無視してください。
スズキの時価総額(金庫株を除いたベース)は、あまり変わっていないのでは?
発行済株式数(金庫株を除いたベース)が2割近く減少して、株価が2割近く上昇したのであれば、時価総額のベースでは「行って来い」だと思われます。
MMは企業価値を論じていますが、1株当たりの株価については、議論の前提が異なるのではないでしょうか。

Posted by Tom : 2006年03月13日 09:29

>TOMさん
問題は、何故株価が上昇するかですよね?
こう考えてもいいかと思います。
今、スズキの時価総額が1兆円で、発行済株式総数が100億株だとしましょう(つまり1株100円ですね)。
ここでスズキが2000億円の大幅配当を行うと、時価総額はどうなるでしょう?普通に考えると、会社から財産がなくなるわけですから、時価総額は8000億円、1株当たり価値は80円に落ちそうですよね?
その後、株式併合で1株を0.8株に併合すると、株式総数は20%減って80億株になります。単に投資単位の偏向ですから時価総額は8000億円のままで株式数は80億株に減るので、株価は下の水準である100円になります。
では、配当のかわりに20億株を2000億円で自社株買いしたらどうなるでしょう?
会社から2000億円の現金が出ていって、株式数は80億株ですから、上の配当+株式併合と同じ状況ですよね?
さて、なのに何故株価が100円から120円にあがるという状況が起こるのでしょう?・・・というのが、問題意識の所在です。MMの定理は、「従って資本構成を変えるだけでは株主価値を上げることはできない。株主価値をあげる唯一の手法は企業価値の向上である」ということになるのに、一体何が起きているのかというのが、理論的な関心のポイントになってるんですよね。

Posted by 47th : 2006年03月13日 09:50

いえいえ。ご親切にありがとうございます。
「MM定理の下では、資金調達手法の如何は企業価値に影響を与えない」というだけで、目から鱗ものです。
ぜひ一度コーポレートファイナンスのお勉強もしてみたいと思います。
今後ともよろしくお願いします。

Posted by Apricot : 2006年03月14日 06:44

実際の株価は、PER(将来の利益予想)で決まる要素が強く、資産価値が減っても株価に大きく影響しない面があるのではないでしょうか?
逆に言えば、資産を溜め込んでいる会社は、実際よりも割安になっていることが多いのではないでしょうか?(わたしの勤務する事業会社もよく言われます)
スズキの場合、溜め込んでいた資産を放出したことにより、割安状態が是正されたのではないでしょうか?

Posted by TOM : 2006年03月15日 04:19

はじめまして。最近ここを知り、楽しく読ませてもらっています。

ちょっと乱暴にいえば、

株価が100円で、一株あたり利益が10円なら、PERは10倍。

一株あたり20円が余剰なら、

20円の配当を行うと、株価は80円になって、一株あたり利益は10円、PERは8倍。
同額の自社株買いを行うと、株価は100円のままで、一株あたり利益は12.5円、PERは8倍。

一株あたり20円が余剰でないなら、

20円の配当を行うと、株価は80円になって、一株あたり利益は8円、PERは10倍。
同額の自社株買いを行うと、株価は100円のままで、一株あたり利益は10円、PERは10倍。

になりますね。

効率的に使われない余剰部分を切り落とすことは、好感される場合もありそうです。資金効率は上がって、投じている金額に期待されるリターンは増えますから(ご指摘のとおりリスクもですが)。これをPERの変化で説明する立場もあるでしょう。

実はおそらく、「はじめまして」ではないと思っているのですが、よろしかったらメールをいただけますか。
アドレスがわからなかったものですから。

Posted by oxistudio : 2006年03月15日 08:48

>TOMさん、oxistudioさん
現象として、今回のスズキのような状態が生じることは十分にあり得るわけですが、私が、このエントリーで問題としたのは、「何故EPSの修正にもかかわらず、PERは修正されない(あるいは高まる)のか?」という部分なんですよね。
資産が現金など流動性の高い物であれば、本来、それは株式の価値の一部をなしていないければいけないわけですが、何故、会社が現金を持っていることと株主が現金を持つこと(株主への実際の分配がなされること)が異なる経済的意味を持つのか、ということが、「理屈の上では」パラドックスに見えるわけです。
このパラドックスを解く一つの説明が、エイジェンシーコストであり、つまり、株主は現金を経営陣に持たせていても無駄遣いをする(マイナスのNPVのプロジェクトに投資する)と評価していたのではないかというのが、私の推測です。
Apricotさんへの返信でも書きましたが、このエントリーの根底にはコーポレートファイナンスの中心原理であるMMの定理があります。もし、ご興味があれば、コーポレートファイナンスの標準的な教科書には必ず書いてありますので、ご覧になるのも宜しいかも知れません。
ただ、こうした「理屈」の類は、後付けで株式市場に起きたことを説明するのには役立ちますが、実際の投資にどれだけ役立つかは微妙なところもあり(極論すれば、理屈の上では、誰も市場を上回る投資成績を上げることはできないことになりますし(笑))、そういう意味では手放しにお薦めしてしまうと、よくないのかも知れませんが・・・
>oxistudioさん
ブログのスキンを変更した際に、メールアドレスを落としてしまっていたようです。
ny47th2004@yahoo.co.jp を半角に直して送っていただければ、幸いです。

Posted by 47th : 2006年03月19日 15:34

 
法律・経済・時事ネタに関する「思いつき」を書き留めたものです。
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