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Europe in BB King (2)

前回の続きです。

Europeのメンバーが狭いステージに姿を現す。
往年の「王子様」バンドの雰囲気はなく、どちらかというと硬派な雰囲気を漂わせる。
1曲目はニュー・アルバムからGot to Have Faith。
分厚く、うねりのある音は、John NorumがコピーしたThin Lizzyの名曲Opium Trailの方向性を思い起こさせる。
アメリカではまだアルバムは発売されていないので、ここにいる聴衆のほとんどにとっては馴染みのない曲のはずだが、早くも会場全体がのりはじめる。


昔からのファンには賛否両論ありそうなオープニングから、1曲挟んでSuperstitiousへ。
昔、余りにもビルボードうけを狙った爽やかなアレンジに、うんざりした覚えのある曲がJohnのヘビーなギターリフで生まれ変わる。
そして、今度は更に過去へとさかのぼる。
あの頃の北欧ハードロックを代表する、クラシカルな雰囲気と煮え切らないメロディを持つWings of Tomorrow・・・そして、New Yorkにささげる曲として始まったのは、あの名曲、Seven Doors Hotel
もう、こうなると周りをかまってはいられない。
サビのバックコーラスに声を張り上げ、一度きいたら忘れられないギターソロの冒頭のフレーズに両手をあげて応える。
これぞ、ハードロックのライブの醍醐味!

ここで一つのピークを迎えると、再びニューアルバムからの曲が続く。
しかし、Thin Lizzyへのオマージュとか言って演奏を始めたHEROについては、元祖に遠く及ばない。
後で気づいたのだが、ニューアルバムの中でもJohnが曲作りに関わっているかいないかで、相当、曲のクオリティに違いがある。
この辺りが頂点に立とうと思うときに自分の本当にやりたい音楽を探しに茨の道に入って、わけのわからんDOKKEN再結成につき合わされたりと色々苦い思いをしながら学んだ奴と、そうでない奴の差かもしれない・・・
実際、この日のJohnはすごかった。
圧巻はギターソロ。
同じJohnでもSykesは本家Gary Mooreとは違う個性を確立してしまった感じがあるが、Norumの方は、Gary Mooreのハードロック全盛期時代の凄みをいい意味で正統に継いでいる。
黒いレスポールをマシンガンピッキングで泣かせるなんていうのは、そこら辺の「うまい」アメリカ人ギタリストには逆立ちしてもできない芸当だ。
正直、Joeyの自己満足の一人弾き語りCarrieやるぐらいなら、Johnのソロから1曲ぐらいやらせてあげて欲しかった。
本編の締めくくりはRock the Night。
こうして一度にきくと、EUROPEの曲は、よく言えば多彩。悪くいえば、一貫性に欠けるところがある。
その思いはアンコールのニュー・アルバムからのヘビー・チューンStart from the Darkから、Cherokee、Final Count Downというビルボード・チャート組みに流れていくところででより強いものとなってくる。
一つ一つはいい曲だし、演奏されれば思わず一緒に歌ってしまう。
ただ、Joeyが最後の2曲で会場と共に盛り上がる一方で、Johnがほとんどアドリブもなくスタジオどおりの演奏を正確になぞっているのを聴いていると、どこか釈然としないものが残ったことも事実だ。
ギタリストとしてもソングライターとしても、は自分のidentityを確立したJohnと、永遠の少年Joeyは今度こそうまくやっていけるのかは、今の時点では誰にも分からない。
ただ、そうだとしても、この日、NYのライブハウスで彼らを見ることができたことが、ぼくにとって、この上ない幸運だったことは間違いない。

Posted by 47th : | 22:11

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