こちらははぐれバンカーさん経由の情報です。
厚生労働省は投資ファンドに対し、買収した企業の労働条件にも一定の責任を持つよう、新しいルールを設ける方針だ。投資ファンドが買収企業の人員削減や賃 下げを求めた場合、従業員側が投資ファンドと直接、交渉できる仕組みなどを整える。投資ファンドによる企業買収が相次ぐなか、被買収企業の労働条件が著し く悪化しないようにする仕組みが必要だと判断した。(NIKKEI NET 5/22/06)
3月末には報告書のたたき台が公表されているのですが、このたたき台の範囲では「仕組みを整える」というニュアンスとは若干異なる印象を受けます。
要は団体交渉当事者としての「使用者性」が投資ファンドに認められるかということであり、「基本的な労働条件等について、雇用主と部分的とはいえ同視できる程度に現実的かつ具体的に支配、決定することができる地位」にあるかどうかをケース・バイ・ケースで見るという以上のことは言っていないように見えるのですが、最終報告書はここから更に踏み出すということなんでしょうか。
何れにせよ注目ですが、実際のM&Aの契約では、支配権移転後の雇用確保などについても規定されることが多いのですが、こうした実際のM&A で用いられている規律について労働法上どのように取り扱われるかはよく分かりません。
今回の研究会の委員は、学者の方たちだけで、実際にM&Aに携わっている法律家やファンド、あるいは、組合代表者は委員に入っていません。もちろん、ヒアリングはなされていますし、委員の方々は実務にも通じていると思われるのですが、ヒアリングの焦点や問題関心の設定自体に実務家の視点が入りにくいという構造には若干気になる部分が残るのは偽らざるところです。
まあ、とりあえず、最終報告書に注目しましょう。


















