復帰&こもごも [ March 19, 2006 ]
しばらく南の島に行っていました。
南の島といっても、絶海の孤島ではなく、典型的リゾートなのでネットぐらいつながるだろうと高を括っていたら、全くのネット未開地で(まあ、モデムを使えばいけたのかも知れませんが、そこまでの根性もなく)、久々にパソコンに全く触れない日々を送っていました。
そんな南の島でも衛星放送は入るということで、水曜日のWBC日韓戦はちゃっかりと観戦。
疲れの見え始めた杉内を引っ張った時点でいやな予感が湧き、1アウトランナー2,3塁、クリーンアップというしびれる場面での登板を余儀なくされた球児に同情し、前進守備の間を抜かれてしまうという采配の悪循環や、松中の執念のヒットの意義を理解していないかのように見える多村と新井の大振りに、大いなる絶望を感じて、勝手にWBCは終わったと思っていたんですが・・・昨夜NYに戻ってきて、久々にネットをチェックすると、何とまた日韓戦。
というわけで、10時間以上の移動とその間のどたばたに疲れ切りながらも、最後までテレビ観戦。
上原を引っ張りすぎたり、青木への見切りが早かったりと、個別の不満はありつつも、それを帳消しにしてくれる大勝で、ようやく溜飲を下げることができました。
一夜明けて、本日は、リゾートぼけと明日から再開の授業の予習もしなければならないのですが、とうとう件のビッグディールも公表されたようですので、リハビリがてら、そちらの方にも触れていこうかなと思っていますので、引き続きご愛顧?のほどを宜しくお願いいたします。
かくしてアメリカの尊厳は守られた? [ March 13, 2006 ]
To Japanese, California Scheming; to U.S., a Good Call (New York Times)
The scene unfolded like something from baseball's growing file of worst nightmares. An American umpire made a disputed call that helped the United States beat Japan, 4-3, in front of a pro-American crowd of 32,896 at Angels Stadium. If baseball did not have enough questions to answer about performance-enhancing drugs, now it will inevitably hear charges of favoritism.
・・・
The United States appealed, claiming Nishioka left early, but such appeals are generally considered formalities after Little League. They are rarely granted and are often considered acts of desperation. Brian Knight, the second-base umpire, who had rushed over to third, rejected the appeal and signaled that Nishioka was safe.
・・・というわけで、New York Timesでは、こんな感じで昨日の判定について、「最悪の悪夢」であり、「favoritism」(まあ「身びいき」というところでしょうか)の罪を免れないと、で、あんな抗議はリトル・リーグ並の行為だ、と・・・
と、ここまでNew York Timesが言ってくれているのに、日本のメディアは何か大人しくありません?
サッカーとかオリンピックとか、こういうときぐらい挙国一致のナショナリズムに走っても、誰も文句は言わないし、守備位置に就くのを拒否した選手達をサポートしてあげても罰は当たらないと思いますよ。
トリノの時の、アメリカの偏向コメントといったら、それはひどいもんで、ヨーロッパ人と笑いの種にしていたんですが、何だかんだスポーツでそうやってお国が熱くなるのは悪いことじゃないと思うんですが・・・なんか後味は思いっきり悪いんですが、ともかくメキシコ、韓国に勝って、何とか決勝リーグで雪辱を果たして欲しいものです。
Coming Age [ March 11, 2006 ]
さて、実は来週は春休みということで、今日はある意味その初日。
一応、週の後半には疲れをとるため南の島に逃亡予定ですが、この1週間で春学期前半予習で遅れた分や、気になっていたけど忙しさに追われて手をつけられなかったものに手をつけなくてはいけないので、決して暇というわけではないんですが、それでも、やはり1週間授業がないというのは、気分的には楽なものです。
折しも、New Yorkは昨日から春の陽気に恵まれ、気温も摂氏で15度ぐらい。
長閑な陽射しの中をCentral Parkを散歩したりもしたんですが、今日は、随分前にある人から送って頂いた未発表論文へのコメントに集中していました。
中身や執筆者については、まだ未公表のものですので口外できないのですが、実に知的興奮を誘う論文でした。
アメリカの会社法では、経済学的なアプローチで政策論や解釈論を展開するのは当たり前で、今では、自分で回帰分析をはじめとした実証分析もやってなんぼという世界になりつつありますが、日本でも、近い将来そういう状況になっていくのかも知れません。
セントラル・パークの木々の蕾と合わせて、何か新しい時代の足音を感じる、そんな一日でした・・・って、読んでいる人には何のことか分かりませんね(笑)
はじまりました [ January 15, 2006 ]
始まりました。
何がって、24 season 5です。
今日はSeason Premierということで、2時間。で、明日も2時間分やります。
日本では、まだ、もう少し先になると思うので、ネタバレはいけないと思うんですが・・・いや、24をこれまで見てきた人間としては、いきなりショックな展開です。
でも、24が日本人に受けるのは、何というか、この「逆境」ぶりなのかも知れませんね。
今回も、思いっきり逆境ナイン級の逆境です。
頑張れジャック。仇をとるのは君しかいない(誰の仇かは、いえないけど)。
・・・しかし、まだ2時間・・・この調子でどこまで行き着くんでしょうね・・・
磯崎さん、大変ですよ。今回は(今回も?)
新年いろいろと・・・今後の予告など [ January 07, 2006 ]
とりあえず、先ほど無事フロリダから帰ってきました。
久々に車を乗り回し、充実した休暇を送ったのはいいのですが、来週から始まる授業のアサインや仕上げなければいけない原稿に、ちょっと眩暈が・・・
というわけで、落ち着くまでの間、ひょっとしたらブログの更新ペースが落ちるかも知れません。ただ、書こうと思っているネタはいくつかあって忘れるといけないので、備忘録代わりに残しておきます。
債権法改正
会社法現代化に続いて、大きな改正になりそうな債権法改正ですが、その意味合いについてはちょっと予測しがたいものがあります。とりあえず気になっているのは、①公序に基づく契約自由の制限の扱い(典型は損害賠償額の予定ですが、本来はそれだけに終わらないインパクトがあるのと、消費者保護法との棲み分けが気になるところ)、②組合契約の取扱い(権利関係とか権能なき社団の取り込み)、③委任・代理契約の取扱い、④雇用契約の取扱い(③との関係もあるし、そもそも労働法制との棲み分けをどう考えるのか)、⑤典型契約の焼き直しと商行為法との調整・・・あたりです。
それぞれについての細かいことは何れ別にエントリーを立てる・・・かも知れません。
サウンド・ロゴ問題
ろじゃあさんのところで知ったんですが、サウンドロゴのリバイバル利用に関して作曲家の方が訴訟を提起されたようです。
個別の件についてというよりも、そもそも知的財産権の経済的価値の分配の制度設計はどうあるべきかという観点から興味があるところです。
著作権とか特許というのは特定の個人の非常にクリエイティブな才能によるところがあることは確かですが、経済的な価値の獲得の過程においては、作品が生まれた後でなされるその作品への投資(プロモーションや応用技術の開発)も非常に重要なところ・・・どんなにいい音楽をつくっても売れないアーティストはいるし、音楽的に見るべきもののないものでも巨額のプロモーションがなされればある程度は売れるわけで・・・この辺りをどういう形で設計するのが望ましいのか、とか、どういうルート(契約か法律か、裁判か)というところも考えてみると面白い話です。
Law & Development
とりあえず春学期は、Law & Development(経済発展と法の関わりを考える分野)関係の講義とゼミを一つずつとる予定です。
何でLaw & Developmentなのかという辺りについても機会をみて書いてみようかなと思っています。
仕事に結びつくかどうかはよく分からないんですが、ビジネス・ロイヤーという職業にあることと自分の価値観の調和という観点からすると、実はそんなに突拍子のない話でもないと思ってるんですよね。
West Virginiaでの炭鉱事故について
アメリカの新年一発目の大事件は、West VirginiaのSagoで起きた炭鉱事故です。
12人の方が亡くなったという非常に痛ましい事故なんですが、これに関連してひっかかっていることが2つあります。
一つは、CNNでやっていたのですが、アメリカでは炭坑以上に労災死亡率の高い職業が他にもあり、例えば林業や清掃業、漁業などは10000人のうち50-100人ぐらいの方が労災で死亡しているというようです。
統計のとり方もあると思うので、これだけでは一概に言えないのですが、直観的には決して低い数値ではないように思われます。こうした職業は、低所得者層に固まっていたり、地域的に他の職業の選択肢がないという場合もあるようで、従業員の安全確保への資源投下は十分になされているのか、とか、アメリカの所得分配の麻痺があるんじゃないかという気がむくむくと起きてくるところです。この辺りは、Law & Developmentに興味を持っている理由の一つなので、いつかそれに絡めてまた書いてみようかなと思います。
二つめは、マスコミの報道が、「当初13人中12人が生きているという情報が会社側から流されたのに、それが数時間後にミスコミュニケーションであって、実際に生きていたのは13人中1人であって、このために遺族は天国から地獄に突き落とされた」というところにフォーカスがあてられているような印象が強いことです。
確かに、こうした情報伝達のミスは褒められたことではありませんが、事故処理の初期で情報が錯綜することはあり得ない話ではありませんし、情報が確実でないという理由で被災者の家族に対する情報提供を押さえることにも、それなりの問題があり得るように思われます・・・というわけで、問題とするのは構いませんが、私からみると枝葉にしか思えません。
むしろ、本当に問題なのは炭坑のそもそもの安全体制や事故処理体制、事故後の補償体制、さらにはアメリカ社会の抱える構造的な地域格差といった部分じゃないかと思うんですが・・・何となく、そうした深い問題に立ち入ることを避けているような印象すら受けてしまいました。
もちろん、これはフロリダで時間のあるときにつけたニュース番組をちらっと見ただけの印象ですので、正しくないのかも知れません。ただ、アメリカのマス・メディアの見識というのも眉につばをつけた方がいいような気もしました(・・・そういえば、Katrinaの時にあれだけ話題になった所得格差の問題も何だか尻すぼみで終わったような感じですし)。
・・・他にも、誤発注問題についての続きとかも書きたいことはあるんですが、まあ、ぼちぼちやっていこうかと思います。
というわけで、今年も宜しければ私の「思いつき」にお付き合いいただければ幸いです。
フロリダからこんにちは [ January 05, 2006 ]
実は新年早々5泊6日でフロリダに来ております。
空路マイアミに入り、Everglades National Parkを巡って、アメリカ本土最南端Key Westまで下り、昨日、マイアミ近郊のゴルフ場併設のホテルに戻ってきました。
というわけで、エントリーの更新とその間に頂いたコメントへのお返事が遅れておりますが、ご容赦下さい。<(_ _)>
一応NY戻りは6日を予定していますが、春学期開始前にあげてしまいたい原稿が2本ほどありますので、本格的な更新は春学期開始後になるかも知れません(・・・とかいって、原稿書きに詰まってブログ書いているかも知れませんが^^;)
おつかれさまでした&多謝 [ December 24, 2005 ]
昨日の忘年会&試験打ち上げに参加いただいた皆様、おつかれさまでした。
予想以上の盛り上がりを見せ、いいだっしっぺとしても感無量です。
一次会はNY在住日本人の間では密かに有名な安くてボリュームのある韓国料理屋にいき、ユッケやパジョンをつまみ、最後は海鮮鍋を。
ロブスターやカニが入っているのに、皆遠慮して最後まで残っているところに日本人の美学を感じましたが、多分、店の人は不思議がっていたことでしょう。
二次会は、店の二階にあるカラオケへ。
ここでは、neon98さんの意外な才能が明らかになり、その幅の広さに感服。HNの由来も聞いて納得。
にょぷろさんには、飲み物の注文などもしていただき、元エアライン勤務のさすがの気配りに感動。ちなみに春休みにコロラド春スキー企画が浮上・・・完璧なガイドさん付きのコロラド・スキー・・・魅力的です。改めて検討させていただきます。
hibiya-attorneyさんは、二次会から奥様とそのご友人もご参加いただきました。奥様の完璧な聖子ちゃんソングには脱帽。
ももんがさんとは、何故かこちらでやっている日本のテレビドラマ話で盛り上がりました。
NY lawyerさんは・・・翌日から旅行ということで一次会のみ。あんまり話せなかったけど、まあ、いっっつも昼飯一緒だったからいいでしょう。旅行(いろいろな意味で)気をつけて・・・って、見るのは戻ってからかな?
ぶらっくふぃーるずさんとは、もう一人NYUのLLMのO氏と共にディープな三次会まで突入し、少し真面目な話など。そうそう、29日、もちろんOKです。また連絡します(私信)。
ブロガーではないけど、社長並みの貫禄で場を盛り上げてくれた(のか、勝手に盛り上がっていたのかは定かではない)H君、ニュージャージーから参加してくれたS君、日本から旦那さんがいらしっしゃたばかりのお疲れのところ顔を出してくれたFさんご夫妻、牛角後二次会からはせ参じてくれたN君、S君ありがとう。
最後に、Sちゃん、D君、連絡くれたのに合流できなくて申し訳なかったっす。また、近いうちに別口で飲みましょう。
また、年があけたら何か企画しましょう。
ともかく、皆様、本当にありがとうございました。
忘年会(私信)とおまけ [ December 20, 2005 ]
23日に開催予定の忘年会ですが、だいたい一次会は10人前後になりそうです。
といっても、純粋ブログつながりというよりは、何か試験が終わった、とか、仕事も終わったという感じで、単に飲みたい人間が集まるという様相を呈しています。
まさか参加を表明している人の中に読んだことがないという不届き者はいないと思いますが、参加を表明していただいているブロガーの方のリンクを下記に紹介しておきます。(ぶらっくふぃーるずさんの指摘により、hibiya-attorneyさんのブログを追加。。。私が不届き物だったorz)
ところで、週末にお送りしたメールは無事届いておりますでしょうか?
参加を予定されている方で、まだメールが届いていないという方はお問い合わせ下さい。
今のところ、一次会は、居酒屋と韓国料理屋が拮抗しております。
あと、前日の22日は夜7時半からFrancis Dunneryを見にCutting Roomというライブハウスに出没する予定です。
密かに(勝手に)私が世界で一二を争うSong Writer & Guitaristではないかと思っているFrancis(ex. IT BITES)とDavid Sancious(StingやSnatanaなどにも参加しているセッション・キーボーディスト)によるAccoustic Guitar & Pianoによるセッションです。会場は小さいけど、クオリティはBon Joviにも負けないはずです。(過去のライブレポートはこちらとこちら。)
テーブルチャージは15ドルと大変お手頃なお値段になっていますので、興味のある方はこちらにもどうぞ。
証券市場の公正と信頼? [ December 13, 2005 ]
とりあえずIn-Classのテスト2つが終わりました。
久々の「テスト」は結構疲れます・・・実は、こういう「テスト」の類は、「出題者の意図は何だろう?」とかいう邪念が入り込むので苦手です(- -)・・・そんな余計なことを考えない、まっすぐな人間ならよかった・・・
まあ、でも、終わったからいいや。
ただし、まだ、Take-Homeという持ち帰りの試験が残っています。Antitrustの方は、問題文がなんと16頁も!!・・・考えるのは面白いし、時間もあるので、こちらはなるべく邪心を排除して、楽しみながらやることにします^^
さて、こうやって、NYで一学生としてテストに追われる日々を過ごしている間に、日本では例の誤発注取引事件が大変なことになっているようですね。
ろじゃあさんに発破をかけられた?ので、考えてみましょう・・・と、思ってみても、あんまり細かくニュースを追っているわけでもなく・・・というよりも、私の主たる情報源はろじゃあさんの速報エントリーだったりするんで^^;、とりたてて付け加えることはありません・・・そもそもの担当者の単純ミスもそりゃ悪いし、それを防止できなかったみずほ証券のシステムも問題だし、警告を無視したのも悪いし、取消処理をできなかったシステムもおかしい、システムが作動しなかったときに売買停止などの次善策を講じなかったのも悪い、とはいっても、あらゆる事態を想定してシステムをつくることも難しい・・・
というわけで、非常に難しい問題であり、今後の展開にいっそう注目です。以上。
・・・で、いいような気がするんですが、何かもやもやすることがひとつ。
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幸せってなんだ~っけ [ December 08, 2005 ]
という歌を昔明石家さんまが歌っていたのを覚えている方が、どれぐらいいらっしゃるのかは分かりませんが、「テクノロジーは幸福をもたらすか」というWired Newsのeditorの記事に対する山口浩さんとbewaadさんのエントリーを読んでいて、ふとそんな歌を思い出してしまいました。
もちろん、テクノロジーの進歩は色々な恩恵をもたらしているので、それを度外視するのはフェアではないと思うのですが、でも、その一方で失ったものもあって、それは単に選択肢が広がっただけではないような気がします。
反トラスト法なんかをやっていると、20世紀初めの判例なんかだと、立法者は経済的効率性だけではなく、小規模な事業者の保護も意図していたと言い切っていたのが、だんだんと経済理論が発展してくると、そういう理屈は少なくとも全面からは消えていくわけですが・・・一方で、経済理論に傾斜する中で見落としているものはないかという不安も裁判所にはあるんじゃなかという気もしてくるわけです。会社法なんかでも、同じような悩みをしばしば感じます。
私自身は、「たられば」は口にしないようにしていますし、後悔というのは余りしないようにしているんですが、でも、自分が過去にやってきた選択のコストとか代償、それから引け目みたいなものはいつも感じています。
大学の時に授業に行かずに学外活動ばかりやっていたことは、それはそれで今の自分の種になっているのでいいんですが、でも、ちゃんと大学の授業に出て学んでいた人に比べて自分が失ったものはあると思いますし・・・企業法務の弁護士になってよかったこともありますけど、検察官や消費者弁護士にならなかったことで失ったものの価値も感じます。
テクノロジーの進歩は取引費用を節約したという意味で効率性を高めたことは間違いありませんし、生存率や選択の多様性を高めたことも間違いないと思います・・・でも、幸せ、もうちょっと経済学的にいえば効用の絶対値を高めたとは、やっぱり限らないんじゃないでしょうか?
限定合理性なんかの話をしていても、限定合理性が効率性を低めているとしても、知らないが故の幸せということも本当はあるんじゃないかという気もするわけで・・・だから、テクノロジーとか技術の発展が悪いというつもりは全くありません。
でも、その過程で失われたものに目を向けたり、その価値を考えたりすることは大切なことなんじゃないかと思います。というわけで、私は、「テクノロジーは幸福をもたらすか?」という問いにyes and noであり、大切なのは、そこにあるトレードオフを見つめることだという意味で元ネタの記事に結構共感を覚えたりしました。
・・・ちなみに、今この瞬間直面している個人的なトレードオフとして、こんなブログを書いているよりも、ペーパーのファイナライズや試験勉強をした方がいいのに、こんな記事を書いているわけで・・・勉強。勉強。
忘年会(試験打ち上げ) & 新年会 (私信) [ December 07, 2005 ]
いよいよ来週から試験という時期に入り、せっぱつまり具合もほどよい感じになってきておりますが、とりあえず忘年会兼試験打ち上げと新年会などいかがでしょう、というお誘いです。
一応22日の深夜がTake Homeの試験の締め切りなので、忘年会は23日(金曜日)の夜が妥当な線ではないかと思っております。
新年会の方は、全然未定ですが、1月の最初の週は私もNYにいないので、2週目か3週目の金曜あたりではないでしょうか?
多分、ぶらっくふぉーるずさんとNY Lawyerさんは一緒に試験のうさをはらしてくれるものと信じています。
新年会の方は、にょぷろさんにもご参加のご内諾(?)を頂いていますが、ゼミ飲み会を示唆していただいたneon 98さんや、ももんがさんにもご参加いただければと思っています。
・・・ろじゃあさんは出張とかないんですかねぇ^^
もちろん、ブロガー限定ということでは全くありませんので、NYで飲み会に参加できて興味がある方はコメント欄でもメールでもご連絡下さい。
・・・とかいって、誰も連絡なかったら、寂しいけど・・・
サマータイム終了 [ October 30, 2005 ]
今日の午前でサマータイムは終了して、通常時間に切りかわり。
午前2時のはずが午前1時・・・何か1時間得したみたいで嬉しいんですが、逆にサマータイムに切りかわるときは、損した気分になるのが不思議なところです。
この週末は、(また)買収防衛策絡みの論文を仕上げ中。ただ、こっちで仕上げても日本側の都合もあるので、いつ日の目を見るかは分かりませんが、テスト前とかに修羅場が来るのは避けたいところ・・・というわけで、とりあえずワープロ稿はこの週末で仕上げてしまおうかなと思っています。
敵対的買収といえば、世の見方は楽天はライブドアの時よりも不利という見方強いようですが・・・何ででしょうね?
あんまりつっこんで考えているわけではないんですが、ニッポン放送には、フジテレビという後ろ盾があったので、最後の落ち着きどころははっきりしていたわけですが、TBSは、そういうのはないわけで・・・20%近くの持分を持たれてしまった今や、何れは条件闘争の世界じゃないかと思うんですが・・・
まあ、先のことをいって外れると恥をかくし、当たったら当たったで、どっかから情報を得ているんじゃないかと思われると困るんで(笑)、このぐらいで。
「クイーン」 [ October 17, 2005 ]
・・・というわけで、先ほどQueen with Paul RodgersをContinental Arenaで見てきました。
既にライブの音源はCDで発表されているので、その意味では予備知識はあるわけですが、やはり「生」のPaul Rodgersは違います。
おそらくQueenのコアなファンからいうと、色々とあるのかも知れませんが、Paul Rodgersはどう転んでもFredieの「物まね」にはならないという意味で、むしろ潔い選択ではないかと思います。
実際、We are the Championsの出だしなんかは、ほとんど鳥肌ものだし、Fat Bottom Girlなんかも、Paulの方が純粋に合っているような感じがするわけです。
・・・(以下若干ネタバレがあるので、日本公演に行かれる方はご注意下さい)
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Movable Type 3.2Ja-2へアップデート・・・疲れた・・・ [ October 13, 2005 ]
木曜日の朝の授業が終わり、今週はこれで上がり・・・ということで、楽天関係で思いついたことをエントリーしていると、Movable Type 3.2のアップデート版のリリースが開始されていました。
最近スパムコメントも多くなってきたので、スパム排除機能の強力なVersion3.2を入れたいと思っていたのですが、どうも色々と問題があるという情報もあったのでアップデートを控えていました。しかし、改善版が出たということで、早速アップグレード。
configuration fileの設定で、若干手間取ったものの、順調にアップグレードは進み、噂に聞いていたデザイン一新の管理画面にもお目見え。
ところが、サイトの再構築をしようとしたところ、500エラーの連発・・・念のためcgiのパーミッションを全部チェックしたけれど、やはり症状は治らず・・・で、過去のVersion 3.2関係の問題点を改めて見てみると、ロリポップのBerkley DB環境下でrecent_comment_onのスクリプトを使っていると、この症状が起こるらしい・・・全然、問題改善されてないじゃん・・・
テンプレートを修正するのも面倒くさいし・・・ということで、MT関係の情報の充実しているこのサイトを参考に、これを機にSQ Liteに移行することに・・・これが、またsix apart純正のDB変換スクリプトがうまく動かず一苦労。
最終的にOgawaさんの提供しているスクリプトを使わせてもらって、一見落着。
というわけで、現在、このブログはSQ Lite環境下で運営中・・・もっとも、DBの違いなど本当は全く理解していないのですが・・・まあ、とりあえず500エラーは出なくなったので、よしとしよう^^
アップデート中にコメントやTBをしていただいた方には、ご迷惑をおかけしたかも知れず、申し訳ありません。
そうそう、肝心のスパム・フィルターの方は早速活躍しているようで、既に3つぐらいの海外からのスパムをはじいています。
とか言っているうちに、もうこんな時間・・・予習、予習。
(追記)
スパム設定が厳しいのか、スパムでないコメントまで排除されることが、まだあるようです。
妥当なレベルに落ち着くとまで、コメントやTBが即座に反映されないことがあるかも知れませんが、ご容赦下さい。(Hard Waveさん、すみませんでした)。
Quebecの秋 [ October 09, 2005 ]
週末にCanadaのQuebecに行ってきました。
別にNYが危険だからというわけではなく、有名なメイプル街道の紅葉を見たいというパートナーの強い要望により、Montrealまで飛んで、レンタカーを借りてQuebecへ。
道中は前も見えないような土砂降りで、周りをトレーラーに囲まれると水飛沫で何も見えず、果たして無事に辿り着けるのかもあやぶまれたのですが、ノンストップで走ること3時間、Quebecに着くと雨は小降り。
フランス文化の影響を色濃く受けた城塞の残る街並みは、かなり私のツボ
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高速道路で渋滞にあったとすると・・・ [ September 28, 2005 ]
昨日のエントリーは、局地的な盛り上がりを見て意外とびっくりなんですが、ろじゃあさん、bfsさん、ny48thさん、どうもコメントありがとうございます。
私も、何だかんだ大学を見回して自分より年寄りの学生がなかなか見あたらないところまで来ると、十人十色、人生いろいろということも、それなりに分かってきたので、「楽しく」が万人にとってのキーワードになるとは思ってないんですよね。
逆にいえば、弁護士の仕事だから楽しさがあるというつもりもなく、多分、ニートの人たちでもそれなりに楽しんでいる人もいれば、「夢を実現した」と言われるようなプロスポーツ選手でも「仕事は仕事で楽しいもんじゃない」と思ってる人もいるかも知れないんで・・・
と、またまた、まとまりがなくなりそうなんですが、何だか「近道」がないということで、言いたかったのは、要するに地図や確実な道標はないし、そもそも目的地すらころころと変わったりするんだから、「○○を専門にしたいんですが、どうすればいいんでしょう?」とか、「かくかくしかじかの目標なら、これとこれをやるべし」とかいうのは、うまくいかないし・・・「楽しいかどうか」は自分で決められるけど、他人からの評価や客観的な実績というのは運や巡り合わせや、勘違い(?)の部分もあるので、それを基準にして、自分の費やした努力や時間が「割にあったかどうか」とか「報われたか」というのを数えだすと、何か苦しい、というか、つらいだろうなという気がしたんですよね。
ひょっとしたら、そういう具合にうまく結果を出すスキルというのもどこかにあるのかも知れませんが、このスキルに誰もがアクセスできるようになった時点で、その効用はなくなりそうですしね・・・
とかいうことを考えていると、何だか、こんな世知辛い世の中で生きていくためには、「寄り道」も「寄り道」として自分の生き方の中にとりこめるスキルとか、そういうのがいいな、と・・・
ちなみに、「寄り道」という言葉で思い出しましたが、こんな私は、高速道路で渋滞にぶつかったり、先に渋滞があると知ると、すぐに手近なICで一般道に降りて、空いている道、空いている道を探して、どんどんわけの分からない狭い道に入っていき、時にはバックでしか戻れない袋小路に入ったり、ぐるぐる回って、結局、おとなしく高速にいた方が目的地に早くついたというようなことも多々あるんですが、そういう回り道の途中で出会う、田圃の中のまっすぐな道とか、小川沿いの小道、入り組んだ海岸線の断崖絶壁の上を走る道とかが好きなんですよね・・・で、たまには地元の人しか知らないようなディープな裏道も発見しちゃったりするんで、仕事に限らず、一事が万事、この調子ということで・・・
ちなみに皆さんは、どうなんですかね?
(以下私信)
>bfsさん&ny48thさん
というところで、この辺の話題を肴に金曜日ディープに飲みますか?(Corporate Financeのテスト月曜日だけど(笑)
「大人度」って何だろう? [ September 25, 2005 ]
つい先ほどまでヤンキース戦を見に行っていたのですが、戻ってきてのんびりとBloglinesをチェックしていたら、ろじゃあさんが「ビジネス・ローという領域・・ドレスコードとドレスチェックのある館(^^;)」という興味深いエントリーを書かれていて、「なるほどぉ」と暢気に読んでたら、いきなり自分の名前が・・・
本当に自己実現したいなら・・・地方で食っていくか東京等の大都心で食っていくかは別にして・・・早く実務の認識ができるような「大人度」を高める必要があるでしょうね。それは自分自身のリスクマネジメントができるかどうかということです。
ここ数年、ろじゃあはこの事実をどうやって実務に携わっている(あるいはそれを希望する)世の中の若手に伝えるべきかを悩んでいるところなのでありました。アメリカに、たとえばNY大学のロースクールに留学するようなことがあれば自ずと自覚できるとおもうんですけどねえ。47thさんに話してもらったほうがいいのかなあ・・・。
え?・・・「大人度」ですか?
「NY大学のロースクールに留学するようなことがあれば自ずと自覚できる」・・・うっ・・・自覚が実は乏しい・・・っていうか、最近どんどんディープに趣味の世界にはまっていて、どちらかというと専門領域に関係のある証券取引法(Securities Regulation)なんかも「朝いちだし、細かそうだからいいや」とパスしてしまうという、いっけん「大人」とはおよそ対極にある行動原理で動いているのですけどぉ・・・
・・・というところで、自分がろじゃあさんの言わんとしていることを、とても正解しているとは思わないのですが、ろじゃあさんの示唆する「大人度」って、ひょっとしたら、そういう一見回り道に見えることを、自分の生き方につなげる能力と関係があるのかも知れませんね。
うまく言えないんですけど、趣味を趣味というだけで終わらせてしまうのは「子供」、逆に「役に立つもの」や「結果につながるもの」を集めることに終始したり、「要領」で世の中が渡れると思っているのは「小賢しい若者」で、自分の中の価値観と仕事をうまく結びつける道を見ているのが「大人」ということかな?と
・・・と、とりあえず、これから食事に出てしまうので、思ったことを脊髄反射的にろじゃあさんへのコメントに代えて書き留めておきます。
続きは・・・あるような、ないような・・・とりあえず、食事して明日の予習が済んだら考えます・・・あ、あとbunさんの謎は、私も実はすごーーーーく気になっているんですが、その昔のbunさんのエントリーで、会わぬもまた粋というのがあって、それにもすごく共感してしまったんですよね。
ナイアガラ [ September 13, 2005 ]
ろじゃあさんとお食事 [ September 06, 2005 ]
昨日アメリカはLabor Dayでお休みだったわけですが、昼間は家で予習などしつつ(といっても、ケースブックそのものよりも奥野=鈴木のミクロ経済学Ⅰ・Ⅱとにらめっこしている時間の方が長かったりするのですが・・・)、夜はろじゃあさんとお食事に。
実はこのLabor DayはNYにしては珍しく、ヤンキースもメッツも遠征中でNYで野球の試合はなく、せっかくの好天でDay Gameには最高だっただけに、野球好きのろじゃあさんにとっては残念なことに。
まあ、でもHANBATは気に入っていただけたようで、よかったです。
このHANBAT、私はかなりお気に入りで、多分NYで一番多く行っている外食屋の一つではないかと思います。皆様もNYにお越しの際は一度おためし下さい。(ただし、ボリュームが半端ではないので、その辺りはご注意を。まずは、一人一品で量的には十分です)
ろじゃあさんと、私自身も色々なところでお世話になっている「某氏」(by ろじゃあさん)、それにNYUで同期の同業他社S君と一緒だったのですが、話に花が咲きあっという間に時間は経ってしまいました。
お二人は到着したばかりで時差ぼけもあるでしょうし、翌日もお仕事ということで、2次会にお誘いするのは遠慮してしまいましたが、今度は、日本かNYか分かりませんが、更にディープにいきたいものです。ね、ろじゃあさん。
NY運転免許事情(1) [ August 21, 2005 ]
私は渡米してから1年以上になるのですが、実は、まだこちらでの運転免許をとっていません。
実際、マンハッタンに住んでいると地下鉄やバスが発達しているので、免許がなくても余り不便は感じなかったのですが、さすがに2年間NYに住んでいて、地下鉄とバスで行ける範囲のところしか見ないというのもつまらないので、さすがに免許をとることにしました。
・・・もっとも、今まで免許をとらなかったのは、免許取得が「かなり」面倒くさいということも理由の一つにあります。他の州はよく分からないのですが、ニューヨークでは外国人が免許を取得するのは、かなり面倒くさいというのも、結構大きく・・・
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お礼とお詫び [ July 31, 2005 ]
7月7日に帰国して、あっという間にまた渡米の日を迎えてしまいました。
一時帰国中は色々な方々のお心遣いで本当に充実した時間を、幸いにも体調を大きく崩すこともなく過ごすことができました。
一時帰国中にお世話になった方々には、この場を借りて改めてお礼を申し上げたいと思います。
また、予想以上にばたばたとすることとなったために、お声をかけて頂きながらお目にかかることができなかった方や、本来こちらからご挨拶に伺わなければならないのに不義理を働いてしまった方もありました。
その方々へは、この場を借りてお詫びを申し上げたいと思います。
また、一時帰国中は外出がちでブログの更新もままならず、読者の方々にもご迷惑(?)をおかけしたかも知れません。
またNYに戻りましたら、徐々に更新頻度をあげていきたいと思いますので、どうか今後ともご愛顧のほどを宜しくお願いいたします。
それでは、また後ほど!
「生」磯崎さんと対面 [ July 14, 2005 ]
今回の一時帰国の楽しみの一つがブログを通じて知己を得た方とお会いすることなのですが、先日、念願の磯崎さんとの対面が叶いました(^_^)v
スキンヘッドでそちらの筋の方にも見えるという話を聞いて、勝手に妄想をふくらませていたのですが、想像していたよりも、ずっと柔らかな風貌と物腰でした。
ただ、お話の中で時折見せる鋭い眼光の中にisologueの切れ味の源泉を見たような気がしました。
それにしても楽しくて、生磯崎さんを見た興奮と、一人で日本酒を飲んでいたせいもあって、調子にのってしゃべり過ぎてしまったようで、磯崎さんには「その買収防衛策の謎がついに明らかに!」とセンセーショナルに煽っていただいたのですが、いや、実はそんな大したことないんです。本当に。
どこぞの私の上司も各方面で「隠し玉」があるかのように仰っているので、なんか風呂敷広げすぎの感があるんですが、これ以上引っ張ると逆に大変そうなので、さすがにそろそろ何かの形にはしようと思っています。
ところで、磯崎さんとのお話で盛り上がった、もう一つの話が、やはり社外取締役論で、ちょうどタイムリーに久々に紙ベースの日経を読んでいたら、大機小機に社外取締役の話が・・・で、「えっ?これは・・・」と思っていたら、磯崎さんが的確なつっこみを。
本場米国でも社外取締役が本当に機能しているかどうかは疑わしいところですが、人間である以上不可避的に向き合わなくてはいけない「弱さ」とか「過ち」が自分の中にもあることを率直に認めた上で、少しでもその問題を解決するべく努力することや、その意識を持ち続けることはとても大切なわけです。
「人の意見を求めるようになったら経営者としての旬を過ぎている」というのは、やっぱり?で、本当に自信を持っている経営者というのは、自分に対する正面からの批判を自らの糧にできるんじゃないかと思います。
それに社外取締役側の人材としても、磯崎さんのような鋭い目線を持った方が現れてきていますし、その経験とか考え方がブログを通じて広く発信されているわけですし^^、こうやって(借り物ではない)「日本の」社外取締役の実務というのがつくられていくんじゃないでしょうか。
・・・というわけで、脱線しましたが、磯崎さんとのお食事は本当に楽しく、あっという間に終わってしまいました。
社会的影響とかいった難しい話はよく分かりませんが、個人的なレベルで言えば、ブログを通じて、こうしたお付き合いの幅が広がるというのは、本当に大きいなという気がした夜でした^^
ごぶさたしました [ July 13, 2005 ]
ごぶさたしていました。
一時帰国直前のばたばたの中で更新しないまま帰国したのですが、帰国先でネット環境が整うのに多少手間取ってしまい、気がつくと更新をだいぶ怠ってしまいました。
それにしても久々に日本に帰ると、梅雨ということもあるんでしょうが、この湿度はこたえます。よくプロ野球で外国人選手が梅雨になじめずに体調を壊すという話を聞きま。昔は「そんなん言い訳や」と思ってましたが、確かにこれは結構大変かもしれないと改めて思ってしまいました。
そうやって更新を怠っている間にも世の中ではいろいろなことが起きているようです。とっととeliminateされたNYを尻目にロンドンがオリンピック開催地に選ばれ、喚起に沸く瞬間の生放送を見てJFKに向かったと思ったら、日本で最初に目にしたニュースが黒煙をあげるロンドンの地下鉄とふっとんだダブルデッカー…無辜の市民を犠牲にするテロというのは、本当に悲惨で怒りを覚えます。
・・・ただ、こうしたテロのニュースに触れるとき、大量破壊兵器の証拠がなかったにもかかわらず、一般市民を巻き込む空爆がなされ、今もなお平穏な暮らしを取り戻すことができないイラクの現状に対しても同じぐらいの怒りを覚えることができなければ、世界に横たわる相互理解の溝は埋まることはないのかも知れないという気もします・・・テロを防止し、テロ組織を厳正に処罰することは重要ですけど、「自由への敵」と一蹴するだけでは、テロはなくならないような気がします。これも統計をとってみたいところですが、直感的には9・11以降、テロ対策に費やすコストは飛躍的に伸びているのに、テロの発生件数や被害者は減っていない、むしろ、逆に増えているのではないかという気もします。もし、そうだとすれば、少なくとも単にコストを費やすだけの「テロ対策」にテロ抑止の効果はないということにもなるかも知れないわけで、本質的なテロ抑止のためのレジームが求められるはずですよね。発展途上国の貧困の解消という、今回のG8の方向性は、そうしたパラダイム転換なのかも知れませんが・・・本当に経済的な要因がテロの下地なのかと言われると・・・それならアフリカがテロ組織のメッカでないといけないはずですが、何だかこのパラダイムもどの程度根拠のあるものなのか、ちょっと疑わしい気もするところです。
・・・というわけで、いきなりちょっと重い話になってしまいましたが、他にも一時帰国でいろいろと思うところもあるので、ぼちぼち更新を再開していこうと思います。
みなさま、引き続き宜しくお願いいたします。
「日本」的なものって? [ June 30, 2005 ]
皆さん、既にお気づきのとおり、私は「日本人にはあわない」というタイプの議論については、ほとんど脊髄反射的に「いや、それは合理性や限定合理性の枠組みで説明がつく話で、日本人だから、という話を持ち出す必要はないんじゃないの?」という反応をしてしまう人間なんですが、じゃあ、「日本的」なものを否定しているかというと、全然そんなわけではなかったりします。
というより、こちら(NY)に来て、「いや、日本は本当にいい国だ」とか「日本人はいいよ」と思ったりすることが多々あります。(もちろん、逆に「アメリカ人いいね」と思うこともあるのですが、比率的には圧倒的に前者です)
結局、経済合理性という意味ではかわんなくても、その現れ方とかディティールというのは、やっぱり民族とか文化で違いが出てくるし、人と人とが実際に触れ合う部分では、そこが大きいんですよね。
・・・なんてことを、にょぷろさんの日本女子たるもの・・・かくあるべきか?を読んで思い出しました。
正直、日本人でありながら、パート1で昇進の話を持ちかけられたときのエミコさんの反応は読みきれなかったのですが・・・(これがジェンダーということなのか、それとも単に私が鈍いだけなのかはおいといて)、パート2での反応を読めば、やはり日本人としては「ああ、なるほど」と思うし、「内心万歳だよ」とは思わないですよね、やっぱり。(「なんのこっちゃ?」と思う方はにょぷろさんの記事を読んでみてくださいね^^)
こういう文化の差は、(当たり前ですけど)厳然としてあるんだと思うし、そういうのは、やっぱり大切にしなきゃいけないと思うんですよね。
例えば、エミコさんにとって、仕事への誇りは給料や地位でははかれない、もっと、内面的なものなんですよね、多分。そういう内面化されている誇りを持って仕事している文化に、いきなり能力給みたいな形を入れればどうなるかというと・・・やっぱり、うまくいかないんですよね。きっと。
究極的には、この「内面化された価値」の効用が給与や地位とよりもその人にとって高い効用を持っているという形で、「合理性」の話に落としていくことは可能だと思うのですが、そこまで深く考えないのに単に能力給を持ってこようとしてもだめですよね・・・
そうした内面化された価値と外形的なインセンティブを、どうやったら結び付けられるのかを考えてはじめて、西洋的な合理性を日本に持ち込むということが言えるということなのかも知れません。
何か、まとまりのない話ですが・・・ところで、パート2で「マイクはどうすべきか」というところの答えは何だったんでしょうね?
(追記)
あ、でも北田選手の発言も、それはそれで分かるので、こういうメンタリティが排除されるわけでもないと思うんですよね
次はどうしよう? [ June 29, 2005 ]
NYの法律事務所での研修も今週までということで、退職の準備とかもしないといけないのですが、最後に英語論文の日本語訳の仕事が残っていたりと、何だか落ち着かない週です。
日本を離れるときは敵対的買収防衛策が、やっぱり一番の関心事項だったわけですが・・・実は、正直、最近飽きてきたというか・・・余りにもポピュラーになり過ぎて、次々と出てくる事象をわざわざ海の向こうで追いかけるのも何だかね、という感じです。
まあ、不謹慎な話ですが、実際に"in play"の段階になって、相手方との駆引きをしながらディールをまとめていくという状況になれば面白いのでしょうが、予防策についての議論はよくも悪くも方向性が見えてきたので、あとは、ディティールに宿る神を洗い出すために今やっている実際のライツ・プランの「仕込み」と米国での買収防衛絡みの論点のまとめを済ませるぐらいにしておこうかなと思っています。
で、次は、といえば、とうとう成立した会社法現代化!・・・を読むのも疲れるので、もうちょっと趣味の領域に走ることを計画中です。
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ピンチの後にチャンスあり・・・のはずなのに? [ June 24, 2005 ]
みのもんた失言でスポンサーが降板!
みのもんた(60)が今月3日、キャスターを務めるTBSの朝のニュース情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」の中で失言し、スポンサーが降板していたことが22日、明らかになった。ビールの効用について語った際「ビオフェルミンなんかのむよりビールを飲んだ方がいい」と発言し、同番組のスポンサーだったビオフェルミン製薬(本社・神戸市)が降板した。
ちょっと堅い話が続いたので、肩の力の抜ける話題で^^
こういう失言は、私も身に覚えがあるので、ひとごとではないんですが、何せスポンサーですから、顔に泥を塗るのはプロとしてあるまじきなわけですが・・・ビオフェルミンさんの降板とか、番組で「不適切でした」という謝罪をするという対処が、ビオフェルミンさんにとってベストの選択肢だったんでしょうか?
みのさんの失言は、もちろんスポンサーとしてみれば腹立たしいわけですが、これはもう「起きてしまった」ことなので、どうしようもないわけです。
であれば、その「起きてしまった」ことを、どういい方向に持っていくかというのを考えた方が何か建設的だったんじゃないかなという気もします。
・・・たとえば、本当にビール(まあ、みのさんご愛飲のビールとトマトジュースを割ったものでもいいんですが^^;)とビオフェルミンどちらがいいのかを「知ってるつもり」風に番組内でやってもらうとか(・・・ビールの方がいいという結果が出たら、やぶへびですが・・・まあ、そういうことはないとして)、で、予定調和的に「ビオフェルミンの方が体にいいですね。まいりました」ぐらいのことをみのさんにやってもらえれば、商品イメージも企業イメージもすごくアップするような気もするんですよね。
ピンチの後にチャンスありというか、企業の危機管理のやり方にも、もっと創造性があってもいいような気がします。この辺の「真面目さ」とか「堅さ」で日本人が損をしているところって、結構ありそうな気がします。
また、JR西日本の話に戻っちゃいますけど、ろじゃあさんやtoshiさんがとりあげていらっしゃるマンション住民の補償問題なんかも、この辺りの創造性・・・というか、横文字で言うとウィットの方がしっくりくるんですが・・・この乏しさが問題を複雑化している一因になっているんじゃないかとか考えたりしてみました。
ヤボとは思いつつ・・・再び離婚率とワールドカップについて [ June 22, 2005 ]
昨日の「読み物」と「科学」の境界について、団藤さんから離婚「減少」現象を科学っぽくしてみましょうというTBをもらいました。
読む人が読めば、私の問題意識と団藤さんの関心が実は噛み合っていないことも分かるでしょうし、それもまたブログ界のワビサビということで、これ以上踏み込むのは「ヤボ」というものだというのは分かっているのですが・・・昨日から、何だか「直球勝負」モードなので、思いっきりストライクゾーンを外れてしまうかも知れませんが、敢えて投げ込んでみましょう。
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確かに私も憂鬱なんですが・・・ [ June 21, 2005 ]
門外漢の私でもお名前ぐらいは知っている西尾幹二先生のブログ(これだけの方がブログを書いているところが既に凄い・・・こうしたエネルギーが大切なんですよね。きっと)の共同管理人をされている福井さんからニレコ事件は決着したが・・・にTBを頂きました。
実はTBを頂いた記事についてはLa Quatorze Juilletさんのところで紹介されていたので、既に拝見していました。
いろいろな論点が含まれている記事ですし、福井さんはUCバークレーで経済学のPh.Dをとられた経済学の専門家ということで、せっかくの機会ですので、胸をお借りするつもりで経済学的な論点にも踏み込みながら、少しコメントをしてみようかと思います。
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「読み物」と「科学」の境界
有名な団藤記者のブログ時評の「離婚の減少はサッカーW杯から始まった [ブログ時評26]」という記事で、離婚率の月別の統計をベースに日韓W杯が離婚率減少のきっかけとなり、ヨン様が更にその流れを加速したという話がされています。
これは「読み物」としては面白くて、タマちゃんと風太君ではどちらが癒し効果が高いのか、とか、若貴騒動と日本のW杯アジア予選通過ではどちらが影響力が強いのか、とか、話題が盛り上がりそうな話です。
ただ、「数字を使った読み物」が、「科学」や「学問」と同じ意味を持つかというとそれは違います。
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気がつくと・・・ [ June 20, 2005 ]
6月も第3週。ということで、私のNew Yorkでの研修も7月1日をもって終了予定なのですが、仕事で実際にやっている米国訴訟関係のディスカバリーの実務の話なんかもしようと思いつつ、気がつけば、やっぱり日本でやっていたM&Aの話とかが多いまま、研修は終わってしまいそうです。
・・・とはいえ、今年はNYのロースクールのLLMととるので、依然としてニューヨーク暮らしは続きます。
ただ、その前に7月にビザ切り替えのために一時帰国です。
ご存知のように、アメリカのビザ手続は最近厳しくてビザの切り替えのためには、一回国外に出ないといけません。しかも、全件面接主義なので、いちいち米国大使館まで面接に行かなくてはなりません(T T)。
まあ、1年ぶりに日本でおいしいものを食べるチャンスだと思って、いろいろと計画を練っているところです。
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すぽーつ(観戦)・さんでー [ June 19, 2005 ]
AM 11:55-
こちらでは珍しくコンフェデ杯の日本vsギリシャが生中継。
前半あんなにシュート外しまくってたら勝てないよと思って、イヤな予感がよぎるが大黒様のゴールで辛勝。
結果としてみれば、俊輔が決勝アシストだけど、全体としてみると俊輔のところで展開がとまるケースが多い印象がある。
カウンターからの数少ないチャンスを活かすという意味では、やはり俊輔は物足りない。(スペイン語だったので聞き取れているわけではないが、)こちらのアナウンサーが名前を呼ぶ頻度も中田→柳沢→小笠原→サントスといったところで、中村は実際アシストをしたときぐらい。
NAKATAに関しては、彼の戦術眼とパサーとしての能力は中盤の底から組み立てる方がいきるような気がする・・・(しかし、ヴィオラにはマレスカがいるからなぁ・・・やっぱり移籍か・・・)
まあ、勝ったからよしとしよう。
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こんな政治家いたらいやだ・・・しかし、いる [ June 18, 2005 ]
Gov. Bush Seeks Another Inquiry in Schiavo Case (New York Times)
Gov. Jeb Bush asked a state prosecutor on Friday to investigate the circumstances of Terri Schiavo's collapse, saying a new autopsy report revealed a possible gap between when Ms. Schiavo fell unconscious and when her husband called paramedics.
前に Terry Schiavoさんの話ということで、植物人間状態となったTerryさんへの栄養補給の中止をめぐってアメリカが揺れたという話があったのを覚えているでしょうか?
結局、再三再四にわたるBush兄弟の試みも虚しく、司法はTerryさんの栄養補給の中止を命じ、Terryさんは亡くなりました・・・その後も、Terryさんは虐待されていたのではないかとかいう疑惑が起き、つい先日、その疑惑を裏付ける証拠がないということで決着したのですが、Bush弟はまだあきらめきれないようで、今度はTerryさんが倒れたときに夫のMichaelさんが911をした時間のくいちがいがあると指摘してきたようです。
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ぐらみんとモーソー [ June 16, 2005 ]
日本では朝型の人がそろそろ活動を始める時間だよねと思って、Bloglinesをチェックしていたら、ろじゃあさんのところが更新されているのを発見(・・・しかも2件!)
まずは星新一と環境問題を重ねる相変わらずの軽妙さに敬服しながら、NGOによる子供開発銀行・・・マイクロファイナンスと金融業の社会的責任という重そうなエントリーを読んでいると・・・ぐらみんの話が・・・
ぐらみんについては、私がちょこちょこ書くよりも「ムハマド・ユヌス自伝―貧困なき世界をめざす銀行家」を読んでもらうのがいいような気がします。何せ自伝なんで、何割かの美化は入っているのでしょうが、それにしても、もう何年前になるのか分かりませんが、私にとっては「泣ける」本でした。
いろんなエッセンスがあるのですが、ユヌスさんは貧困にあえぐ人たちに高利で金を貸し付けます。貧しい人に高利貸しをするなんて、とんでもないという発想に対して、ユヌスさんは、「女性が高利で借りて、元本と利子を返済するために買い入れた原料に手を加えて付加価値をつけて売る。そして、元本と利息を返したときに、女性たちは自分たちが単に社会の重荷や男性に従うための存在ではなく、何かをやり遂げられる存在なんだという自信を持てるようになる。それが貧困からの脱出の一歩なんだ」と説明してくれます(何せ昔読んだ本なので、かなり意訳してしまっているかも知れませんが・・・)。
理想論に聞こえるかも知れませんけど、この中には「経済」とか「お金儲け」に対する本当に深い洞察があるような気がしますし、この発想を持つためには、多分、銀行家として富裕層も相手にした経済活動にどっぷり漬かっていないとできなかったような気がします。
企業法務の弁護士をやっていると、ときどき「知的好奇心を満たすから楽しいけど、これでいいのかな?」という後ろめたさみたいなものを感じるときがあります。そのときに、「ぐらみんみたいに、この分野をつきつめることで、きっと見えてくるものがあるんだ」というモーソーが、ひそかな救いになっていたりするんですよね・・・
裁判員制度≒社外取締役? [ June 08, 2005 ]
陪審制度は「合理的」?について、いろいろとコメントを頂いたのですが、その後で拝見したtoshiさんの裁判員制度(弁護士の視点から)やはいじゃんぷ@よろずもめごと論さんの裁判員制度を読んでいて、私が勝手に感じたのは「市民感覚」というのは「世論」とか「民意」とか、そんな大層な話ではなく、言い方は悪いのですが、「独善的な裁判官にお目付けをつけなあかん」という、もうちょっと世俗的な話なのかなという気がしてきました。
というのも、toshiさんは刑事裁判をやる中で「裁判官というのは、検察・警察の捜査手法を否定することに消極的だ」とか、はいじゃんぷさんは「公共事業等に絡む事件では裁判官は「お上」に配慮しすぎだ」という問題意識が根底にあって、これを直すには「市民の監視の目」が必要だということなのかと思ったので・・・私の勝手な誤解だったら、大変に申し訳ないのですが<(_ _)>(ちなみに、はいじゃんぷさんは、刑事事件については裁判員制度導入には否定的なので、その点にはご留意を)
こういう意味での「監視の目」とか「外部の視線」という意味なら、確かに何も法律の専門家でなくてもいいのかも知れません。逆に、そういう「法曹界の常識」に染まっていない人をきちんと説得できないと判決が書けないとした方が、小難しいテクニカル・ワードや法律家同士の阿吽の呼吸で何とかするという「ごまかし」が効かない分、いいところもあります・・・で、この構造って、何かなじみがあるなぁと思ったら、「社外取締役だよね、これ」という気がしてきました。
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アメリカ社会のGRAY ZONE [ June 07, 2005 ]
Black, White or Gray (New York Times)
Mr. Thomas is black, and he believes that his treatment is a result of racial discrimination.
On May 17, Mr. Thomas, who uses the first name Marc, sued G.E. He insists that racism is pervasive at G.E., not only at his unit's headquarters in Irving, Tex., but throughout the company, which is based in Fairfield, Conn. He is seeking to have the suit certified as a class action.
まず、この記事のネーミング・センスのよさに座布団を1枚。
内容としては、一種の典型的な企業内の人種差別問題なのですが、GEという米国を代表する先進的企業で起きたということが衝撃を与えているようです。
企業側(GE側)(WHITE)、黒人労働者側(BLACK)双方からの見方をバランスをとりながら紹介しつつ、最後に残る"GRAY ZONE"について次のように記者は述べます。
Both sides are marshaling their arguments. But already the suit offers an example of how people can look at the same numbers and draw opposing conclusions.
It shows that no matter how race-neutral its policies, no company can be certain that it has rooted out racism, particularly in locations far from where policies are set. It offers a powerful illustration that employees who feel wronged will not be satisfied by diversity programs or statistics showing that others in their group are progressing.
この事件の結論がどうなるかということは別に、色々な識者のコメントを含めて人種差別という問題が今なおアメリカ社会に根深く残っていることを印象付ける記事でした。
BlogsphereとPosner
当たり前といえば当たり前の話で、最近日本のブログ界を騒がせているブログに対する規制議論というのは、アメリカでも話題になっているのですが、①Posnerという超大物が書いていること、②Posnerらしく「何となくそれっぽい」経済学的分析を使っていること(・・・しかし、よく考えるとそれぞれ言っていることは経済学的分析をするまでもないことだったりする・・・それもまたPosner・・・)、③結局、言いたいのはインターネット取引に州税・地方税を免除する法律には反対だということで、ツボにはまる人にはツボにはまると思うのでご紹介。
Blogging, Spam, and the Taxation of Internet Transactions-Posner
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・・・orz [ June 02, 2005 ]
(6/9 追記)
「敵対的M&A対応の最先端―その理論と実務」がAmazonで購入できるようになったというので、リンクを貼ってみた。
敵対的M&A対応の最先端―その理論と実務
ところが、このリンク先を開いてみて・・・・思いきっり名前をミススペル?されていて凹む・・・orz
(6/9追記)
このブログをご覧くださっている方のご指摘により、なおりました(^^)
イスタンブールへ [ May 21, 2005 ]
何か忙しいと行ってたわりには遊んでばっかりじゃんと思われるのが怖いのですが、来週木曜日までちょっとイスタンブールに行ってきます。
前からカッパドキアとか見に行きたかったのですが、今回のメインイベントは5/25にイスタンブールで行われるCL決勝です。サッカーに興味のない方にとっては、どうでもいい話ですが、私にとってはサブウェイ・シリーズよりも優先です。
というわけで、またまたしばらくブログの更新も途絶えるかと思います。
5月は何かばたばたしていて、かなりペースが落ちていますが、また6月になったら頑張ります。
で、この間に、前から少し話していた敵対的買収関係の本『敵対的M&Aの最先端~その理論と実務~』も書店の店頭に並ぶんじゃないかと思います。
元になる原稿を脱稿したのが、ライブドア事件の前なので、その後校正段階で少し書き足したりしていますが、その辺りで出版という絡みでのタイムラグはありますが、内容的にはブログでは書かないようなマニアックな話も入ってますので、そういうお楽しみはあるんじゃないかと思います。
こういう紙媒体とブログの使い分けというのも、カッパドキアに沈む夕日を見ながら、ちょっと考えてみます。
では、(多分)来週金曜日にお会いしましょう。
「規制」を待ち望む人々? [ May 20, 2005 ]
一昨日のレジ袋の話には、いろいろとコメントやTBを頂き、ありがとうございました。
政策立案手法というのは一つに限られないわけですが、個人的な好みとしては、環境問題を適切に(経済学的な意味で)内部化する仕組みを考えて、それを機能させるために規制枠組みを設計していくというアプローチをして欲しいという気がします。(二酸化炭素の排出権市場なんかのアプローチですね。もちろん、機能させるためには色々と問題もあるわけですけど・・・)
インセンティブを適切に設計した上で、目的達成のための具体的な手法は競争原理の下での創意工夫が促されるような方向性が私にとっては一つの理想です・・・とかいうことを思いながら、日課のNIKKEI NETチェックを始めると・・・
容器包装リサイクル法見直しで小売業とメーカーが要望
日本チェーンストア協会(佐々木孝治会長)は20日の総会で、レジ袋の削減に向けて一部有料化の法制化を要望する方針を明らかにした。
もっとも、その後の副会長さんのコメントを見てみると、「法制化を前提にレジ袋有料化の是非を検討していく」ということなので、「有料化の法制化を要望」というトーンとは少し違うような気もします。
ただ、事業者間の競争原理による創意工夫よりも、「お上」からの一律横並びの規制の方を好ましいと感じる精神みたいなものが垣間見えたような気もしてしまった記事でしたので、参考までに。
レジ袋「禁止」案の「?」 [ May 18, 2005 ]
採り上げたい話は他にもあるのですが、やはり今週もばたばたしています。で、そんな中、脊髄反射的に頭を抱えてしまった、この記事について。
無料レジ袋の禁止案、ゴミ減量で環境省検討 (読売新聞)
スーパーなどから提げて帰った後は、すぐに捨ててしまいがちなレジ袋を減らそうと、環境省はレジ袋の無料配布を規制する方針を決めた。
(中略)
同省が検討しているレジ袋削減策の中で最も厳しいのが、同法を改正して、無料配布の禁止規定を盛り込み、違反したスーパーなどに罰則を科すこと。
ほかに、同法にレジ袋削減の努力規定を明記したうえで、小売店などの業界団体と各店が具体的な削減協定を結ぶ方式や、事業者に削減実績の報告を義務付けて結果を公表することなども検討しており、来年の通常国会への同法改正案提出を目指している。
(中略)
同省廃棄物・リサイクル対策部は「消費者の協力が前提となる啓発活動や、業界の自主的な取り組みだけでは削減効果に限界がある。現状のまま野放しにはできない」と強調している。
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