Sports の全エントリー

レッドソックスの「ルール違反」?

西部の松坂選手の大リーグ移籍話が盛り上がっているのは、もちろん知っていましたが、私的には、①阪神ファンとして井川の去就の方が気になる、②去年だったらNYで見ることができたが、来年は自分がNYにいないのでアウト、ということで、余り熱心には追ってなかったんですが、西部がポスティング応諾の決断を延ばしている背景に「ルール違反の可能性」があるというニュースを見かけたので、ちょっとぐぐってみたところ、中日スポーツで次のような記事を見つけました。

レッドソックスが松坂に“不正入札”をした疑惑が浮上した。ポスティングシステム(入札制度)でメジャー移籍を目指す西武・松坂大輔投手(26)は、13 日に西武球団が取締役会で最高入札額を受諾する見込み。その後に大リーグ機構から落札した球団名が伝えられて入団交渉がスタートするが、ここにきてレッド ソックスが、ヤンキースへの入団を妨害することだけを目的に破格な金額を応札した疑惑が浮上。その場合は、2番目に入札額が高い球団に独占交渉権が移る可 能性も出てきた。

オークションの設計はゲーム理論絡みで面白い話がたくさんあるんですが、この辺りは、それこそ最先端の経済学でホットな分野なんで、うかつに手を出して火傷してもいけないので(というか、そもそも書き出すと長くなりそうなんで疲れそう) 、ここは法律家らしい話として、次の部分に着目(下線は引用者付加)。

米4大ネットワークのFOX傘下にあるFOXスポーツ(電子版)は11日、「レッドソックスのオーナーは多くの資金を持っているが、チームの最終目的はヤ ンキースを妨害することだ」と報道。そして「ソックスが松坂との契約に誠実な努力をしなければ、コミッショナー事務局は(松坂と入団交渉する)権利を2番 目の入札額の球団にするだろう」と伝えた。

要は、「本気で交渉する気がなく他球団を妨害するために入札しただけなら、交渉権を失うよ」と言っているわけです。

この話は、実はM&Aのビッドでもある話で、企業買収で複数の買い手が一つの企業(事業)をめぐって競合しているときに、買い手は、まず「優先交渉権」の獲得を目指して、最初の条件提示を行います。
この「優先交渉権」を与える段階での手順とか条件の付け方も色々と面白い話がテンコ盛りなんですが、その際に気をつけなくてはいけないポイントとして「本気で買うつもりはないのに、いい条件(高い価格)を提示してくる買い手にどう対処するのか」という問題があります。

もちろん、「本気で買うつもり」があるのかどうかは、「優先交渉権」を与える段階では分かりません。

そこで、出てくる対処法の一つが、優先交渉権を与える契約の中で「誠実交渉義務」を課して、もし「誠実」に交渉しなかった場合には、交渉を打ち切る権利を他方当事者に与える方法ですが、実際には、この「誠実さ」の認定というのは非常に困難だというのは、すぐに分かるのではないでしょうか?

なので、実際のM&Aの現場では、こんな巷の契約書雛形にも出ていそうな「誠実交渉義務」に頼り切ることなどせずに、そこに至までのプロセスや優先交渉権の付与契約で、色々とケース・バイ・ケースの対応をやったりします。
多分、この辺りは、経済学的に分析するとシグナリングの使い方をはじめ、色々と面白いことが出てくると思いますし、弁護士の側としても経済学の分析枠組みを知った上で、自分のやっていることを見つめ直すと新たな発見や工夫の余地が見つかる分野だと思いますし、気が向いたら、またこのポスティング制度でも例にとって考えてみたいと思いますが、今日のところは、ここでいう「誠実さ」のとらえ方の違いという当たり障りのない話でお茶を濁しておきましょう。


< 続きを読む >

Posted by 47th : | 13:42 | トラックバック (4) | 関連エントリー (0) | Sports

Tips of US Open (Tennis)

月曜日の夜にUS Openに行ってきたのですが、今年でNYを離れることもあって、もう一度最後に見てみたいなぁと思っていたのですが、ちょっとした巡り合わせで、間近でトッププレイヤーのプレイを見るチャンスがあったので、今回は、そんなTipsを。

Evening Sessionに行った月曜日は快晴だったのですが、その翌日の火曜日は、一転してじとじととした雨。
今年のUS Openは9日目までのうち6日は雨と天気に呪われてしまい、火曜日もメイン・スタジアムでの1試合が終わったところで雨脚が強くなって後の試合は延期・・・その時点での天気予報では、火曜日は夜までは天気は持ち、水曜日は一日雨ということだったので、予報は外れ・・・それをテレビで見ていて、ふとあることを思いつき、急遽翌日のDay Sessionのチケットを入手。
しかも、水曜日のDay Sessionについては、AMEXの会員向けに正規料金の半額で入手可能な分が残っていたので1枚30ドル弱で入手。もちろん、席はメイン・スタジアムの遙か上の方、選手の表情なんかはとても見えない場所ですが、それは気にせず。

結局、火曜日はそのまま一日中雨で残り試合は全て順延。

・・・で、順延するとどうなるかというと、日曜日決勝というスケジュールをずらさないために、翌日に試合が詰め込まれます。

そうすると、本来はメイン・スタジアムで行われる予定の好カードも、二番目に大きいコート(Armstrong Stadium)で行われます。これが一つめの肝。

そして、基本的にはArmstrongも前売りの指定席なのですが、10日目、つまり水曜日からはQuater Finalの試合は全てメイン・スタジアムで組まれるため、Armstrongでは指定席は販売されません。となると、早い者勝ち。これが二つめの肝。

三つめの肝は天気。火曜日の昼時点の予報では水曜日は一日中雨、降水確率80%だったのですが・・・NYに2年も住んでいると、当たらない天気予報とどう付き合うか多少は学習します。
基本的にアメリカの天気予報というのは、周辺の雲の流れから天気を予報しているようなのですが、その精度は大変に悪く、「晴れ時々曇りところにより雷雨」なんていう無茶苦茶な予報もザラ。
ただ、私なりに発見したのは、予報の「外れ方」は「早いか遅いか」・・・つまり、週間予報が前倒しになるか後ろにずれ込むかというパターンが多い・・・と、本当にこれに法則性があるかどうかは知りませんが(単なるheuristic biasの可能性も高いのですが)、今回の場合は、予定よりも早く火曜の昼から雨になったということは、雨雲は早めに去って水曜日は天気が回復する(木曜日が晴れ予報だったので)と踏みました。

・・・で、この3つが見事にはまり、水曜日は朝こそちょっと曇りだったものの昼頃からは陽射しがきついぐらいの好天(前日の降水確率80%予報は何だったんだという話ですが)。
その好天の中、これまた狙い通り、試合開始直前にArmstrong Stadiumに到着し、Court Sideの前から8列目の席を陣取り(※)、丸一日好カードを堪能することができました。

一言で言えば、雨の日の翌日のDay Sessionと大会10日目(Armstrongの指定席が解除される)は狙い目、あるいは、天気に恵まれないUS Openは安くでいい席をゲットするチャンスではないかと思った次第です。

で、以下は当日見た試合についてテニス素人の分際で好き勝手書いている観戦記ですので、興味のある方だけどうぞ。


< 続きを読む >

Posted by 47th : | 16:47 | コメント (5) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Sports

ベッカム様の御利益は?

ろじゃあさんの「チケットが売れる必要性」がある枠組みなのかどうか・・・「ベッカムはずし」余波というエントリーで、イングランド(マクラーレン監督)が今度のギリシャとの親善試合のメンバーからベッカム様を「落選」させたことで、チケットの売れ行きががた落ちになったという記事を紹介されているんですが、これを読んだときに、まず思ったのは・・・

  • そもそもWC直後、Euro予選開始前の親善試合は一種のエアポケットだから、元々観客動員は多くないんじゃないの?
  • レアルに言ってしまったベッカムが、イギリスで未だにそこまでカリスマ的な影響力を持っているというのは本当かいな?
    アメリカとか日本だとベッカム様のチームみたいな扱いだけど、客観的にはジェラードやランパード、ルーニーなんかの方が、国内での認知度は高いんじゃないの?
  • WCでもベッカムはFKこそ凄かったけど、後は生彩を欠いていたし、ポルトガル戦でも、どっちかというと新鋭レノンの方が強烈な突破で印象を残していたから、国民的にはレノンを見たいんじゃないの?
  • FAと代表叩きはイングランド・メディアの常道というか生き甲斐だから、眉に唾をつけた方がいいんじゃないの?・・・っていうか、あれだけエリクションをこけおろして引きずり下ろしたのに、早速初戦も終わらないうちにマクラーレン引きずり下ろしキャンペーンを始めるとは、さすがイングランド・メディア・・・

という辺りでした。

ろじゃあさんの紹介されている記事の中では前売りが35000枚ということだったんですが、昨日行われた試合では最終的には入場者数45864人になったようです。

この数字をどう位置づけるべきか、せっかくなので、2002年W杯終了後のイングランド代表のホームの試合の観客動員数を調べて見てみました。(ソースはイングランドFAの公式サイトのこちらから)


< 続きを読む >

Posted by 47th : | 00:44 | コメント (2) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Sports

ピルロと中田

皆さんご存じのとおり、イタリア=ドイツ戦は素晴らしいゲームでした。

前半はイタリアが完全にペースを握って、ドイツにチャンスらしいチャンスをつくらせなかったのが、後半になるとドイツもピルロとデフェンス陣の間にできたスペースをドリブルで突破していい形をつくるのを、カンナヴァーロとブッフォンの鉄壁のデフェンスが立ちはだかるという見応えのある展開。
それにしても、カンナヴァーロのポジションどりと当たり方は見ているだけで、うっとりしますね。
守備でここまで魅せられる選手というのは、イタリアならではというところでしょうか。
あれで身長は175cmですから、DFは身長ではないんですよ。やっぱり。
(まあ、コンビを組んでいるのは、縦も横もでかい人ですが)

イエローも両軍合わせて3枚、それもまあひいき目に見てもしょうがないものばかりで、両軍とも累積出場停止になる選手はなし。当たりはそれなりに激しかったし、少し流しすぎというところもありましたが、120分間、試合が荒れることもなく、倒れた選手にお互い手を差し伸べたり(ガットゥーソが親愛のつもりかバラックの頭をしつこく抱えていやがられたシーンはありましたが(笑))、その意味でもいい試合でした。

そして、誰もがPK確実・・・というよりもイタリアはPKに持ち込むつもりと思った時間帯でのピルロのあの芸術的なパス・・・グロッソも、あれしかないという見事なシュートでしたが、本当に一瞬ドイツ守備陣の時間が止まってましたね。

更に、その後のジラ→デルピエロの、これまた芸術的なゴール。
トニとトッティの連携が今一つつながらないところを見ると、この二人のコンビを決勝でも見てみたいという気もするところです。

相手はフランスかポルトガル、ジダン・アンリ(とリベリーかな)とイタリアDF陣の対決も見てみたいし、フェリポンとリッピの知恵比べも見てみたい気がするし、まあ、何れにせよ素晴らしいカードになるはず。頼むから、フランスが勝ち上がったけど、ジダンに黄紙で累積出場停止というオチだけはやめて欲しいものです。

・・・と、さて、今回の一戦で、ミランの司令塔ピルロの素晴らしさが、(更に)知れ渡ったんではないかと思うわけで、ミラニスタとしては、北から「シェヴァだけでなく、ピルロもとるスキー。ついでに、8番もとるスキー」とか、西から「ピルロもギャクティコに」とかいう怪しい勧誘が始まらないかが非常に不安なところもあるわけです(※)。
中盤の底から厳しいマークをすり抜けながら、ここしかないという長短のパスをぴったりと合わせる能力と創造力は、本当にゾクゾクするんですが、その一方で体格的な問題から、前線での当たりには弱く、ゲームメーカーでの定番であるトップ下としては余り大成しなかったという過去を持っています。

そのピルロを俗にいうボランチのポジションに配置して、そこから試合を操る役割を与えたのがミランの監督カルロ・アンチェロッティなわけですが、本来守備要員であるはずのボランチの1枚にフリーなスペースを与えて攻撃参加させることが可能になったのは、マルディーニ・ネスタのDF陣とピルロのスペースを補うガットゥーソの存在です。
今回のイタリア代表でも、デ・ロッシの一件や直前での負傷ということもありましたが、ガットゥーソが入ることでピルロがいっそう攻撃参加できるようになったのはご覧のとおりです。

・・・と、今やピルロがこうやってイタリア代表の要として認識され、おそらく、世界で最高のプレイヤーとしての名声を今大会で揺るぎないものにする一方で、中田が引退を表明・・・

既に色々と語られているところもあると思うのですが、才能的に中田とピルロとの間に天地ほどの差があったのかと言えば・・・あったのかも知れませんが、日本人としてのひいき目で見ているせいでしょうが、中盤でのキープ力やパスの創造性、正確性という面では、中田もやはり相当のプレイヤーだったような気がします。

ただ、両者の決定的な違いは、ピルロはアンチェロッティに出会ったが、中田は出会えなかったことではないか・・・ふと、そんなことを思ってしまいました。

アンチェロッティは、ミランというチームで、トップ下としては成功しなかったピルロの才能を信頼して、半ばピルロのためのシステムを構築し、それを機能させたことで、ついにはリッピにすら、ピルロを中心としたチームづくりを促した・・・中田は、逆に自分を信頼してくれる将に恵まれなかった・・・(※2)

伯楽がいなければ、名馬は名馬たらず・・・もっとも、そうした「不運」は中田だけのものではなかったのでしょうし、それでも、それなりの才能があればプロ・サッカー界で生きていくことは可能でしょう。
ただ、中田は、やはり賢すぎたのでしょう。
伯楽がいなければ、自分は名馬にはなれない・・・中田にとって、今回のワールドカップは、まだ見ぬ伯楽と出会うための最後のチャンスであること、それを知ってしまっていた・・・そして、その最後のチャンスは掌から滑り落ちていった・・・

ジーコは、選手の個を大事にするといいながら、アンチェロッティがやったように、その才能が機能するために必要なシステムを用意することはできませんでしたし、おそらく中田自身のコミュニケーション能力の問題もあって、他の選手たちも中田の才能を活かすという方向で結束できなかった・・・残るのは、ただひたすらに走り回り、その場その場でプレーをしていくことだけ・・・

そのプレーから、名馬を見抜くことは、いかな名伯楽でもできない・・・中田は、そう見切ってしまったような気がします。

「個」の力が足りなかったと総括する人々は、中田という傑出した「個」を活かすことができないまま、失ってしまったことを直視しないといけないはずです・・・などと、ピルロへのスポットライトを見ながら、中田の引退について、そんなことを思ってしまいました。
 

 

(※)それでなくても例のスキャンダルでセリエBに降格したら、主力選手の契約がどうなるか不安なのに・・・

(※2)その意味では、中田を中心にチームをつくるだけの価値があると思ってくれたのは、マンツォーネだけだったのかも知れませんね。 


Posted by 47th : | 12:39 | コメント (10) | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Sports

日本代表における「組織」と「個」の不幸な関係

ワールドカップは、いよいよベスト4ですね。

個人的にはイタリアが順当に勝ち上がり、開催国ドイツとの決戦というのがたまりません。
デコの復帰したポルトガルとキレキレジダンを擁するフランスの対戦も中盤での攻防が楽しみ(但し、ゴール前ではイライラが募りそうな予感が・・・)。

とワールドカップは盛り上がっているんですが、個人的には、7月いっぱいは、てんぱった状態が続くので、ブログの更新も滞りがちになるかも知れません。予めお詫びを。

ところで、Vaboさんの教えてくれた日本戦終了後の川渕会長のインタビューについて、書こう書こうと思って放っておいたので、このまま旬を過ぎてしまう前に、ちょっとメモ程度に思ったことを。

例の「史上最大の失言」については、色々な方が至極真っ当なことを仰っていますし、うっかりにせよ意図的にせよ、ご本人たちは「しょうがない」とか「許される範囲」と思っているんでしょうから、何れ笑い話として語り継がれていくんでしょう。
ちなみに、上場企業、例えばソニーの取締役が次期CEOの名前をうっかり記者会見で口にしようものなら、会社から正式なプレス・リリースを発表するまで会見は打ち切り、選任過程や情報管理の妥当性についてコンプライアンスの観点から検討がなされ、失言をした取締役の責任問題・・・ということになるぐらい重大な話ですが、日本サッカー協会は上場もしていないし、意思決定は全て会長の胸先三寸で決まるんだから、問題にならないということなんでしょう。

上場会社と違うといえば、「試合内容そのものについての分析は、技術委員会が分析をしてリポートを出すので、私自身の感想はここでは控える」と言いながら、ジーコ・ジャパンの4年間の総括は展開するというのも不思議は不思議です。論理的に考えると、①ワールドカップという総決算の3試合は、ジーコ・ジャパンの評価には関係ないので技術委員会のレポートを待つ必要はないのか、②そもそも技術委員会のレポートはジーコ・ジャパンの評価には関係ないということなんでしょうか。
上場企業でいえば、新事業のプロジェクトが赤字であることは確実で、その要因の分析はまだだけど、プロジェクトは成功だったと会見で言うようなもんでしょうか?
まあ、何れにせよ、上場会社的なガバナンスの常識は通用しないんでしょうから、いいんでしょうねぇ。

・・・と、本論と関係ない愚痴が長くなりましたが、本論は川渕会長の次の発言部分について(下線は筆者)。

ジーコ監督は、選手自身が考えるサッカー、自分たちが試合の中で臨 機応変に対応する力をしっかり身に付けさせようとした。「自分たちは強い」と自信を植え付けさせる4年間だったと思う。選手自身が失敗を恐れずに思い切っ てトライする初めての大会だったが、残念ながら成果には表れなかった。われわれも当然分かっていたことだが、組織だけで勝ち切るのは限界があって、個の力 を高めた上での組織力が、(W杯を)勝ち抜くためには絶対に必要不可欠なものであると、明確な形で見せ付けられた大会だったと思う

ジーコ監督がやってきたことは、ネガティブ・シンキングではなくて、「君たちはやれるんだ」という自信を植え付けさせるポジティブ・シンキングだったと思 う。今後もその方向を変えてはならないと思うし、それがジーコ監督がこのチームに残していったものだと思う。選手がそれを理解し、実現するレベルまでは残 念ながらいかなかったが、この方向性をわれわれサッカー協会は重く受け止めて、新たなチーム作りをしていきたい。今度の日本代表監督も、そのことを理解 し、監督のやりたいサッカーではなく、選手自身が判断し思い切ってトライする人を選ぶために今、交渉をしている

さすがに後段の部分については、記者からつっこみが入って、次のように弁解しています。

「監督のしたいサッカー」でなく、「選手がしたいサッカー」と言う と表現が極端に聞こえるが、選手を重視する――やはり監督にも「チームのあり方」があるので、それを全部無視するわけじゃない。しかし、その時々で選手が ベンチ(監督)を見るのではなくて、いろいろな局面でも自分で判断できることが大事であって、選手たちが思い切ってトライし、自分の考えで難局を突破して いく、そういうものを植え付けてほしいという意味。監督の作りたいサッカーはなくていい、というわけではまったくない。ジーコも決してそうじゃない。「選 手自らが考えるんだ」ということを強調して表現しただけ。

と、この発言を見ていて、非常に不安になったのが、川渕会長に依然として残るトルシエ・アレルギーと、非常に根本的なところに存在する「組織」と「個」との関係に対する誤解です。


< 続きを読む >

Posted by 47th : | 11:02 | コメント (4) | トラックバック (1) | 関連エントリー (1) | Sports

審判の資質

勝つには勝ったけど、何かすっきりしない>イタリア-オーストラリア

前回も疑惑の判定は色々とあったんですが、それにも増して今大会は審判のせいで面白さが削がれてしまう試合が目につきます。
誤審そのものは、これだけスピードのある現代サッカーで、しかも出ている選手はファールをする方もされる方も(?)その道の達人ばかりなので、後でビデオで見て「やられたぁ」というのはあると思いますし、それも含めて試合の流れとか運のうちだとは思うんですが、見ている方のストレスが溜まるのが、今大会のカードの出し方。

もちろん、悪質なファールには厳しい態度で臨まないといけませんが、退場を含めたカードによる処分という権限が審判に与えられているのは、あくまで試合をコントロールする、あるいは、サッカーの本来の面白さを損なわないようにする、ためのはずですよね。

それが、審判がちゃんと見えていないところで、何かあって派手な転倒があればイエロー・レッドじゃ、みんなごろごろ転がり出すし、カードをもらった方も納得できないので審判への不信感は募るし、そのたびごとにプレイは中断するので選手のストレスも溜まるし、で、ストレスからプレーが荒くなって、またイエロー・レッド・・・で、4年に一度しかない貴重な試合が凡戦になってしまう、と。

世界の超一流どころのプレイヤーが集結する試合をコントロールするためには、どうやって選手からの信頼を得るかが重要なはずですが。。。その手段をイエロー・レッドに頼ってしまっているところがあるような気がします。
もちろん、ほとんどの場合、審判と選手は初顔合わせでお互いに信頼もへったくれもないでしょうし、世界のトップクラスの自信家どもを相手にしなきゃいけないという面で一筋縄でいかないことも事実ですが、世界のトップクラスで活躍し国の威信を背負ってピッチに立っている22人を、イエロー・レッドという「鞭」だけで威嚇して言うことをきかせようとするのも、土台無理な話です。

一瞬は大人しくなるかも知れませんが、審判が技術や自身のなさを「鞭」で補おうとしているだけだと見抜かれた瞬間に、審判に対するリスペクトはふっとび、コントロールどころの騒ぎではなく、サッカーの醍醐味はどこかに行ってしまいます。

理想論かも知れませんが、選手から審判に対する本当のリスペクトというのは、審判から選手に対する、あるいは、選手にとってその一試合が持っている「重み」に対するリスペクトがあって成り立つんではないでしょうか。
WCに出てくる選手で(ごく一部の例外を除いて(笑))、好きこのんでイエロー・レッドをもらいたがったり、相手の選手生命を壊したがっていたり、試合を凡戦にしたいと思っている連中はいないし、当たる方も当たられる方も、それぞれに高い技術を持っているわけです。
気をつけなくてはいけないのは、試合が進むにつれ、疲れ・ストレスから試合が荒れていくことであって、そうした場合にはプレイを止めたり、「頭を冷やさせるため」にカードが必要でしょうが、審判がカードを濫発して選手のストレス・メーターをあげるのは逆効果です。

・・・と、これはサッカーの話ですが、審判の資質という意味では、証券市場における審判に対するプレイヤーの信頼についても同じようなことを感じるところがあります。


< 続きを読む >

Posted by 47th : | 15:25 | コメント (12) | トラックバック (1) | 関連エントリー (15) | Sports

違う凄まじさ

いやぁ、決勝Tも始まり、また一段と盛り上がってきましたね。ワールドカップ・・・って、それとも日本のマスコミは、もう次の代表監督の方で盛り上がっているんでしょうか(笑)

Vaboさんに教えてもらった某チェアマンの会見も、自称最大の失言以外にも、なかなかツッコミどころ満載なんですが、とりあえず昨日のアルゼンチン=メキシコと今日のオランダ=ポルトガル戦の凄まじさについて。といっても、違う意味ですが。

アルゼンチン=メキシコは、あそこまで行ったらメキシコに勝って欲しかったという気もしつつ、やはり絶好調のドイツとアルゼンチンの豪華な布陣の対戦を見てみたいという気持ちに(勝手に)引き裂かれてしまいましたが、OTでのマキシ・ロドリゲスのあのゴールで決まるんなら仕方ないと納得できるゲームでしたね。

それとは別の意味で凄かったのは、今日のオランダ=ポルトガル・・・何かイタリア=US以上に殺伐とした雰囲気で、重傷者が出るんじゃないかとひやひやもん。
途中までは好ゲームだったのになぁ・・・
ポルトガルが勝ってもデコ抜きではイングランド戦の面白さは半減・・・ただ、揃ってお役ご免になったデコ(黄紙×2)、ファン・ボンメル(黄紙×1+途中交代)、ブロンクホルスト(黄紙×2)のバルサ組が仲良く腰掛けてお仲間のプレイを批評しながら観戦しているのを見て、何か少しほっとしました。

ところで、イングランドは勝つには勝っているけど、何かちぐはぐな・・・上積みがある分、吉と出るのか、チグハグなままポルトガルにやられるのか・・・うーん。

まあ、とりあえず明日はイタリア=オーストラリア。
こちらも、ちょっとFW陣にチグハグ感漂うイタリアをヒディングがどう揺さぶるのか楽しみということで。


Posted by 47th : | 00:38 | コメント (5) | トラックバック (0) | 関連エントリー (1) | Sports

おつかれさま

今日は友人たちと大学の近くで二元中継をしているレストランで昼間からビール片手に応援していたんですが、45分間、楽しませてもらいました。

思えば、初戦完璧な形でスタートしたチェコも志半ばで消え、古豪クロアチアも遂に勝ち星を得られないまま去ったわけで、この厳しさがサッカーの奥深さ、と。

まずは、今日のところは、おつかれさまということで。

p.s.1  もっとも、予選リーグでの番狂わせが少なかったことから決勝リーグトーナメントの組み合わせは極めて魅力的になったわけで、その意味では決勝リーグは非常に面白いことになりそうです。
とりあえず、頑張れアッズーリ。

p.s.2 黄色い9番は、お腹をもてあまして、走れなくても、プロ中のプロでした。以前の暴言、大変失礼しました<(_ _)>


Posted by 47th : | 22:42 | コメント (2) | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Sports

日本代表とコポガバを強引に結びつけてみる、の巻

普段拝見させていただいているブログでも、昨日の日本戦については色々コメントがされていて、参考にさせていただいているのですが、その中でマスコミのヘッドラインを並べて「なんか、甘いような。。。何かをごまかしているような。。。。何かから目を背けているような。。。」とコメントされている方がいて(ご迷惑になるといけないのでリンクは貼りませんが)、全くもって同感です。

既にジーコ采配については、いろいろと批評がされているわけですが、その議論の行き着く先は「監督が変われば強くなる」ということかも知れませんが、本当にそうなんでしょうか?

例えば、日本が22日のブラジル戦で、①ブラジルに2点差をつけて勝って予選突破したら、②2点差をつけて勝ったが予選突破できなかったら、③ブラジルに勝ったが1点差だったら、④ブラジルと引き分けたら、⑤ブラジルに1点差で負けたら・・・それぞれの場合のジーコ・ジャパンに対する「評価」は、どうなるんでしょう?

もちろん、「評価」において、目に見える「結果」は大事ですし、WCでの成績というのは、究極的な目標の一つであることは確かです。
企業経営になぞらえていえば、経営者の能力を測る上で株価とか、会計利益というのは大切な要素であることは否定できません。でも、株価の上がる原因が投機目的に売り買いでもいいというわけではありませんし、会計利益の源泉が本業とは関係ない金融取引からのものであったり(笑)、収益のあがっているコア事業を売却してあげた一過性の収益であってもいいという話ではありません。

そもそも、株価や会計利益のような外から素人が見ても一見明白な結果だけで経営者のよしあしが測れるのであれば、経営陣と独立した取締役会のようなガバナンスの仕組みは要りません。

ガバナンスには色々な要素がありますが、その中でも重要なのは、中長期的な課題とそれに適切に対応した評価指標の設定、そしてその実行状況のモニタリングです。

ジーコ監督の率いた4年間の日本代表において、どのような課題が設定され、その進捗を測るためにどのような指標が設定されたのか・・・何れにせよ退任が確実なジーコについて論じるだけでなく、こうしたガバナンスのあり方を見つめないと、結局、監督のクビをすげかえても同じことが続いてしまうんではないかという気もするところです。

国民は株主と違ってマネッジメント(監督)をモニターする取締役会(日本サッカー協会)のメンバーを選ぶことはできないところが違うわけですが、それでも、こういうガバナンスという視点からも色々と考えていくことは、4年後、8年後を考えると重要なんではないかという気がします。

最後に、今日のWCですが、まずはシェヴァのWC初得点と予選突破に望みをつないだことにまずはほっと一息、で、ラウールの流れを変える技ありの一発に座布団1枚ということで。


Posted by 47th : | 22:27 | コメント (7) | トラックバック (2) | 関連エントリー (1) | Sports

蛇の生殺し?

理論的には首の皮一枚つながっているけど、カナリヤ軍団に2点差つけて勝つのが、最低条件という何ともびみょーな結果に、どう反応すべきか迷っている方も多いと思います。
せめてカカーが最後のごっつあんゴールを決めてオーストラリアの得失点差を-1まで持っていってくれればなぁ・・・というのはありますが、WBCでも韓国に3度目の正直で勝ったり、キューバを倒したりというのもあったんで、まだまだ分かりません。(力関係は全く違いますが)
日本代表の底力に期待しましょう(棒読み)。

それにしても、その後のお隣さんは見事でした。運もありましたが、それを引き寄せるのも勝負のうちと言える範囲のものでしたし(フランスのつきのなさを嘆くべきかも知れませんが)、何よりもクロスがあがると、ペナルティエリアに怒濤のごとく前を向いてつっこんでいく気迫を見習って欲しいものです。

ただ、韓国もまだ価値抜けを決めたわけではありませんし、何かトーゴは試合放棄かなどと不穏な話も出ているので、まだまだ予断を許さないところで、ジダンもイエロー2枚で次戦は欠場。
これが現役最後の試合というのも、何ともしまらないので、何とか勝ち残って欲しいところです。

混戦といえば、E組も予想に反して大変なことになってしまいましたね。
ガーナは強かった・・・というよりもチェコは全く別のチームとなってしまった。
別チームといえば、アメリカも「らしさ」が出始めたところでの、退場2人はきつかったですね。
デ・ロッシのはしょうがないし、あのぐらいのハンデがあった方が面白いかもと呑気に構えていたんですが、アメリカに退場者が出てからは、お互いプレーの質なんて言っている場合ではなくなっちゃって、何か今回の大会で初めて早く終わってくれという気持ちになった試合でした。
もっとも、ピルロの芸術的な壁越えパスとデルピエロのワンタッチは、決まれば今大会のベストゴールの一つだったのに惜しかった。
ただ、ああいうぐちゃぐちゃの展開はイアキンタとかデルピエロじゃなくて、ピッポだろうと思ったのは、私だけではないはず(笑)。
まあ、ガットゥーソも復帰したし、E組トップであることには変わりはないんで、ミランの中盤コンビで頑張って欲しいものです。

・・・と、ホントに最近サッカーの話題しかなくて恐縮なんですが、今日の試合を見ていても、「絶対に勝たなくてはいけない試合」なのに、得点をとるための得意パターンとか、ハイリスク・ハイリターンの攻撃パターンとか、猛暑の中での時間の使い方のメリハリは感じられないわけで、4年間の間、何をしていたんだろう?という疑問がよぎったんですが、そもそもそんなことは私が言わなく立って結構前から言われていたわけです。(ちなみに、私にとって、かなり説得力があったのは2004年8月8日付のこのコラム。このコラムに限らず、Variety Foorballは読み応えのある記事が多く(ミラン=リヴァプールのCL決勝の戦術分析も白眉)、お気にいりだったのですが、筆者が紙媒体に進出されたためにネットで余り記事が読めなくなって残念。)
テレビの前のギャラリーですら感じるような疑問を、まして代表育成に関わるサッカー関係者が気づかないわけはないはずですが、それでもジーコに委ね続けたということは、コーポレート・ガバナンスに重ねて考えてみると、いろいろと教訓のありそうな話です。

ただ、あと1試合首の皮・・・というか筋1本つながっているので、そこでのジーコの采配と成果、それに対するサッカー協会の反応を見た上で、また考えてみたいと思います。

あと、村上F事件とWCで忘れ去られてしまった感のあるCB一括法の話と上限金利規制の話も忘れてませんので、いずれ。


Posted by 47th : | 23:44 | コメント (4) | トラックバック (2) | 関連エントリー (0) | Sports

頑張れ、ネドヴェド

先週、快調なペースで更新していたのがパタンとやんで、どうしたんだろうと訝しんでいる読者の方が若干名いたかも知れませんが、かのドイツの地で4年に1度のイベントが始まったのとは偶然の一致、ではなく、1日1試合と決めていたのに、開幕だから、いや、週末だから、と何だかんだ理由をつけて、結局、昨日まで5試合フルで見てしまって、勉強時間の埋め合わせに追われてブログの更新どころではなくなってしまったからです。

ピーター・クラウチの不発ぶりとか、トリニダード=ドバゴの健闘ぶりとか、ドログバの孤軍奮闘ぶりとか、ろっぺん、ろっぺんとか早くも見所が多かったんですが、さすがに今朝の日本戦は何か胸の高鳴りが違ったわけですが、結果は、皆さんご存じのとおりということで、私が何か語るまでもなく、明日の職場では日本国民総出で敗因分析が行われると思うんですが、何か個人的には去年のCLの決勝を思い出してしまいました。

わざわざイスタンブールまで飛んで、ロッソネーロのユニフォームに身を包んで、前半大量リードで余裕をこいていたら、後半、わずか10分程度の間に立て続けの3失点。寒さに凍えながらさっさとスタジアムを後にする背中でうち上がる花火・・・

もちろん、技術的なレベルでは似ているところはどこにもなかったんですが、あのときのラファ・ベニテスとカルロ・アンチェロッティの対照さが、今日のヒディングとジーコに重なったりしました。

まあ、こうなったら、それはそれでしょうがないんで、ある意味、背水の陣でクロアチアに臨んで奇跡を起こすことを期待するしかありません(それにしても3点目は余計だけど)。

ところで、こちらでの中継は勿論アメリカのレポーターと解説者がやっているんですが、全般的にオーストラリアびいきなのは許すとして、身びいきもいい加減にしろ、と思ったのは、「USAがグループFだったら、間違いなくブラジルに次いで2位通過できるのに」とかぬかしていて、ひっくり返りそうになったことです。

というわけで、もうすぐ始まるチェコ-USA戦に向けて、珍しくアメリカは大盛り上がりで、ブッシュまでコーチに電話したりしているようですが、WBCに続いて、是非アメリカにも悪夢を見て欲しいものです。ネドヴェド頼むよ。

さて、そんなわけで更新が滞りがちになりそうないい加減な運営のブログですが、本当は、(現状議論は膠着状態なので、あんまり面白くないんですが)インサイダー規制の政策論の話でもしようかと思ったんですが、池田信夫さんのブログを見ていたら、テーマの生々しさから、感情面でスタックしてしまっているところがあるようなので、こちらは何れということで。
そもそも政策論としてのインサイダー規制のあり方を、立法・行政(金融庁・証券取引等監視委員会)・司法が、どういう形で役割分担するかというところについてのコンセンサスの欠如が、いろんなことの背景にあるような気もしますし。
経済学的な議論の中では、(ミルトン・)フリードマンの発言がビッグネームということで注目しているようですが、池田さんのブログのコメント欄にある内容の範囲では、いくら何でもあれではプリミティブではないかと思います。
インサイダー規制の政策論は、アメリカではもう20年以上議論されてきていて、未だに決着を見ていない(膠着状態にある)論点の一つで、アメリカでは学部レベルの会社法の授業でも触れるというところで、彼我の差を感じるところもあります。
とりあえず、その辺りに興味を持っている方は、(個人的にここでの結論の方向性に賛成するかは別問題ですが)「会社法の経済学」第11章辺りをご覧になると宜しいかと。 

では、チェコ-USA戦が始まりますので、この辺りで(・・・勉強がぁ・・・(><))

(ヤン・コラーの絵に描いたようなヘッドで、まずはチェコ先取。よく見ると、ヤンクロスキーも出てるんで、ミラニスタとしては悪魔の左足に期待しましょう)


Posted by 47th : | 11:58 | コメント (11) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Sports

GSによるワールドカップ予想

ちょっと陰気な話が続いたので、マンキュー先生のブログ経由で知ったGS(Goldman Sachs)の発表した"The World Cup and Economics 2006"(pdfで結構重いのでご注意を)をご紹介。

マンキュー先生は、この中でFIFAランキングと一人当たりGDPとの間に相関が見られるという結果を真に受けて悩んでいますが、とりあえずFIFAランキングの信頼性とか、FIFAランキングとブックメーカー・オッズとの相関の弱さを疑った方がいいんじゃないかというヤボなツッコミは別として、ベッカムやサー・ファーガソンが選ぶベスト・イレブンとかいうほのぼのネタもあり、まあ結構楽しめるんではないかと思います。

日本チームの分析も32頁辺りにあるわけですが、一番の注目を集めるのはジーコのブラジル戦関係のコメントだろうというのが何とも・・・

ちなみに、GSによる優勝予想は、こんな感じです。

  1. ブラジル(12.4%)
  2. イングランド(8.4%)
  3. スペイン(8.3%)
  4. フランス(8.3%)
  5. オランダ(8.0%)

ちなみに、日本の優勝確率は・・・0.9%で韓国と同率、オーストラリアよりは高いというところで、今年、100回ワールドカップをやったら1回ぐらいは優勝できるというこの確率を高いとみるか低いと見るかは人それぞれではないかと思います。


Posted by 47th : | 12:30 | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Sports

「バントはアウト一つをくれるから楽」・・・どこかで聞いたような

ノムさん挑発「岡田は変わっとる」 (デイリースポーツ)

楽天の野村克也新監督(70)が8日、今季のセ・リーグを制した阪神・岡田彰布監督(48)の野球観をぶったぎった。この日、仙台市内のホテルで講演を行った野村監督は、600人の聴衆の前で、犠打を使わず、ミーティングも重視しない岡田流を完全否定。阪神の元監督が現監督を“挑発”するという想定外の展開に、来季の交流戦は早くも遺恨試合になりそうだ。
(中 略)
 「この1年、ペナントレースを戦って、バントのサインは1回だけ。ヒットエンドランのサインも1回だけ。金本は『選手任せなんです』と言っていた。『サインは何もない。ミーティングでも何もしません』と」・・・阪神時代、岡田2軍監督にバントをしない理由をただした時「内野手をしていて、バントをしてくれると楽だった。アウト1個をただでくれるんだからこんなに楽なことはない」という返事が返ってきたという。
この時、野村監督は「何を言ってるんだ」と厳しく反論したという。ノムさんにとって、選手任せのさい配など理解し難いというのが本音だった。

それで優勝なんだから何の文句が?とか・・・JFKの継投パターンの確立や、若手投手野手の抜擢や選手のモチベーション維持といったプラス面を無視して、槍玉にあげるやり方はどうなんでしょう?・・・といった感情的な議論は抜きにして、岡田監督の理屈を否定する「科学的根拠」はどこにあるんでしょう?
ノーアウト・ランナー一塁から、バントで2塁に進塁するのとしないのとで、1点が入る期待値というのは、「何を言っているんだ」というぐらいに有意な差があるんでしょうか?
うろ覚えなんですが、アスレチックスの名物GMのビリー・ビーンの野球理論を扱ったマネー・ボール 奇跡のチームをつくった男で、得点の期待値をデータを元にはじき出したところ、バントで1アウトを相手にやるのは得点の期待値を下げるので禁止という話があったような・・・(更には盗塁も期待値が低いのでだめとか、いろいろと面白い話があったんですが)
現に今年の阪神の得点効率はロッテと並んで群を抜いているわけですが・・・・と思ってロッテをチェックしてみると、バントは小坂と今江の10が最多(阪神は関本の11と鳥谷の10)・・・「バントはアウトを一つくれるから楽」というのは、実は「データ」からも裏づけられるんじゃないですかね?
今度、regressionでもやってみましょうか^^;


Posted by 47th : | 00:08 | コメント (1) | トラックバック (2) | 関連エントリー (0) | Sports

大荒れ年俸更改・・・

中継ぎやってられん!藤川あまりの低評価に怒りの保留 (SANSPO.com)

阪神、藤川球児投手(25)が28日、甲子園球場内の球団事務所で契約更改に臨み、4800万円増の7000万円の球団提示を保留した。希望額とは2000万円の開きがあり、「この額なら中継ぎやめます」と爆弾条件も突きつけた。
(中略)
今季、最強セットアッパーとして、セ界を震撼させた。プロ野球新記録の80試合登板、防御率1.36、53ホールドで最優秀中継ぎのタイトル受賞など、前人未到の快挙でリーグ優勝に貢献したのに・・・ 「今回は非の打ち所のない成績を残せました。ぼくからの歩み寄りはありません。提示額とけっこう差がありますが、ぼくは“これぐらいは最低です。これぐらいもらえないと同じポジションでやる意味はない”と伝えました」

とりあえず、本当にVの功労者だと思うんで、何とかして欲しいというファン心理が先に立つんですが、このVの後の年俸関係のごたごたって、本当にどうにかならないんですかねぇ?
理屈的には、典型的な不完備契約の例なんですが、それにしたって、もう少し合理的なフォーミュラを最初に提示することは無理なんですかね?
「査定ポイントが蓋を開けてみないと分からない」という話をよくきくんですが、これって、ぼったくりバー・・・あるいは、超高級レストラン?の逆バージョンみたいなもので、飲むだけ飲んでお勘定を見たら「何それ、きいてないよ」という状況ですよね。
徒に年俸をあげることが球団として正しい選択だとは思いませんけど、余りにも年俸更改で選手側の期待水準との開きが大きくなってしまうとインセンティブ問題(過小投資問題)が生じてしまうわけで、この辺りも、結構経済学的なアプローチが有効な分野なんじゃないかと思うんですが・・・・えっ?問題提起だけじゃなく、自分でやれ?
今は独禁法の経済分析のゼミのプレゼンとペーパーに追われているんで、冬休みになったら、また考えてみます。はい・・・ああ、でも本当に、お願いなんで、藤川には、もうちょっと色をつけてやって下さい。


Posted by 47th : | 19:49 | コメント (2) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Sports

「阪神タイガース上場」の意義と可能性

プロ・スポーツ・チームと上場についてというエントリーで触れた商事法務さんのメルマガに投稿したコラム記事なんですが、せっかくなのでブログに転載です。

阪神電鉄株式の40%弱を取得した村上世彰氏の主催するM&Aコンサルティングは、阪神電鉄の経営改革の一環として阪神タイガースの上場を提案したようである。
ヨーロッパでは、一時期に比べれば少なくなったとはいえ、中村俊輔の在籍するセルティックやイタリアのユベントスをはじめとして尚多くのサッカー・クラブが上場している。しかし、同じくプロスポーツの盛んな米国では、そもそも上場したプロスポーツ・チーム自体がごく僅かな上に、それらもまたここ数年で再び非公開化している。
ヨーロッパにおいては、各クラブがスタジアムの建設費用を負担しなければならないために資本市場へのアクセスが必要になったという事情があった。これに対して、自治体がスタジアムを提供する米国においては、上場は寧ろオーナーの持分換金手段の一つに過ぎず、それだけでは情報開示のコストに見合うだけのメリットが見出せなかったことが、こうした状況の違いを生んだとも言われる。
上場はファッションではない。コストに見合うベネフィットが得られなければ、上場を断念することは、ビジネスを営むオーナーとしては当然の判断である。阪神タイガースの上場にあたっても、まずは、こうした視点からの検討がなされるべきであろう。
もっとも、仮に上場することがオーナー側にとってメリットがあることになった場合でも、果たしてプロ野球球団が資本市場から評価されるかという問題もある。昨年のパ・リーグの球団売却騒動を持ち出すまでもなく、親会社に依存しなければ成り立たないビジネス・モデルのままでは、上場したとしても普通の投資家にはそっぽを向かれるだけである。
村上氏は上場後の株主層として球団のファンを想定しているとも報道されているが、企業としての本質的な価値を無視したところで価格形成がなされれば、投機相場で株主となったファンが被害者となることすらあり得る。「普通の」投資家による適切な評価があるからこそ、「ファン」株主も安心して株式市場に参加できるのである。 今の日本のプロ野球球団が、「普通の」投資家に評価されるかどうか、あるいは、そのためには何が欠けているのか、そうした視点で「上場」について考えることは、「企業」としてのプロ野球球団のあり方を見直す契機となり得る。球団の宣伝広告や、あるいは一時的な世間の耳目を集めるためではなく、本当の意味で球団上場の意義と可能性が検討されることを、一プロ野球ファン、あるいは一阪神タイガースファンとして願ってやまない。

・・・私のコラムはともかくとして、商事法務さんのメルマガは、法律関係の重要なニュースが参照資料のリンク付で紹介されているので、何かと重宝しています。こちらから登録できます。無料ですので、まだの方は是非お試しになってはいかがでしょう?


Posted by 47th : | 23:34 | コメント (4) | トラックバック (5) | 関連エントリー (0) | Sports

スポーツ選手の代理人のお仕事って・・・

ライブドア、スポーツ選手代理人業務に参入・まずテニスの中村(NIKKEI NET)

ライブドアはスポーツ選手の移籍やスポンサー契約などを代行するビジネスに参入する。・・・ライブドアは選手の移籍やスポンサー契約で発生する契約金の一部を手数料として受け取る。ライブドアのポータル(玄関)サイトで選手にブログを執筆してもらったり特集を組むなど、本業のネット事業でも選手は優良なコンテンツ(情報の内容)になりうると見ている。

代理人というよりも、一種のマネージメント代行業として考えれば、ビジネス・モデルとしては、いろいろと可能性のある領域だとは思うのですが・・・ふと、気になったのが弁護士法72条との関係です。


< 続きを読む >

Posted by 47th : | 12:29 | コメント (1) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Sports

プロスポーツ・チームと上場について

今日発行の商事法務のメールマガジンに阪神タイガース上場に絡むコラムを寄稿しました。短いコラムですが、さすがに書く前にちょっと色々とデータや議論について調査もしたりしたんですが、意外な発見だったのですが、ヨーロッパではサッカー・クラブを中心に結構上場しているところが多いということです。
コラムにも書きましたが、有名どころでは中村俊輔の在籍するスコットランド・プレミア・リーグのCelticやSerie AのJuventus。他にもイングランド・プレミア・リーグでは、New Castle, Aton Villa, West Ham, Manchester City, Tottenham Hotspur, Southampton, Birmingham City, Charlton Athleticといったところも上場しています。
対してアメリカはといえば、90年代にはMLBのIndians、NBAのBoston Celticsあたりが上場していたのですが、21世紀に入って相次いで非公開化しています。
この差は何なのかという辺りに、プロスポーツ・チームの上場にまつわる課題が潜んでいるような予感が・・・
コラムでは、資金調達のインセンティブと市場からの評価の面について触れましたが、よりつっこんだところで見れば、放映権や知的財産権の取り扱いとか、プレイヤーの移籍市場の形態なんかも影響を及ぼしているような気がします。
関連する文献も収集し始めているので、時間ができたら、ちょっとつっこんで検討してみたいところです。ただ、結構、大きな制度設計論なんかにも踏み込まないといけない話なんで、ちょっと「重い」のが難点ですかねぇ・・・


Posted by 47th : | 09:48 | コメント (5) | トラックバック (3) | 関連エントリー (0) | Sports

 
法律・経済・時事ネタに関する「思いつき」を書き留めたものです。
このブログをご覧になる際の注意点や管理人の氏素性についてはAbout This Blogご覧下さい。