Defense Mechanism の全エントリー

上場・買収防衛は何のため?

(9/14 追記あり) 

東証に買収防衛策要求、金融相懇談会の最終報告書で(YOMIURI.ONLINE)

与謝野金融相の私的懇談会「証券取引所のあり方等に関する有識者懇談会」が13日にまとめる最終報告書で、東京証券取引所に対し買収防衛策の導入検討を求めることが明らかになった。
欧米の取引所などによる経営支配の懸念を未然に解消するためだ。しかし東証は、上場企業の買収防衛策について「株主利益を損なう恐れがある」として慎重な対応を求め、自らの防衛策導入にも否定的な姿勢を示しており、東証の対応が注目される。

まず、東証の擁護からするとすれば、東証自身は買収防衛策について「市場の評価を向上させることにより当取引所の基礎体力(足腰)を回避することで被買収リスクを回避」というのを基本方針とした上で、括弧書きで「他の上場会社が導入している一般的な買収防衛策の導入についても検討」としていたようですから(懇談会に西室社長から提出された8/29付け資料(pdf))、「欧米の取引所などによる経営支配の懸念」対策としての買収防衛策というアイディアは東証のイニシアティブによるものではないのでしょう。

当たり前といえば当たり前なのですが、私自身は買収防衛策そのものにはネガティブではありません。ただ、買収防衛策は単なるツールに過ぎません。

何のために上場を目指して、何のために買収を防衛するのかが、明確に意識されているのであれば、買収防衛策もありだと思いますが、そこが曖昧なままだと、そもそも防衛策をどう設計するかも定まりません。(一切支配権の移転を認めないのであれば、黄金株のようなものが簡便でしょうし、買収過程のコントロールであれば既存のライツ・プランが適しているでしょう)

何れにせよ、これを受けて更に東証の中でも議論がなされるのでしょうし、その中でツールの部分ではなく、そもそも論の部分で議論が深まっていくことが期待されます。

(9/14追記)

金融庁から「わが国証券取引所をめぐる将来ビジョンについて(論点整理(第三次))」が公表されています。

実際に公表されたものについては、上の報道とは違って、次のように大分穏当なトーンになっているようです。ちょっとフライング気味の報道だったようですね。

いわゆる買収防衛策導入の是否については、法令による主要株主規制 の下で、市場評価の向上や安定的な株主との関係構築により対応するこ とを基本とすべきとの考え方が取引所側から示された。他方で、この問 題については市場関係者等の意見も交えながら検討を継続し、実際に上 場する時点における市場環境等も十分見極めた上でその導入について 改めて判断していく必要性も認められよう。

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Posted by 47th : | 23:05 | コメント (3) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

何故ライツ・プランは機能するのか( or機能しないのか) (2)

前回は、ライツ・プランというのは買収者が取得した株式の価値を希釈化させて、買収費用を高めるものであって、絶対的に買収を阻止する仕組みのものではないという話をした上で、この「追加費用」というのをどう考えるかが買収防衛策の機能的な面でのポイントだという前振りをしたわけです。

ホワイト・ナイトはM&Aを殺す?

と、直接にライツ・プランの機能を云々する前に、「支配権市場」という「市場」が成立することがどういうことか、次のような議論から始めてみましょう。

しばしば、買収対抗策の中でも「ホワイト・ナイト」を探すことは、より高い価格をつける買い手を探してくるものだから、株主利益に適った買収防衛策であるという話を耳にします。
つまり、1000円でTOBをかけられたときに、対象会社経営陣が1100円でTOBをかけてくれるホワイト・ナイトを捜してくることに成功すれば、株主は100円高い価格をもらうことができるので、株主利益に適っているという話です。

このストーリー自体は、いったん買収が起きてしまった後の状況を前提にすると、正しい話なのですが、「後からホワイト・ナイトを連れてくることができるという可能性」が買収者のインセンティブに与える影響を考えると、実は、株主にとっては必ずしも手放しで喜べる状況ではなかったりします(※)。

少しややこしい話になりますが、順をおって考えてみると、こういうことです。

まず、最初の買収者が株価が割安な企業を探して、その評価をするためには、それなりのコスト(探索費用)がかかります。もちろん、買収が成功すれば、この費用も回収できるわけですが、逆に言うと、買収が失敗に終わると、この費用というのは無駄になってしまうわけです。

ところで、「いい買収先」の探索には色々なやり方があるわけですが、一番、「楽」なやり方は何でしょう?

 


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Posted by 47th : | 09:57 | コメント (1) | トラックバック (0) | 関連エントリー (1) | Takeover Defense : Defense Mechanism

何故ライツ・プランは機能するのか( or機能しないのか) (1)

日本ではお盆休みで、誰がどこを参拝したという話が話題になっているようですが、私にはその問題を論じる能力も気力もないので野次馬モード。
上限金利規制の話の続きも悪くないかなと思ったんですが、ちょっと目先を変えてtoshiさんのブログのコメント欄で話題になっていた買収防衛策の機能について簡単に整理してみようかなというところで。

ライツ・プランの効果:経済的価値の希釈化

「買収防衛策」というと、何だか買収を完全に阻止することができる万能のツールのような印象も与えるんですが、残念ながら?、あるいは、幸いにして?、アメリカで一般的なフリップ・イン型ライツ・プランをベースに日本に現在導入されている買収防衛策は、一応理念としては(※)、そういう絶対的なものにはなっていません。

ごくごく簡単に言ってしまうと、無断駐車を防ぐために空地に鉄条網を貼り巡らすのではなく、出入りは自由にできるけど、看板にでかでかと「無断駐車は壱萬円」と書かれているようなもんです。

今の日本のライツ・プランというのは、大体20%でトリガーされて、トリガーされると買収者以外の株主の持株数は2倍になるという感じになっているんですが、この仕組みをベースに買収防衛策を無視してTOBを行った場合に買収者がどれぐらいの「罰金」を課されるかというと・・・時価総額が1000億円、株式数が100で、(非現実的ですが)プレミアムなしのTOBを行ったと仮定すると、次のような感じになります。


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Posted by 47th : | 12:28 | コメント (2) | トラックバック (0) | 関連エントリー (1) | Takeover Defense : Defense Mechanism

東証の規則制定権をどう見るか?

黄金株の話に絡んで東証の規則制定権について、toshiさんとNEON98さんが非常に興味深いエントリーを立てています。ちょっとばたついているのと、お二人のエントリー(と、そこへの「辰のお年ご」さんのコメント)で、論点はかなり尽くされているような気がするので、単に備忘録代わりの紹介です。

とりあえず自分の立場は?・・・と考えてみると、取引所が上場物件の適格性を投資家保護という観点から考えて、上場基準に盛り込むこと自体には、基本的に反対ではありません。
黄金株に対する東証の規則案に否定的なのは、単に「内容に賛成できない」だけで、例えば、証券取引法で同じような規制がなされたとしても(その意味で民主主義的コントロールが反映したとしても)、反対のものは反対で変わらないだろうと思います。
逆に敵対的買収に限らず、企業情報の開示のレベルや内容の信頼性なんかで言えば、証券取引法所定のレベルにこだわらず、取引所として、インサイダー取引や相場操縦の予防的観点から、もっと取引所として積極的にアクションをとってもいいんじゃないかという気もするところなので、基本的には、東証は東証で頑張っていただき、明らかに証券取引法その他の法令と抵触するものについては金融庁がチェックを行うという枠組でいいような気がする・・・のですが、一点だけ、それで割り切れないのが、現に東証が持っている事実上の市場支配力の部分。
あとは取引所間で上場企業と投資家双方にとって一番魅力的なルールを提示すべく切磋琢磨してください・・・といえればいいのですが、現実はそういうわけにはいかないので、実際に導入された規則が必ずしもロックインされたユーザー(上場企業と投資家)にとって望ましいものではないときに、どういう是正手段を与えるべきなのか・・・この辺りが考えがまとまらないところです。


Posted by 47th : | 14:44 | コメント (3) | トラックバック (2) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

東証規則改正案の公表

「黄金株」原則禁止?でとりあげた東証の規則改正の要綱試案が公表されましたね。

買収防衛策の導入に係る上場制度の整備等について(要綱試案)

うわさ通り、黄金株(拒否権付株式)の原則禁止が盛り込まれています。

「上場株式が備えるべき基本的かつ重要な権利が著しく損なわれる状態」と しては、デッドハンド型※のライツプランの導入及び拒否権付株式(商法222 条9項)の発行(政策的理由により国が保有するような場合を除く)を考えて いますが、これに追加すべきものの有無等について引き続き検討します。

前にも書いたように「拒否権付株式」というのでは、現在用いられているタイプの優先株式でも、これに当たる可能性があるので、少なくともここでいう「拒否権付株式」がどこまでを指すのかは、もっと詳細な検討が必要なはずのところです。
特に、新会社法では、「ある種類の株式の全部取得制度」が導入されているので、株主総会の特別決議を押さえることができれば、何れにせよ拒否権付株式は消滅させることが可能(なはず)なので、防衛策としての拒否権付株式の有用性は相当に限られています。なので、(11/23修正 葉玉氏のコメントをご参照下さい)拒否権付株式についても、全部取得決議に拒否権を有するようなデッドハンド型でない限りは、その弊害というのは非常に限定されているので、ライツ・プランと比べて、そこまで「毛嫌い」する必要はないと思うんですが・・・むしろ、拒否権だけの問題であれば、委任状勧誘を先行させなくてもTOBで2/3超取得できれば、あとは時間の問題とういところもあるんですけどね。
「追加すべきものの有無」は検討するということですが、このリストアップをより制限的でない方向に解釈する方向での検討も是非進めていただきたいところです。
あと気になったのは、東証がサンクションを課す方向で検討しているものとして、あげられている中の次のパターン。

  • 新株予約権を利用したライツプランのうち、新株予約権の割当対象株主の確定後に当 該新株予約権の発行が中止される可能性があるもの(アメリカでもとられているDistribution Date確定後のwindow periodが禁じられる?この発想でいくとDistribution DateとFlip-inをずらすのも禁じられる??)
  • 取締役の解任に係る株主総会につき、総議決権の過半数を超える数の議決権を有する株主の出席を要することとし、又は出席した株主の議決権の3分の2を超える賛成を要することとする定款の変更(会社法施行後)(何れにせよ直後の定時株主総会では決戦がなされる日本で、あえて臨時総会での解任の可能性を「強制」する必要はある?買収者に単にレバレッジを与えるだけ?)
  • 取締役の解任決議の要件を加重している会社によるライツプランの導入(会社法施行後)(これも同じ。そこまで神経質になるべきもの?)

・・・どうも何というか、投資家保護というのは、経営陣の地位保全を防止することとイコールだと思っている節があるんですが・・・ある程度の地位の安定性があるからこそ、経営ができるところもありますし、日本の場合は、アメリカのような期差任期制はとれないので、定時株主総会がキリになるというのは、それなりにいいバランスだと思うんですが、それを買収者側にシフトすることが、投資家を本当にベターオフするのか・・・何だか、少し「過剰防衛」気味という印象もありますが、どうでしょう?


Posted by 47th : | 09:29 | コメント (2) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

黄金株上場禁止は「あり得ない」?・・・

経財相「黄金株有する企業、上場認めない理屈あり得ない」 (NIKKEI NET)

与謝野馨経済財政・金融担当相は22日の閣議後記者会見で、東京証券取引所が特定株主に株主総会での拒否権を与える「黄金株」を発行している企業の上場を認めないよう基準の変更を検討していることに対し・・・「他の株主の権利を制限してはならない」としつつも、「会社法上許された企業防衛策をもった企業が新しく上場するときには、それは広く株主が知っている事実であるから、そのことをもって上場基準を狭めるというこは理屈のうえではおかしい」との考えを述べた。

「会社法上の適法性」と「上場基準」は全くイコールでないので、譲渡制限が典型のように会社法上は適法だけど上場企業としてはアウトというのは、あり得ないわけではない・・・と、脊髄反射的に反応してしまいそうな見出しだったのですが、与謝野大臣発言の発言をちゃんと見ると、そんな(いくらなんでも)単純な見方をしているわけではなく、「新しく上場するときは」という限定を付した上で、適切な開示の下での投資家の選択に委ねるべしというお話のようです。
ほぼ同意しつつも、なお、取締役の選解任をダイレクトにコントロールできるような拒否権については、なお悩みは残るところです。うーん。


Posted by 47th : | 21:24 | コメント (2) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

「黄金株」原則禁止?

東証、「黄金株」を原則禁止・違反なら上場廃止も (NIKKEI NET)

東京証券取引所は上場企業が特定株主に株主総会での拒否権を与える「黄金株」を導入することを原則として禁止する方針を固めた。・・・黄金株は来年施行の会社法で発行しやすくなるが、特定の株主だけを優遇するため「投資家平等の原則に反する」と東証はみている。企業価値の向上につながる買収まで排除するなど自由な投資を制約する面もあるとみて、上場企業の導入を原則禁止する方針を打ち出した。

前にちょっと冗談めかして、黄金株は、既に上場企業に存在するという話をしたのですが、あれは要するに「拒否権」ということだけ採りだしたら、一般に出ている無議決権優先株だって「黄金株」になっちゃうので、もし規制するのであれば定義をどうするかが非常に大切だということを言いたかったのですが・・・禁止ということになると、ますます、「黄金株」が何を指しているのかということが問題となりそうです。


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Posted by 47th : | 11:38 | コメント (2) | トラックバック (3) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

買収防衛策トリビア:フリップ・オーバーの謎

ボストンに留学中のdtkさんのブログで、アメリカの敵対的買収防衛策について、こんな質問が・・・

いわゆるpoison pillの一つにFlip-over planというのがある、とある。内容としては、X社をどこかの会社(仮にY社とする)が買収しようとする動きに備えて、X社が自社株主に対してY社株の購入権を付与するというもののようだ。購入権で購入する価格は市価よりも安価と設定する
(中 略)
1. 何故これがpoison pillとして機能し得るのか?確かに株数の増加によりY社の経営陣がY社に対して有している影響力は低下するだろう。でも、poison pillとしては何だか迂遠な気がする。どうも何か理解を間違えているような気がする。
2. もう一つ。そもそもY社はこれに応じないといけない根拠は何か?買収前にX社が勝手にやったことのはず。買収してX社を支配下においたから拒否できないということか?本人が無権代理人の立場を相続したようなものだとしたら拒否しても良いと思えたりするのだが…

まず、既に敵対的買収防衛策まで話が進んでいることに驚き・・・うちは、まだ取締役の忠実義務なのに・・・
で、次に、至極まっとうな疑問に「うんうん」と頷く。
要するに、フリップ・オーバーというのは、買収が終了した後に、他の会社と合併するときに、ライツを持っている人は、相手会社の株を有利な条件でもらえてしまうという仕組みなんですが、「買収が完了しちゃったら意味ないじゃん」というのと、「他の会社(合併相手)の発行する株式をもらえる権利を、勝手に作ってもいいんかいな?」という疑問があるのは当然のところです。
詳しいところは、「企業買収防衛戦略」の中に書いてるんですが、自分で読み直しても、何かややこしいので、簡単にエッセンスをご紹介いたします。


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Posted by 47th : | 13:22 | コメント (1) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

会社法トリビア:「黄金株」は・・・

Hardwaveさんのところで知ったこの記事に関連して、会社法トリビアを一つ。

敵対的買収に拒否権、上場企業にも「黄金株」容認案 (asahi.net)

敵対的買収に対する適正な防衛策のあり方を検討している経済産業省の企業価値研究会(座長・神田秀樹東大大学院教授)が、上場企業であっても、買収者による合併・経営統合などの提案に拒否権を持つ「拒否権付き株式(黄金株)」の導入が認められるべきだとした提言案の全容が1日、明らかになった。
(中 略)
「黄金株」は、1株でも合併や経営統合などの重要事項に拒否権を発動できる株式を、あらかじめ友好的な企業など「ホワイト・ナイト(白馬の騎士)」に割り当てておく仕組みだ。市場で普通株式を買い占められても、黄金株を持つ株主が拒否権を発動すれば、敵対的買収者による合併・経営統合ができなくなる。株主総会で3分の2以上の賛成を得て定款を変更すれば、今も発行でき、非上場企業では、中小企業の経営者が特定の親族に経営権を相続させたい場合などに使われているという。

・・・ここでトリビアを一つ。
「黄金株」は・・・・・・上場企業にも存在する。

合併とか株式交換とかに限ってみれば、今でも、種類株式は、拒否権を特別に設定しなくても、(法定)種類株主総会で組織再編には実質的に拒否権を持っています。なので、この前紹介した預金保険機構が持っている無議決権優先株式も、合併とか株式交換に際しては、実質的に拒否権を持っています。
というわけで、銀行とかの組織再編関係のプレス・リリースを見ていただければ、種類株主総会の日程が設定されている(はず)・・・預保はその種類の優先株式の100%株主なので、預保は今でも銀行の組織再編については、拒否権を持っています。そうすると、組織再編とかをブロックできるのが「黄金株」ということになると、これも「黄金株」の一種ということで。(なお、元ネタを見ると、石油公団が持っていた拒否権付株式のようなものを念頭においているようなので、研究会では、多分、組織再編以外にも、資産譲渡や新株発行(さらに取締役の選解任)なんかに拒否権を持たせるような、もうちょっと広範囲のものを「黄金株」と言っていたんだと思いますが)
この「無議決権優先株式なのに、合併とか株式交換で拒否権が発生しちゃう」というのは、実務的には、結構悩みどころで、むかーし出した「新しい株式制度」という本の中で、定款で拒否権を外せるようにした方がいいんじゃないでしょうか、ということを書いたんですが、これが効いたかどうかはともかくとして、会社法現代化では、この辺りが無事手当されております(322条2項)。
さて、逆にいうと、実は、この法定株主総会の存在のおかげで、普通の無議決権優先株式が、買収防衛策に転じたりということも可能だったりします。まあ、公開会社で優先株式を出しているところは、銀行を除くと、事業再生絡みだったりするので、決して数は多くないんですが、こういう会社を買収しようと思うと、優先株式対策というのを別途考えないといけないんですよね。
・・・以上、ちょっとした会社法トリビアでした。


Posted by 47th : | 11:16 | コメント (3) | トラックバック (4) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

でじゃ・びゅ~その2

(18:30 追記あり)
大量保有報告書を見てみると、bfsさんやneon98さんの指摘されているように、33.3%越えは市場取引のようです(neon98さんの指摘のように、取得単価の記載がないものは市場取引のはずなので)。
まあ、時間外取引が使えなくなったところで、コロンブスの卵的に市場内クロスに戻るという途も残っているような気もしますが、これ以上は海の向こうからネットをちょこちょこと見ているだけでは調べようもありません。買収観測がある中で、「普通の」市場買付で、1日で発行済株式総数の5%強の買いが実現できるというのは、やはり何か「カラクリ」がないとしっくりこないのですが、まあ、あんまり色々憶測をしてみてもしょうがないので、このぐらいで許しといたるわ、と、池野めだか風に終わらせておきます。
で、問題は、村上さんの考えていることは何なんだろう、というところです。
大量保有報告書によると取得資金総額は936億なので、一株当たり平均で580円・・・600円弱というところ・・・
対する阪神電鉄の株価は過去5年間で見ても、28年ぶりのタイガース優勝を挟みつつも300円程度で安定しているわけで、少なくとも過去のこの安定的トレンドの2倍でようやくトントンという水準なわけです。


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Posted by 47th : | 10:40 | コメント (5) | トラックバック (4) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

阪神電鉄株、いきなり38%取得・・・何かどこかで・・・

村上ファンド、阪神電鉄株の38%取得 (NIKKEI NET)

旧通産省(現経済産業省)OBの村上世彰氏の投資ファンドは3日、阪神電鉄株の38.1%を取得したとの報告書を関東財務局に提出した。同ファンドは9月 26日に約27%を保有したと報告していた。保有株が全体の3分の1を超えたことで、合併や定款変更など阪神電鉄の株主総会の重要案件への拒否権を確保した。
(中略)
「村上ファンド」は先月26日から30日までの間に市場で4526万株を買い増したほか、転換社債型新株予約権付社債の株式への転換で3601万株を取得。10月1日に阪神百貨店が阪神電鉄の完全子会社になったことで、保有する百貨店株を1425万株の阪神電鉄株に交換した。

さて、愛する阪神の危機をどうするかというのもあるのですが、何か気がついたら一夜にして33.3%を超える持分を取得していたというこのパターンは、何か今年の2月ぐらいにも聞いたような話ですね・・・あのときは時間外取引ということでしたが、今度は転換社債ということなんでしょうか?
ただ、転換社債もエクイティ性証券なので、その取得に際してはTOBルールはかかるはずなのですが。。。大量保有報告書の閲覧もネットでできるようになったようですし、どういうカラクリを使ったのか、ちょっと興味があるところです。
今、Corporationの授業中ですので、今日は取り急ぎ、このぐらいで


Posted by 47th : | 09:02 | コメント (10) | トラックバック (4) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

スミダTOB「失敗」?

昨日のことになりますが・・・

敵対的買収また失敗・スミダがスイス社のTOB断念

コイル大手のスミダコーポレーションは28日、スイスの電子部品メーカー、サイア・バージェス・エレクトロニクスに対して進めていた株式公開買い付け(TOB)による敵対的買収を断念した。・・・スミダは保有するサイア株(発行済み株式の29%)すべてについて、スミダのサイア買収を防ぐために登場した「ホワイトナイト(白馬の騎士)」の香港の電子部品会社に売却すると発表、買収戦から撤退した。

ということなんですが、ちょっと考えてみると、「TOBが成功しなかった」という意味では「失敗」なんですが、全体のパッケージで見ると、これは「成功」といっていいんじゃないですかね?
TOBというのも、一つの「買い物」ですから、当然「出せるお値段」と「出せないお値段」というのがあります。
「出せるお値段」の範囲内で買い物ができれば、一番いいわけですが、それよりも値段が高ければ、それは元々「手の届かない品物」だったというだけです。
もっというと、これはオークションであって、この自分の中のお値段の幅をしっかりと持っていないと、「勝者の災い」ということで、却って泣きをみるので、価格がつり上がった以上撤退するのは別に失敗ではないわけです。
しかも、このケースでは、スミダは元々保有していたかなりの分量の株式をプレミアムをつけてホワイト・ナイトに売却できたわけですから、見方を変えて、これを純投資だとすれば、「成功」といっていいんじゃないかと。
こういう具合に、より高い価格を出す者が現れなければ希望した値段で買収を完了できるという意味で「勝ち」で、より高い価格を出す者があらわれた場合には投資収益をあげることができるという意味で「勝ち」なわけですから、これは一種の王手飛車取りの状態になります。
実際、アメリカのM&Aの指南書などでは、この状況を意図的につくることは、極めて大事とかとも言われています。
ということで、全体のパッケージとして見れば、このTOBは「成功」と言っていいんじゃないですかね?


Posted by 47th : | 09:47 | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

米セブンイレブン特別委員会、TOBに反対?

経新聞の記事によると・・・

セブン―イレブン・ジャパンが子会社の米セブン―イレブン(テキサス州)に対して実施している株式の公開買い付けについて、米セブン―イレブン側が22 日、株主に対して買い付けの申し出を拒否するよう勧める、と発表した。米社の社外役員などで構成する特別委員会が、買い付け価格が安いと判断した。

まあ、IYGは既に70%超の議決権を持っているので、大勢には影響ないのでしょうが、この辺りに日米における大株主と少数株主との間の利益相反問題に対する意識の違いが見えるような気がします。
親会社によるgoing privateだからこそ、取締役としては少数株主への利益に対してより強い配慮を求められるわけで、少なくとも親会社の提示した価格に一度も異を唱えずに受諾するわけにはいかなかったということなんでしょうね。
日本でも今後MBOも増えていくのでしょうけど、この辺りの意識を高めていく必要がありそうな気がします。
なお、以下は参考リンクです。


Posted by 47th : | 11:30 | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

停止条件と新株予約権無償割当決議

実はちょっと前にtoshiさんがブログで新株予約権無償割当決議に停止条件をつけることはできるのか?という問題提起をなされていました。
条件決議型ワクチン・プランに関する共著論文が同時並行で進んでいたので、あんまりブログ上で暴走しても悪いなぁ、というのがあって、敢えて沈黙していたのですが、原稿も8割方固まってきましたし、磯崎さんも、今日のエントリーでこの問題をとりあげておられたので、ちょっとだけ触れておくと、実務ではかなり昔から「新株発行」に際して、停止条件を付すことがよくありました。それは何かというと、授権枠との関係で、定款で予め付された授権枠を超える数の新株を発行しようとする場合、「授権枠拡大の総会決議を得られることを停止条件」として、予め新株発行決議をすることがあるというのは、割合企業法務では有名な話で、確か法務省の監修している実務相談でも、このような決議は可能であるという趣旨の記事が載っていたと思います。
条件決議型ワクチン・プランの場合には、対象となる行為は「新株予約権の無償割当て」ですが、「会社外の第三者との意思の合致を必要としない」という意味では(これが民法上の「単独行為」と同じかは次に述べるように、そうではないと思うのですが)、新株発行と同じですので、従来新株発行に停止条件を付することができた範囲では新株予約権の無償割当に停止条件を付することは、少なくとも実務上は、何ら問題がないのではないかと思っています。
あと、これは手許に民法の教科書を一冊も持ってきていないので伝聞になってしまうのですが、コンメンタールなどでは、取締役会決議などは民法上は「合同行為」と解されていて、「単独行為」とは解されおらず、また、「合同行為」に停止条件を付することができないという議論は見あたらないということのようです。ですので、そういう意味でも形式論的にも問題はないようです。
寧ろ、私自身が大切だと思っていたのは、toshiさんが最初に指摘されている会社法上の議論としてしばしば問題となる「条件の合理性」の問題で、こちらについては、「導入時」の取締役会が、「発動時」の取締役会の意思決定をどこまで拘束することが可能なのかということが問題となるわけで、設計の際のバランスというか匙加減をよく考える必要があるわけです。これは、日本でも使われ始めた「デッド・ハンド性」と 連続性を有する問題だろうと思っています。ということで、停止条件が付されているだけで、ア・プリ・オリに無効となるということは、とりあえずないだろうと考えております。


Posted by 47th : | 11:47 | コメント (6) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

これで終わりなんですかね?

夢真の公開買付けの結果が出ています。

公開買付けの結果に関するお知らせ

結果としては応募件数は14件、株式数にして1,399,000株、割合にして3.6%程度ということのようです。
結果として、買付後の持株割合は10.59%・・・短期差益返還請求権の対象となる10%をクリアーしてしまったわけで、何とも中途半端というのが率直なところです。
・・・で、これで終わりなのか?・・・というところで、起死回生の言ってとしてはエイトコンサルタントに対するTOBに切りかわるということも考えられないわけではないのですが・・・どうなるんでしょうね?

この記事は投資判断の提供や投資勧誘を目的としたものではありませんので、そころのところはなにとぞ宜しく。ま、念のために。


Posted by 47th : | 22:23 | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

夢真のTOBは予定通り終了・・・だけど

今朝のエントリーで、夢真が予定通り12日にTOBを終わらせるかどうかが一つのポイントだという話をしたのですが、どうも予定通りに終了するようです。

夢真の日本技開へのTOB、12日に終了(NIKKEI NET)

夢真ホールディングスが7月20日から日本技術開発に実施していたTOB(株式公開買い付け)が12日終了する。応募結果は夢真が15日、関東財務局に開示する。日本技開にしかけた敵対的買収に対して、夢真に賛同する株主がどの程度いたかが明らかになる。

相当数の応募があったということになると、ホワイトナイトであるエイトコンサルタントも色々と方針を考え直さないといけないところが出てくるでしょうし、9月の定時株主総会の運営もやりにくくなりそうです・・・が、普通に考えれば一方で118円のTOBがかかっているわけで、夢真のTOBに応募する株主は多くないと思われるのですが・・・どうなんでしょうね?
ちょっと喉の奥に刺さった小骨のように気になるのは、今回のTOBでは株券がなくても応募ができるわけで、株式分割後の新株券が手許に来た段階でエイトコンサルタントの公開買付けに応募する可能性を理論上は払拭できないというところです。
もちろん、そんなことをすれば株主側の契約不履行で損害賠償という話になるので、敢えてそんなリスクをとって応募する株主が多いとも思われないのですが・・・今回のスキームにおいて不可避的に生じるこの決済リスクの部分が何か不思議な現象をもたらさないか・・・若干気になるところです。
というわけで、15日の公開買付報告書がどうなっているか引き続き注目していきたいと思います。


Posted by 47th : | 19:18 | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

ホワイト・ナイトは囚われの姫(?)を救えるか?

日本から無事にNYに戻ってきました。
・・・が、ブログの更新はごぶさた気味となりまして・・・m(_ _)m・・・
時差ぼけに苦しんだり、1か月不在にしている間にたまったちょこまかしたことを処理したりというのもあったのですが、ほとんどオオカミ少年状態となっている論文をさすがにここで完成させないと永遠に日の目を見ないだろうということで、ちょっと気合いを入れたりしておりました(おかげさまで(上)は今度の商事法務に掲載されるかと・・・)。
まあ、共著の形態なので、ところどころトーンとかについては個人的見解と100%一致しない部分もありますが、ブログを読んでいただいている方には、その辺りのトーンというかニュアンスの違いを読み比べて頂くのも、また一興かと思います。
で、その論文を書くに当たっても、ある意味「生きた教科書」として非常に興味深い夢真vs日本技開の件ですが、ちょっと速報性はないのですが、「遂に」というか「やっぱり」というか、ホワイト・ナイトが出現したようです。

株式会社エイトコンサルタントによる公開買付け賛同に関するお知らせ(8/8)

株式会社エイトコンサルタント(以下「エイトコンサルタント」といいます。)は、本日、当社株式に対する公開買付け(以下「本件公開買付け」といいます。)及び本件公開買付けによりエイトコンサルタントが当社株式の50.10%を買付けることを条件に当社と業務提携を行うことを公表いたしました

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Posted by 47th : | 13:23 | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

夢真vs日本技開~ちょっとフォロー

何だか一時帰国中の方がばたばたしていて更新もままならないんですが、とりあえず夢真関係で色々と動きがあったので、ちょっとだけフォローを。

東京地裁決定

まずは、夢真が申し立てていた株式分割の仮差止め申し立てに対して東京地裁が却下決定を出しました。まだ、東京地裁のHPには載っていないようですが・・・個人的な好みでいうと、①不公正発行差止めは株式分割には直接適用も類推適用もないことと、②権限分配秩序違背は取締役会決議無効事由とはならないこと、③「公開買付制度を利用して株式を取得し営業を行う権利」は実体法上の権利ではなく、分割差止め理由ともならないことの3点で決着するところで、今回の株式分割決議が権限分配秩序違背かどうかという傍論部分を長々と論じるという辺りは、ちょっと首を傾げたくなるところです。
仮処分段階で証拠関係も乏しいのですから、そうした実体面に敢えて入らずに、含みを残してもよかったのではないんでしょうか?
今回のように日本技開側の株式分割に権限違背は認められないと積極的に認めてしまったことで、次に述べる新株予約権発行が法廷に持ち込まれたときの判断に微妙な影響を落とすこともありそうな、なさそうな・・・
ところで、夢真が、272条を使わなかったのは、何故なんでしょうね?


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Posted by 47th : | 12:38 | コメント (4) | トラックバック (2) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

夢真続報~株式分割の仮差止めと金融庁の対応

夢真絡みで備忘録代わりですが、夢真が株式分割の仮差止めを申し立てたようです。

株式分割差止仮処分命令の申立てについて

このプレス・リリース中の申立て理由の骨子は以下の通りです。

本件株式分割は、商法及び証券取引法の趣旨に反するものであるばかりか、現に会社の支配権に争いが生じた段階に至って、何ら理由なく、正当な事業目的に基づく当社の公開買付けを利用した株式取得を妨害することのみを目的として行われるものである。したがって、本件株式分割を決定した取締役会決議は無効である。
そこで、本件取締役会決議の無効確認を求める訴えを準備中であるが、本案の判決を待っていては当社に著しい損害が生じるおそれがあるため、これを避ける目的で株式分割差止仮処分命令の申立てを行うものである。

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Posted by 47th : | 12:26 | コメント (2) | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

夢真のTOB条件公表

しばらく電話から電話線を抜き差しして通信という前時代的ネット環境の実家に帰っていたので、世の動きから取り残されていましたが、ようやく無線LAN環境に復帰してPDFなんかも読めるようになりました。
というわけで、もうご存じの方も多いと思いますが、夢真の公開買付の条件が公表されました(「当社の日本技術開発株式を対象とする公開買付の条件について」参照)。
今朝の日経に公開買付公告も出ていましたが、結局、日本技研の発表した株式分割に対抗するために当初買付価格を株式分割による希釈化後の水準(予定買付価格である550円の5分の1=110円)に設定するという手法が選択されました。
前回のエントリーで、「もうちょっとリスクの少ない方法もある」とか、ちらりとほのめかしたりしたのですが、この買付価格を希釈化後の水準に設定した上で、買収防衛策が解除されたら買付価格を上げるとアナウンスするという手法が「それ」だったわけで、やはり、いくら何でも徒手空拳で正面突破ということを考えていたわけではなかったようです。
また、夢真が7月19日に公表した「日本技術開発の株式分割決議に対する当社の対応について」を見ると、夢真は日本技研の9月の定時株主総会に向けて委任状勧誘も行うということですから、その意味では(実質的な)条件付公開買付を実施して経営権取得に向けてのコミットメントを示しつつ、委任状勧誘で現行経営陣の刷新を図るという、米国では「王道」的な買収戦略と見ることができそうにも思えるのですが・・・一点だけ、非常にイレギュラーな点があります。


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Posted by 47th : | 23:51 | コメント (2) | トラックバック (0) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

夢真、どうなるんでしょうね?

日本技術開発に対する夢真の買収提案については、新聞でも色々と採り上げられていますし、最近のマスコミの学習効果は凄まじく、問題の所在そのものは割と的確に把握されているようで、フジテレビが最初に事前警告型を入れた4か月前とは隔世の感があります(事前警告型のメカニズムについては、前に書いた記事もご参照ください)。

金融庁の対応は?

マスコミでも報道されているように、ポイントの一つは株式分割が発動された場合に一度かけたTOBを撤回したり、価格の引き下げが認められるかということになるわけです。この点について、夢真は金曜日に金融庁に上申書を提出しました。事前に根回しをしているのであればともかく、そうでなければ数日で照会結果が出るということは通常考えられないのですが、新聞報道によれば、夢真は週明けには公開買付け届出書を提出するということですから、まず、金融庁(直接の窓口は関東財務局ですが)としては、そこでどのような対応をとるかを考えなくてはいけません。
日経新聞にフローチャートが載っていましたが、金融庁としては、①届出書を不受理、②届出書をいったん受理した上で訂正命令、③届出書を受理した上で何ら対応をしないという3つの選択肢があるわけです。これまでの金融庁のスタンスからすると、買付価格の引き下げや買付条件の付与を積極的に肯定するということは難しいと思うのですが、他方で、解釈論として争いが残るところについて、「事前に」金融庁が独自の判断で止めてしまうということにも抵抗がありそうなところです。


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Posted by 47th : | 11:54 | コメント (2) | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

確かに私も憂鬱なんですが・・・

門外漢の私でもお名前ぐらいは知っている西尾幹二先生のブログ(これだけの方がブログを書いているところが既に凄い・・・こうしたエネルギーが大切なんですよね。きっと)の共同管理人をされている福井さんからニレコ事件は決着したが・・・にTBを頂きました。
実はTBを頂いた記事についてはLa Quatorze Juilletさんのところで紹介されていたので、既に拝見していました。
いろいろな論点が含まれている記事ですし、福井さんはUCバークレーで経済学のPh.Dをとられた経済学の専門家ということで、せっかくの機会ですので、胸をお借りするつもりで経済学的な論点にも踏み込みながら、少しコメントをしてみようかと思います。


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Posted by 47th : | 20:28 | コメント (5) | トラックバック (3) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

ニレコ事件は決着したが・・・

ニレコの新株予約権、高裁も発行認めず (NIKKEI NET)
「ポイズンピル」三たび差し止め、東京高裁決定理由要旨 (asahi net)
東京高裁決定全文

というわけで、原決定、異議審決定ときて、抗告審でもニレコの新株予約権は発行差止めということになりました。法的には、更に最高裁に特別抗告するという途も残っていますが、ニレコのプレス・リリースによると特別抗告は行わず、発行中止を決定したとのことです。
まずは、この関係での他の方々のブログをクリッピングしておきます。


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Posted by 47th : | 11:47 | コメント (8) | トラックバック (3) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

ニレコ新株予約権異議審決定

ニレコの新株予約権、発行差し止めを支持・東京地裁 (NIKKEI NET)

産業用制御機器製造のニレコが敵対的買収防衛策のポイズンピル(毒薬条項)として導入した新株予約権の発行を巡り、東京地裁は9日、ニレコの異議申し立てを退け、株主である投資ファンドの申請を受けて発行を差し止めた仮処分命令を認める決定をした。

ということで地裁決定に引き続き、私の目にとまった異議審決定関係のブログの記事をクリップさせて頂きます(決定本文を除いて前回同様目にとまった順です。順次追加予定)。

例によって例のごとく、内容に関する具体的コメントは仁義にもとるので、最終的な結果が出るまでは口をつぐまざるをえないわけですが、1点だけ、ちょっと分からなくなるというか・・・煮え切らないなぁ、と、思うのは・・・


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Posted by 47th : | 13:15 | コメント (9) | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

株主総会の「法的」権限と買収防衛策

(6/6 追記・訂正あり)
ニレコ決定は、ブログのネタとしては最適なのに、直接に書くのがはばかられるのでフラストレーションを感じているのですが(笑)、黙って他の方の意見をROMっていると楽しかったりします。
ひょっとして、究極の「開かれた司法」とは、判決がブログで公開されてTBとかコメントがつけられるようなことを言うのかも知れませんね。判決の人気度?も、コメントやTBの数で分かったり・・・関係ないスパムが多量について終わりというのもあるかも知れませんが^^;
まあ、そういうお馬鹿な妄想はどうでもいいのですが、ニレコ決定とか、その周辺に漂う株主総会至上主義みたいなものについて、どうも会社法の基本的構造が脇に置かれているんじゃないかと思うことがあるんですよね(・・・って、要は総会至上主義の発想がいやというだけなんですが・・・)

会社法は株主総会の権限について、こう言っています

商法230条ノ10[総会の権限]
総会は本法又は定款に定むる事項に限り決議を為すことを得

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Posted by 47th : | 16:29 | コメント (9) | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

信託型プランのコスト?

磯崎さんが「ニレコの新株予約権差し止めと日本買収防衛の未来」で信託型ライツ・プランのコスト面について、次のようなコメントを。

信託銀行というのは一行で数千億円規模の収益があるわけですから、その「有力収益源」ということは、業界全体で少なくとも数百億円の売上増が見込まれるということでしょうか?信託型を導入するのが上場企業1000社としても、1社あたり年間数千万円? やはり、導入企業側からすると(SPCの設立運営コストどころじゃなく)コストがかかるということかも知れませんね。:-)

具体的に「おいくら」というのは、信託型ライツ・プランのプレスを見ても書いていないのですが、仮に「数千万円」として、これを高いとみるか安いとみるかは、信託銀行が提供してくれるサービスの内容にもよってくるのではないかと思います。


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Posted by 47th : | 16:24 | トラックバック (1) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

ニレコ新株予約権差止め地裁決定

ニレコの新株予約権差し止め・東京地裁が仮処分決定 (NIKKEI NET)

判決全文 (東京地裁主要判決速報)

この訴訟には私の所属事務所がかかわっているので、そちらに不利なことはやっぱり書けないし、かといって、一方当事者に有利な内容しか書けないという縛りの中でブログを書くのも楽しくないので、この件については、直接には触れませんが、自分の備忘もかねて、他の方のブログの記事をクリップ(以下、順番は私が見かけた順です。順次追加予定)。

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Posted by 47th : | 14:07 | コメント (4) | トラックバック (6) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

信託型ライツ・プランと「好み」

前のエントリーで、信託型ライツ・プランはあんまり好みじゃないということを「ちらり」したのですが、どの辺りが「好み」じゃないかということについて少々。

何だか「重そう」

信託型って、よく考えられているのは確かですし、機能もいろいろとついているんですが、何だかその分、機動性に欠けるところがあるような気がします。
例えば、新株発行で株式数が増えたときの取扱いや端数処理とか、プラン導入後のストック・オプション付与のときの処理とか、転換株式を出す場合、etc・・・
もちろん、予めプランニングを慎重にしておくことで回避できる部分もあるのですが、プラン導入後にいろいろやるときに、いつもプランの影響というのを加味しなくてはいけないわけで、その辺りで、何というか「重そう」という印象があります。


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Posted by 47th : | 17:10 | トラックバック (2) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

信託型ライツ・プランと(ひさびさの)頭の体操

信託型ライツ・プランが、いろいろと出ているようです。
「ようです」とか人ごとみたいな言い方をしていていいのかという問題はあるのですが、個人的にはあんまり好みではないので、必要に迫られつつも、信託型の分析をするのは面倒くさいなぁ、と思っていたら、磯崎さんのところで以下のとおり、詳しい解説が。

さすが磯崎さん、法務面だけでなく税務面も押さえて、しかも分かりやすく解説されてて凄いなぁ・・・とか、暢気なことを考えていて、ふと我にかえって考えてみると、これって弁護士にとっては、かなり怖いといえば、怖いことではないかという気がしてきました。


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Posted by 47th : | 13:20 | トラックバック (2) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

信託型ライツ・プランの公表

イー・アクセス「企業価値向上新株予約権(eAccess Rights Plan)の導入について」(press release)

イー・アクセス株式会社(以下「当社」、本社:東京都港区虎ノ門、代表者:代表取締役会長兼CEO 千本倖生)は、平成17 年5 月12 日開催の取締役会において、平成17 年6 月22 日開催予定の定時株主総会にて承認を受ける*1 ことを条件に、本格的な企業価値向上策として、信託型新株予約権である「企業価値向上新株予約権(以下、「eAccess Rights Plan」)」を、東証上場企業として初めて導入することを決議いたしましたのでお知らせいたします。

信託型についてのスキームの説明は、いずれまたするかも知れませんが、興味深いのは、このプランの発表の前日11日に8万1900円だった株価が13日までには67700円まで下がっているところですね。
日経の記事などを見ると、経常利益が3倍増など同日に発表された決算の内容はよかったようですから、これはライツ・プランを嫌ったということなんでしょうかね。
ここからしばらく色々な買収防衛策の導入が続くと思いますが、防衛策の導入発表直後の株価のアブノーマル・リターンを分析するイベント・スタディをやってみると面白いかも知れませんね。


Posted by 47th : | 15:00 | コメント (4) | トラックバック (3) | 関連エントリー (0) | Takeover Defense : Defense Mechanism

 
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