かくして、アメリカの平和は守られた [ 2006年03月09日 ]
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Posted by 47th : | 20:37 | M&A
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» まだ解決したわけではなさそうです ("Port Deal" その3) from 一寸の虫に五寸釘
米港湾管理進出、UAE企業が撤退 米議会の猛反発で (2006年 3月10日 (金) 13:03 朝日新聞)
アラブ首長国連邦(UAE)の国営企業「... [続きを読む]
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コメント
この件についての新聞の論調はどうなのでしょう?
Posted by taka-mojito : 2006年03月10日 00:30
以前の中国企業によるMaytag買収の件もありましたから、こういう結果に驚きはなかったのですが、やはり弁護士をされている方としては強く気になるものなんでしょうか?
この件に関して個人的には、ブッシュは共和党内でも求心力を失っているんだなと思っただけだったので、このエントリーを読んで、ああ、そういえば確かにそうだと気づかされました。
Posted by stock&flow : 2006年03月10日 12:34
>taka-mojitoさん
私の情報源は主としてNYTなので、その意味で偏っている可能性が高いのですが、本気でDPによる買収が安全保障に危険を及ぼすと考えているというよりも(むしろ、DPはヨーロッパの港湾運航で実績があることや、資本関係の変更が検疫体制に影響を及ぼす可能性は低いことなどが報道されていましたし)、政権と議会のパワーゲームという見方が強かったように感じます。
参考になりそうな記事も追加でリンクを貼っておきました。
>stock&flowさん
昨年のIBMのPC事業、Maytag、Unocalの話の時の際のセーフガードは、あくまでExon-Florioという「現にある」ルールの適用における話だったのですが、今回は、そうした手続を飛び越して議会がダイレクトに圧力をかけてきたという意味で、法律家から見ると、ショックが大きかったわけです。
端的にいえば、今あるルールをきちんと満たしても、多数が気にいらないと言えば排除できてしまうというのは、法治国家としてどうなんでしょう?というものです。
・・・もっとも、アメリカからすると、日本に言われたくないと言うのかも知れませんが・・・
Posted by 47th : 2006年03月10日 15:02
こんにちは。細かいお話のようですがこういう細部に神は宿るので、47thさんには看過されなかったということですね。
横レスになり恐縮ですが、今の欧州にしても日本にしても、
>アメリカからすると、日本に言われたくない
という反論を恐れすぎているというのが私見です。何もそれぞれの国が全てアメリカのような国になる必要は全くない。確かに日本は他国に比べれば単一民族国家といっていい同質性をもっているけれど、「望ましくない閉鎖性」では全くないからです。それに「世界の警察」はボランティアでなされているわけではなくちゃんとそれなりの利益を得ているのであり、国際基軸・・・
くどいのでこの辺で(笑)。
Posted by bun : 2006年03月10日 19:47
>bunさん
一方のアメリカにはお互い様なんていう感覚は全くなく、もし「市場開放、市場開放、と仰いますが、アメリカさんもなかなかやりますよねぇ」とでも言おうものなら「内政干渉だ。懲罰関税だ」と騒ぎだしかねない勢いですし、気を遣っても、全くありがたがられなさそうですしねぇ。
今回の一件でも、日本以上の島国ぶりを見せつけてくれたような気がします。
今回だけは、ブッシュが一瞬常識人に見えたんですが、結局、石油が欲しいだけという本音を隠せないところで、「やっぱり・・・」と。
Posted by 47th : 2006年03月11日 01:22
アメリカの場合、ある一線を越えるとヒステリックになるような気がします。私は、一昔前の日本叩きの時の、東芝製のラジカセをハンマーで叩き壊すパフォーマンスを思い出しました。国益(狭い意味の)に関することになると、日頃のお題目などほったらかしで、協調性はないようですね。バード修正条項のようなローカルルールを作ったり、逆に特許法のようなローカルルール満載のものは「グローバルスタンダード」に合わせるように修正しなかったり(米国特許庁は頑張っているようなのですが、議会で骨抜きにされるパターンが続いています。今回も多分・・・)、国内的にはフェアなのでしょうが、国際的には疑問です。
国境を越えた経済活動が活発になればなるほど、このような態度は自らの首を絞めるように思います。長い目で見れば自国の産業をスポイルするだけのような気がします。
Posted by taghit : 2006年03月11日 06:40
TBありがとうございます。
日本も中国もそうですが、どこの国にも冷静な議論を問答無用で排除してしまう「印籠」のような言葉があって、それがアメリカでは"National Security"なんですね。
結局現状の港湾管理自体が安全か、とか、イギリスはよくてドバイはいけないのはなぜか(二番札のシンガポール企業だったらどうするのか)、という議論は棚上げになっているあたりは、わが国での議論を見るようでもあります。
Posted by go2c : 2006年03月12日 08:48
>taghitさん、go2cさん
New Yorkにいると余り感じないのですが、多くのアメリカ人にとっては、アメリカ以外は信用できないという極めて強いナショナリズムが存在するんでしょうね。
外交で見せる知識人の国際性と、こうしたアメリカに関連する問題についての、恐ろしいまでの視野狭窄の二重構造を十分意識して付き合っていかないといけないということなんですよね、きっと。
Posted by 47th : 2006年03月12日 13:16