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サックスとアンジェリーナ・ジョリーの重荷 (2)

前回は、Easterlyが、Angelina JolieもといJeffrey SachsmもといPlannerに対してどこぞのオーナーも真っ青なぐらいに「5年後の常勝軍団の夢なんていいから、Bクラスの責任を誰かとれ」とか「ギャラクティコなラインアップよりも結果を出せ」と怒っているというところまで行きました。

悪いのは自分たちではない

・・・といったかどうかは分かりませんが、EasterlyはPlannerたちの典型的な言い訳と処方箋を、こう描写します。

問題は、自分たちの側にあるのではない。
プランは素晴らしい。資金もある。
なのに、うまくいかないのは、資金提供を受けた途上国の政府の能力の問題だ。

となると、処方箋は、いかにそうした途上国を正しい方向に持って行くかということになります。

まず試みるのは、資金提供に一定の条件を付けることです。ただ、Plannerの仕事は貧困にあえぐ国に資金を提供することです。いくら悪い政府であっても、資金提供を止めてしまえば、その国の貧困層はますます貧窮する・・・この時点で、いくら条件を付けてみても、これを履行させることはできなくなってしまいます。

いくら条件を付けてみても、一向にその政府がよくならない。
そこで、次にPlannerが考えることは何でしょう?


奴らにまかせても、うまくいかない。
貧困はそうした政府の罪であり、そうした政府が続く限り、経済成長はあり得ない・・・
それなら、いっそその政府から政権を奪って、自分たちが「正しい道」に戻してやればいいじゃないか・・・

というわけで、「悪い政府」を軍事力で転覆することが、「よい開発政策」ということになる・・・が、(当たり前のようですが)これがうまくいった試しはないとEasterlyは言います。

"Searchers"  

というわけで、Easterlyは、空調のきいた都会の高層ビルのオフィスで発展の設計図を書くPlannnerは貧困の撲滅の役に立たないと切り捨てます。

そして、経済発展に必要なのは、砂埃の舞う未舗装の 道を自転車でかけずり回って貧困にあえぐ人々の顔を見ながら、汗を流す"Searchers"だと主張します。

例えば、途上国の農村で出産を手助けする医療 相互保険ネットワークを築き上げようとする起業家や、そうした仕組みを支援するための制度的枠組みをつくろうとする政治家の、それ自体としてはごく小さな 目の前の問題を少しずつでも改善しようとする営みが、最終的な経済発展の鍵だと彼は説きます。

Just Say "No" to MDGs

Easterlyの政策的メッセージは極めて明確です。

Plannersの主導する見せかけのMDGに対しては「No」というべきだ。
希望のほとんどは、資金援助ではなく、その国で育まれたよい”FIA"を持った起業家や政治家といったSearchersによってもたらされるのであって、資金提供がなされるとすれば、そうした営みを支援するためになされなければならない

と。彼は、こう続けます。

Plannersは、博士号をもった専門家や著名人、政治家でないとなれないかも知れないが、Searchersは誰にでも・・・この講演に来てくれた全ての人がなれるものだ、と。

・・・この後、質疑応答がなされたのですが、その中で面白かった質疑と私自身の簡単な印象はまた次回ということで。

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Posted by 47th : | 00:08 | Law & Development

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