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EU会社法・証券取引法の試験問題

昨日受けたHopt教授のEU Corporate Law & Securities Regulationは、2時間の制限時間で概ね次のような内容の問題でした。(括弧内は配点)

 

I.1. EU委員会が現時点でCorporate Law Action Planを見直すに当たって、あなたがそのカウンセルだとしたら(40%)

(a) 課題事項から落とすべきと思うものはどれか?

(b) 逆に、より力を注ぐべきと思うことはどれか?

I.2.、以下の問に簡潔に答えよ。(10%)

(a)ヨーロッパ会社(European Companu)は有用か?

(b)One-tier BoardとTwo-tier Boardのどちらが望ましいか?

 

II.1 以下の事例についてヨーロッパ法の観点から答えよ。(40%)

ヨーロッパの上場企業のCEOとCFOは米国上場企業に対する友好的公開買付けの交渉のために米国にわたっていたが、基本合意締結にこぎつけた。しかし、会社としての正式な承認のためには取締役会での承認を得なくてはならないため、その承認を得るために彼らは帰国の途についた。その途上で、彼らは自社の法務部門と大株主であるインベストメント・バンクのトップに電話をかけ、基本合意について合意が成立したことを伝えた。

(a) 彼らの行為は適法か?会社はどの時点で開示義務を負うか?噂が流れた場合はどうか?

(b) 電話会社の職員Aは、その電話の内容をたまたま聞くことができたため、当該会社の株式を即座に購入した。また、インベストメント・バンクは、当初、当該会社の株式を売却する予定であったが、その情報を聞いて売却をとりやめると共に、自社の顧客である機関投資家に対して当該会社の株式の購入を推奨した。彼らの行為はヨーロッパ法に違反するものか?

II.2 以下の問に簡潔に答えよ。(10%)

(a) 企業買収指令12条について、国際的企業買収に関して問題となる点は何か?

(b) ヨーロッパSECは設立されるべきか?

 

・・・というような内容で日本語なら2時間で何てことはないんですが、時間のプレッシャーがある中で英語で書こうとすると結構ぎりぎりで・・・書きやすいII.の方から始めたら最後の方はもうきつきつでした。

ちなみに、ドイツ人の悩みに共感を示さない私は、I.(a)の筆頭にEuropean Private Companyと並んで、最低資本金制度なんて、オフショア設立が認められるのであれば議論しても無駄で、もっと総合的に債権者保護を考えるべき、と、あっさり言ってしまいました。まあ、Hopt教授は、ドイツ人にしてはかなりリベラルで、ご本人が授業中に最低資本金制度について数年かけてStudyをやれと言われても、何やっていいかわからないと仰っていたのでOKだと信じているんですが。


Posted by 47th : | 12:03 | Law School

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トラックバック時刻: 2006年05月05日 18:05

 
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