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SEC不要論

薬物規制撤廃を訴えるLibertarian EconomistのJefferey Mironが、今度はSEC(証券取引委員会)不要論を訴えています。

A better approach to reducing corporate malfeasance is a combination of two policy changes: repealing the corporate income tax and eliminating the Securities and Exchange Commission.

Repealing the corporate income tax would make corporate accounting far more transparent since most complications arise from (legal) tax avoidance behavior.

Eliminating the SEC would make investors bear full responsibility for monitoring corporate behavior. This occurs to a substantial degree already, since the SEC cannot effectively monitor all the firms subjects to its regulations. But eliminating the SEC would spur additional private monitoring and strenghten investor incentives to engage in due diligence.

要するにSECをなくすことによって、投資家はよりリスクに対して敏感になって、もっとちゃんと監視やデュー・ディリジェンスをやるので、問題はなくなると。

これには後日談があって、マンキュー先生が、「まあ、それを言ったら警察も要らなくなるやね」とちくりとやったら、かなり大まじめに、「いや、普通の犯罪と違って、証券犯罪の場合、投資家は自ら契約関係に入っているという点で決定的に違う」と言い返していたりします。

本気で賛成するかどうかはともかくとして思考実験としては、こういう議論は面白いところです。

Mironの主張は、単に刑事訴追を不要と言っているのか、それとも開示の程度・内容も投資家と会社の私的自治に委ねる(=法定開示制度を撤廃する)というところまで主張するのか、今ひとつ分からないところがあるんですが、Mironの元記事はSOX404自体が過剰規制じゃないかという主張から始まっているので、単に非犯罪化(decriminarization)というに留まらず、そもそもSECが規則を制定する必要はない、つまり法定開示制度は不必要という方向まで行き着くんでしょうね。

そうすると普通の犯罪とのアナロジーでいけば、何を犯罪とするかについても、私人間の契約で定めるのが望ましいということになるわけですが・・・皆さんは、どう思います?


Posted by 47th : | 00:38 | Corporate Governance

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