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株主総会は万能か?

toshiさんのブログで、この記事の存在をしった。

買収防衛策:指針づくりで経産省と法務省が対立

法務省は、適法性を確保するには確かな根拠が必要だと主張。「社外取締役の関与は、何となく(世間的な)受けはいいとは言えるが、株主総会の効果とは置き換えられない」(法務省幹部)と、経産省案を拒否している。

私がトルコにいる来週中には決着がついているのかも知れないので、(やるとしたら)詳しい論評はそのときにしますが、株主総会の意思決定もまた万能ではないことは、よく知られています。
問題なのは、①どの段階で、②どういう形で株主の意思を問うのが望ましいのかという制度設計であって、METI案でいうところの「第三者チェック型」は、株主の関与を排除しているわけではなく、買収提起後最初の定時株主総会において現職取締役の信任・不信任という形で株主の意思を問うことを予定しているわけです。
まだ、買収の具体的状況もわからない平時における株主総会の特別決議に、どこまで実質的な意味があるかは、よく考えなくてはいけません。いずれにせよ、株主総会の決議だから法的効果があって、社外取締役だから法的効果がないというような、「形」の議論で終わらないことを祈るばかりです。


Posted by 47th : | 19:59 | Takeover Defense : METIガイドライン

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トラックバック時刻: 2005年06月28日 06:34

コメント

こんばんは。確かに株主としては株主総会の議決にあまりに多大な効果を認められても困ります。いちいち仕事を休んで全部参加しなくてはいけないなんて。折角の所有と経営の分離なのに。落合先生が講義で「株主総会は多くの株主にとって出席しないことが合理的な選択である」とはっきりおっしゃっていたのを思い出します。

Posted by bun : 2005年05月21日 06:51

主がいない間に、あちこち書き込みをして済みません。
この問題については、「役所が決めることか?」といいたいですな。

Posted by mousikos : 2005年05月24日 08:00

>bunさん
「合理的な無関心」(rational apathy)とか言われて、落合先生をはじめ米国法を研究している日本の会社法学者なら知らない人はないはずの問題意識で、アメリカだと、それを正面から受け入れて誰がどうモニターをしていくのが効率的かという議論を進めたりするのですが、日本だと「株主総会はそれほど役に立たない」という議論の立て方にアレルギー反応を示す法律家が依然多いような気がします。
>mousikosさん
私も、実は、結構そういう気がしています。
ただ、ある人に「司法に委ねるといっても、LBOやリストラを企図した買収が「会社を食い物にしようとする」買収だと考える裁判所に買収防衛策の適法性判断を全て委ねていいのか」といわれると、詰まってしまったというのも正直なところです・・・

Posted by 47th : 2005年05月27日 19:14

>「合理的な無関心」(rational apathy)とか言われて、落合先生をはじめ米国法を研究している日本の会社法学者なら知らない人はないはずの問題意識
なるほど。実は私は全く存じ上げませんで(笑)これは大変勉強になりました。先生ののらりくらり(失礼)な話され方の割にここだけ妙に怨念のこもった不思議な強調の仕方をされていたのが印象的でして(笑)その他いろいろな点が腑に落ちました。ご教唆ありがとうございました。
>アレルギー反応
で結構動いてしまうんですよね。実にいろいろなことが。理論的な裏打ちがないぶんかえって強敵だったりしますね(笑)。

Posted by bun : 2005年05月31日 20:12

 
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