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ニレコ新株予約権異議審決定

ニレコの新株予約権、発行差し止めを支持・東京地裁 (NIKKEI NET)

産業用制御機器製造のニレコが敵対的買収防衛策のポイズンピル(毒薬条項)として導入した新株予約権の発行を巡り、東京地裁は9日、ニレコの異議申し立てを退け、株主である投資ファンドの申請を受けて発行を差し止めた仮処分命令を認める決定をした。

ということで地裁決定に引き続き、私の目にとまった異議審決定関係のブログの記事をクリップさせて頂きます(決定本文を除いて前回同様目にとまった順です。順次追加予定)。

例によって例のごとく、内容に関する具体的コメントは仁義にもとるので、最終的な結果が出るまでは口をつぐまざるをえないわけですが、1点だけ、ちょっと分からなくなるというか・・・煮え切らないなぁ、と、思うのは・・・


当裁判所の判断として、冒頭に「異議申立て理由に対する判断を付加するほかは、原決定の「理由」中の「第3 当裁判所の判断」に記載のとおりであるから、これを引用する」と言っているのですが・・・読み方にもよっては、ほぼ同じテーマについての原審決定の判示と異議審決定のニュアンスが微妙に違うときに、こういうのはどう考えるべきなのか・・・まあ、何か原審決定の裁判官への微妙な遠慮とかで、「引用」として一見「同じ意見だよ」といいつつ、「さりげなく」原審の欠点を指摘してあげるという裁判所の「中」での一種の「生活の知恵」なのかも知れませんが、「外」の人間にとっては、結局、原審の考え方を支持したのか、修正しているのかが有耶無耶です。
まあ、日本の裁判例は、一部の例外を除いて、単なる「参照事例」でしかなく、法源としての機能を有していないから、当該事案の結果が変わらない範囲で、多少の理由齟齬があっても問題ではないということなのかも知れませんが・・・その法的な「建前」と実務における裁判例の意義には明らかに差があるわけで、特にこうしたリーディング・ケースについては、今後への影響を考えて欲しいものですが・・・とかいっても、そういう影響を考えていたら、こんな「権限分配秩序」で「一刀両断」なんていう決定をかけるわけないんでしょうが・・・あ、いかん、つい愚痴が・・・

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Posted by 47th : | 13:15 | Takeover Defense : Defense Mechanism

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» ほい!お待たせ!速報!ニレコ異議審全文! from 法務の国のろじゃあ
あら、奥様、出てましてよ。ごらんあそぁせ(^^;) 2005/6/13 主要判決 [続きを読む]

トラックバック時刻: 2005年06月13日 05:14

コメント

エントリーの内容から拝察すると、47thさんのお手元には保全異議決定書があるわけですね。
その「愚痴」の続きがおおいに知りたいところです。当事者に近い立場にいらっしゃる方々が、今回のケースを「リーディングケース」としてどの程度認識しておられるのかどうか・・・
また、抗告審の結果が出た後にドーっとご意見をお聞かせください。期待しております。

Posted by toshi : 2005年06月10日 14:22

>toshiさん
ニッポン放送のときは、日経とかで決定文を速報で公表してましたよね?あれは、かなり評判がよかったのに、今回そういうのがないのは、何かクレームでもあったんですかね?(判決文の商用利用?)
私の方こそ、toshiさんが、原文を読まれて、どういう印象を持たれるのか楽しみにしています^^

Posted by 47th : 2005年06月10日 14:30

アサヒコムには要旨が載っていました。↓

http://www.asahi.com/national/update/0609/TKY200506090267.html

ご参考までです。

さすがに「商用利用」などというクレームはつけないと思いますが・・・。

Posted by le Quatorze Juillet : 2005年06月11日 10:06

>le Quatorze Jullietさん
ご紹介ありがとうございます。
早く全文が公開されるといいですね。

Posted by 47th : 2005年06月12日 12:03

47thさんへ
ニレコの異議審の全文が出てましたのでTBつけさせていただきましたです。

Posted by ろじゃあ : 2005年06月13日 05:16

異議審で債務者側はいろいろ主張したようですが、結局、一定の期日の株主のみに権利を与えるという今回のスキームの筋の悪さを克服できなかったようですね。でも、裁判所は、心証を固めるまでは逡巡するものの、固めてしまえば、その理由付けは一直線なので、その理由付けの一挙手一投足を色々詮索するのはどうかと思います。一見して欠陥のないスキームだった場合にどのような判断がなされるのか見てみたいし、そのような事件が問題になったときにニレコ決定がどこまで参照されるのか、興味がもたれますよね。

Posted by ねむねむ : 2005年06月13日 10:22

>ろじゃあさん
速報ありがとうございます。私の方にも全文を追加しました。

>ねむねむさん
ニッポン放送関係の一連の決定を含めて、私も「べき」論としては、それぞれの判断は事案特有のもので安易に敷衍されるべきではないと思っているのですが・・・他方で、事実上の影響力ということを考えると、これらの判断の潜在的なインパクトは大きいというのも事実です。METIの論点公開やガイドラインでも、「有事」についての判断であり、直接には「平時」には関係ないといえるはずのニッポン放送決定が大きな影を落としてしまいます。
その意味で、一挙手一投足、あるいは、箸の上げ下げまで、こちらは気にしているのに、「そこまで突っ込まなくても」というところまで筆を滑らせてしまうところに、もどかしさを感じてしまうわけで・・・裁判所にしてみれば、「このストーカー野郎」ということだったりするのかも知れませんが・・・

Posted by 47th : 2005年06月13日 10:51

Posted by le Quatorze Juillet : 2005年06月15日 04:10

Posted by le Quatorze Juillet : 2005年06月15日 04:30

 
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