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東証の規則制定権をどう見るか?

黄金株の話に絡んで東証の規則制定権について、toshiさんとNEON98さんが非常に興味深いエントリーを立てています。ちょっとばたついているのと、お二人のエントリー(と、そこへの「辰のお年ご」さんのコメント)で、論点はかなり尽くされているような気がするので、単に備忘録代わりの紹介です。

とりあえず自分の立場は?・・・と考えてみると、取引所が上場物件の適格性を投資家保護という観点から考えて、上場基準に盛り込むこと自体には、基本的に反対ではありません。
黄金株に対する東証の規則案に否定的なのは、単に「内容に賛成できない」だけで、例えば、証券取引法で同じような規制がなされたとしても(その意味で民主主義的コントロールが反映したとしても)、反対のものは反対で変わらないだろうと思います。
逆に敵対的買収に限らず、企業情報の開示のレベルや内容の信頼性なんかで言えば、証券取引法所定のレベルにこだわらず、取引所として、インサイダー取引や相場操縦の予防的観点から、もっと取引所として積極的にアクションをとってもいいんじゃないかという気もするところなので、基本的には、東証は東証で頑張っていただき、明らかに証券取引法その他の法令と抵触するものについては金融庁がチェックを行うという枠組でいいような気がする・・・のですが、一点だけ、それで割り切れないのが、現に東証が持っている事実上の市場支配力の部分。
あとは取引所間で上場企業と投資家双方にとって一番魅力的なルールを提示すべく切磋琢磨してください・・・といえればいいのですが、現実はそういうわけにはいかないので、実際に導入された規則が必ずしもロックインされたユーザー(上場企業と投資家)にとって望ましいものではないときに、どういう是正手段を与えるべきなのか・・・この辺りが考えがまとまらないところです。


Posted by 47th : | 14:44 | Takeover Defense : Defense Mechanism

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トラックバック時刻: 2005年12月15日 16:33

コメント

ご紹介いただき、恐縮です。
いつもボカーーン!と問題点を提起してしまい、その後のフォローはどなたかに適切に処理していただいている、ということの繰り返しでして、たいへん責任を感じております。

ただ、今回の東証の規則制定権については、整理をしたうえで自らの見解を再度提言してみますが、このたびの耐震強度偽装問題のように、「あたりまえに考えていたこと」(建築士の適正な業務)に突如風穴が開いたときに、その処理には多大な困難が待ち受けているわけでして、同様に東証の業務の信頼性が突如失われるような事態が発生したときに、どうやってそれを食い止めるのか、ある程度事前予測をたてておくことも有益ではないか、と考えております。このあたりは、もうすこし詰めて考えないといけないと思いますが。
建築士にも倫理問題があるならば、東証にも倫理問題は発生するのでは・・・と。

Posted by toshi : 2005年12月01日 13:25

>toshiさん
私の中では、「結局は誰に判断を委ねるのが一番合理的なのか?」というのが根っ子にあって、例えば、(黄金株という問題に限定することなく、一般的に)金融庁の方が東証よりも合理的なルールを策定することができるかというと、必ずしもそうではないし、手続の納得性の問題としても、国会が決めたことなら企業が唯々諾々と従うかといえば、そういうことでもないのかな・・・と。
「倫理問題」の部分については、ちょっと考えたところでは、何か重要な事実(例えば、買収防衛策を禁ずる背後に何か個人的な利益が絡んでいた)とかいうことを隠しているというようなことがあればともかく、オープンにする規則の内容そのものに関して「倫理問題」は生じにくいのかなという気もするのですが・・・この辺り、toshiさんの次のエントリーを楽しみにしています^^

Posted by 47th : 2005年12月01日 18:48

先日の南北交流会ではいろいろとお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。当方の自己研鑽のため、リンクさせていただきました。今後ともよろしくお願い申し上げます。

Posted by fantasuticmomonga : 2005年12月02日 13:31

 
法律・経済・時事ネタに関する「思いつき」を書き留めたものです。
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