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Tips of US Open (Tennis)

月曜日の夜にUS Openに行ってきたのですが、今年でNYを離れることもあって、もう一度最後に見てみたいなぁと思っていたのですが、ちょっとした巡り合わせで、間近でトッププレイヤーのプレイを見るチャンスがあったので、今回は、そんなTipsを。

Evening Sessionに行った月曜日は快晴だったのですが、その翌日の火曜日は、一転してじとじととした雨。
今年のUS Openは9日目までのうち6日は雨と天気に呪われてしまい、火曜日もメイン・スタジアムでの1試合が終わったところで雨脚が強くなって後の試合は延期・・・その時点での天気予報では、火曜日は夜までは天気は持ち、水曜日は一日雨ということだったので、予報は外れ・・・それをテレビで見ていて、ふとあることを思いつき、急遽翌日のDay Sessionのチケットを入手。
しかも、水曜日のDay Sessionについては、AMEXの会員向けに正規料金の半額で入手可能な分が残っていたので1枚30ドル弱で入手。もちろん、席はメイン・スタジアムの遙か上の方、選手の表情なんかはとても見えない場所ですが、それは気にせず。

結局、火曜日はそのまま一日中雨で残り試合は全て順延。

・・・で、順延するとどうなるかというと、日曜日決勝というスケジュールをずらさないために、翌日に試合が詰め込まれます。

そうすると、本来はメイン・スタジアムで行われる予定の好カードも、二番目に大きいコート(Armstrong Stadium)で行われます。これが一つめの肝。

そして、基本的にはArmstrongも前売りの指定席なのですが、10日目、つまり水曜日からはQuater Finalの試合は全てメイン・スタジアムで組まれるため、Armstrongでは指定席は販売されません。となると、早い者勝ち。これが二つめの肝。

三つめの肝は天気。火曜日の昼時点の予報では水曜日は一日中雨、降水確率80%だったのですが・・・NYに2年も住んでいると、当たらない天気予報とどう付き合うか多少は学習します。
基本的にアメリカの天気予報というのは、周辺の雲の流れから天気を予報しているようなのですが、その精度は大変に悪く、「晴れ時々曇りところにより雷雨」なんていう無茶苦茶な予報もザラ。
ただ、私なりに発見したのは、予報の「外れ方」は「早いか遅いか」・・・つまり、週間予報が前倒しになるか後ろにずれ込むかというパターンが多い・・・と、本当にこれに法則性があるかどうかは知りませんが(単なるheuristic biasの可能性も高いのですが)、今回の場合は、予定よりも早く火曜の昼から雨になったということは、雨雲は早めに去って水曜日は天気が回復する(木曜日が晴れ予報だったので)と踏みました。

・・・で、この3つが見事にはまり、水曜日は朝こそちょっと曇りだったものの昼頃からは陽射しがきついぐらいの好天(前日の降水確率80%予報は何だったんだという話ですが)。
その好天の中、これまた狙い通り、試合開始直前にArmstrong Stadiumに到着し、Court Sideの前から8列目の席を陣取り(※)、丸一日好カードを堪能することができました。

一言で言えば、雨の日の翌日のDay Sessionと大会10日目(Armstrongの指定席が解除される)は狙い目、あるいは、天気に恵まれないUS Openは安くでいい席をゲットするチャンスではないかと思った次第です。

で、以下は当日見た試合についてテニス素人の分際で好き勝手書いている観戦記ですので、興味のある方だけどうぞ。


1試合目は、前日第4セット途中で中断になっていた Davydenko v. Murray 。
しかし、瞬く間にDavydenkoが6-0でセットをとって、あっさりと終了。
Murrayは、イギリスの新鋭ということでしたが、何だか余りに一方的な試合で、よく分からず。

2試合目は、女子のQuater Finalで第1シードのMauresmoと第12シードのSafinaの試合。
体格的にはSafinaの方が一回り大きくて威圧感があるのですが、Mauresumoの肩の筋肉の付き方は尋常ではなく水泳選手なみ。
かといってパワーで押すのではなく、相手の力任せのショットの力を上手く利用している印象です。
余談ですが、テレビで見ていると余り分からないんですが、生で見ているとショットの「音」の違いというのがよく分かります。Mauresumoは、芯で捉えているからなのか余り強い音はしないのですが、Safinaの方は「バコン バコン」という音がピッタリで「おー、ひっぱたたいている」という感じでした。

こちらは、いきなりお互いブレークを繰り返す、というか、サービス・ゲームをキープできない展開が続いたので印象的には接戦という感じだったのですが、終わってみると6-2、6-3でMauresmoの圧勝。
やはり第1シードのソツのなさというところでしょうか。


続く試合は、男子シングルス4回戦で、最大のお目当てである第1シードのRoger Federerとノーシードながら、ここまで勝ち上がってきたフランスのGiquelの試合。

試合は、いきなりFedererが相手に1ポイントもとらせることなく3ゲーム先取。
都合12ポイント連取という展開で、圧倒的なワンサイド・ゲームの予感。

第4ゲームに入り、Giquelがようやく1ポイントとると、会場から割れんばかりの拍手が。

この試合に限らず、判官贔屓というのは、何も日本の専売特許ではないようで、地力で劣る側が精一杯に格上に向かっていく姿はアメリカ人の心も打つようです。

この後は、割合互角の勝負で、さすがにGiquelも4回戦に進んできただけあって、第1セットも終わってみれば6-3で、第2セットはタイ・ブレークまで持ち込みます。
ただ、Mauresumoの試合とは逆にスコア的には悪くない勝負になってきても、余計にそれだからこそ、Federerの「強さ」が目立ちました。
特にタイ・ブレークに入ってからの集中力とキレは驚異的。
サービス、フォア、バック、ネット・プレイ・・・弱点が見あたらない上に、勝負所でスーパー・ショットを決める集中力、そして冷静さ(※2)・・・ジャンルは違いますが、F1のミカシューを思い出しました。

結局は6-3, 7-6(2), 6-3のストレート・ゲームでしたが、現時点で頂点に立つプレイヤーのプレイを間近で見られて、ご満悦。

しかも、この日は、この後に、第2シード、スペインの若手Rafael Nadalが登場。 

Nadalが姿を現した途端、会場には今までとは系統の違う黄色い声が・・・

コートサイドには、"Will You Marry Me, Rafa?"というボードを掲げる女性の姿もあり、明らかにこれまでとは違う雰囲気が漂います。

 相手はロシアのMikhail Youzhnyで、これがまた五分刈りで目つきの鋭い入れ墨でも入れてそうなアーミー系ということで、これまた対照的な二人の対戦。

Youzhnyはノーシードで、いくらハードコートに弱いといってもNadalが圧倒的に優位かなと思っていたのですが・・・始まると、押しているのはYouzhnyの方で、観客もちょっと意表をつかれた感じだったのですが、まあ、立ち上がりが悪いのかなということで様子見モード。

実際、Nadalの動きは次第によくなってきたのですが・・・それ以上にYouzhnyがいい。
ストロークでも打ち負けず、Nadalがネットに出てきてもしぶとく球を拾い、ラインぎりぎりのリターンを決めていく・・・観客席も、次第にこの五分刈りのロシア人の凄さに気付きはじめ、Nadalの名前を呼ぶ黄色い声と同じぐらいにYouzhnyへの拍手が増えていき、最後もトリプル・マッチポイントを素晴らしいショットで決めて決着。

 ちなみに、この日のYouzhnyはダブルヘッダーで、この2時間後に男子ダブルスにも臨み、第1シードのBryan/Bryanを逆転で破るなど、絶好調(但し、ダブルスは次の試合で敗退してしまいましたが)。

この後、隣のGrand StadiumでNavratilova/ Petrovaの女子ダブルスの試合が続いていたので、こちらに移動。

こちらも、コート斜め後方の見やすい位置を確保して、親子ぐらいの歳の差のコンビを、コミカルなやりとりを含めて堪能。

ここまで、足かけ5試合を観戦したところで、時間は夜8時。

メイン・スタジアムではEvening Sessionでシャラポワの試合も始まっている中、屋外のフードコートでインドカレーとビールを買って、夜風に吹かれながら大画面に映るシャラポワの試合を観戦。

帰りがけには、Youzhnyのダブルスの試合も少しだけ観戦して、結局、会場を離れたのは夜9時半。
朝10時半頃に来て、丸11時間。たっぷりとトップ・クラスのテニスを堪能することができました。

プロスポーツを身近に感じることができるのも、アメリカのいいところです。
元々の席が悪くても、あるいは席を割り当てられないGround Admissionでも、今回のように運がよければ、トッププレイヤーのプレイを間近でみることができますし、9月始めにNYを訪れる方にはスケジュールに組み込むことをお薦めいたします。

 

(※)行こうと思えばコートサイド1列目も可能だったんですが、そこまで近くなると逆に遠い方のライン際が見えないので、コート全体が見渡せて、なおかつ近いという条件でベースライン上の8列目にしました。

(※2)試合の途中でFedererがリターンをミスして、ボールがコート脇の観客のおでこを直撃したのですが、その観客を気遣って声をかけた後で2度、3度ペコリ。
幸い直撃した観客も全く大事はなく、Federerが頭を下げる姿に観客席から笑いも出て和んだのですが、近くの席から"What a Champion!"という感嘆の声が上がっていて、私も大きく頷いてしまいました。
 

Posted by 47th : | 16:47 | Sports

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コメント

試合内容を見るだけで、よだれが出そうですね。テニスは最終的なスコアからだけでは分からない試合の流れがあるので、ダイジェストではなく、試合全部をじっくりみたいところですよね。それにしても、チケット入手作戦の見事なはまりっぷりには、恐れ入りました(NYは夜風が気持ち良さそうですが、ここパロアルトは、夜は摂氏14度くらいしかなく、風に吹かれると、寒いです。)。

Posted by taka-mojito : 2006年09月09日 12:43

>taka-mojitoさん
SFとバークレーが寒いのは知っていましたが、パロアルトもそうなんですか。
アメリカはLabor Dayが終わると急に秋の気配が漂い出すので、どうか体調にはお気をつけ下さい。
US Openは是非来年チャレンジされてください(もっとも、taka-mojitoさんには、どちらかというとゴルフのUS Openの方が関心ありかも知れませんけど^^)

Posted by 47th : 2006年09月09日 15:43

パロアルトは、サンフランシスコ海流(寒流)の影響を受けた冷たい風をSanta Cruz Mountainsがブロックしてくれるので、海風が直接吹き付けるSFより昼間は暖かいのですが、太陽が沈むと寒いです。ただ、夏場はほとんど雨が降らないので、この冷たい風による冷却効果がないと、今度は暑すぎる気もします。この冷たい風とギラギラした太陽と山裾の霧による水分がうまく調和するとナパやソノマ、サンタバーバラのワインができるということなのですかね。日本よりもちょっとした場所の違いによる気候の差は大きいような気がします。日本の場合は海(特に黒潮)が気候を穏やかにしてくれているのでは・・・と感じる今日この頃。来年はロンドンなので、テニスのUSオープンは無理そうですが、ゴルフはいいですねえ。USオープンはともかく、西海岸で行われる準メジャー級の試合は見に行きたいところです。帰国前にこちらでゴルフというプランもぜひご検討ください。

Posted by taka-mojito : 2006年09月10日 00:28

いやあ、羨ましい限りですね・・・
"Will you marry me?"といえば、以前ウインブルドンの決勝(多分)でシュテフィ・グラフがサーブのトスを上げる直前に観客から声をかけられたとき
"How much money do you have?"とすかさず切り返して観客の大爆笑を誘ったことがあります。
トップ・プレイヤーはそれくらいの冷静さと観客を味方につける魅力が必要なんでしょう。

ところでミハエル・シューマッハ-、今季限りで引退を表明したようですね。

Posted by go2c : 2006年09月10日 19:18

>taka-mojitoさん
そうですね。
東海岸も朝は快晴だったのに、突然雷と滝のような雨が降ったりということもよくあるんで、やはり大陸と島は違うということですかね。
西海岸ゴルフ憧れます。
その節は何卒。

>go2cさん
素晴らしい切り返しですね。
2年前のシャラポワの試合でも、"Will you marry me"とノブという野次(?)が飛ぶんですが、彼女はムッとした感じで無視してました。
まあ、10代の女の子がグラフのような切り返しをしたら、それはそれで何ですが。

シューマッハ引退ですね。
デビューした時には、これほどの才能があるとは全く見抜けませんでしたが・・・また一つ時代が変わりますね。

Posted by 47th : 2006年09月12日 13:01

 
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