日本からだとテレビのニュースや週刊誌の中吊りに触れる機会もないので、日本に関する私の情報源はネットがほとんどなのですが、JR福知山線事故に関するYahoo!のトピックスを見ていると、ここ数日は、事故後に社員が宴会しただの、ボーリングしただの、ゴルフしただの、海外旅行しただの・・・そんなニュースが9割以上みたいです。
こういう行動をとったこと自体は誉められるべきことではありませんが、だからといって、このことが今回の事件やその再発と何の関係があるのか、私にはさっぱり分かりません。
というよりも、こういう情報を記事にしている時間とスペースがあるのであれば、他にいくらでも報道すべきことはあるんじゃないのかと思っていたらtockriさんが「ニュースの優先順位」ということで次のように書かれていました
読んでみたい記事 [ May 06, 2005 ]
ワイドショーは、オバちゃんむけのエンターティメント番組であるので省くとして、それ以外の「報道番組」と名乗っている時間帯が、例えば民放のテレビ局なら一週間でせいぜい数十時間ある。
その貴重な短い時間をどうやって、無数に起こる出来事に割り振るか、という優先順位付けが、ジャーナリズムとかいうやつの重要な機能なんじゃあないのかい。
そのとおりですね。本当に。
さらにいえば、今回の事件についても「無数に起こる出来事に稀少な資源をどう割り振るかという優先順位をつける作業」がどのようにやられていたのかというところに、もっと光が当てられて欲しい気がします。
「利益の前に安全が犠牲にされた」という言い方はキャッチーですけど、「安全」と一口にいっても、転覆脱線を防ぐということ以外にも、ホームへの転落、ドアの挟み込み、踏切事故、車内での将棋倒し、あるいは、もっと些細な、雨でぬれた駅路面での転落や駅周辺での交通事故、はたまた健常者だけではなく、身障者が安全に鉄道を利用できるような工夫、etc・・・・といろいろな側面があったのではないでしょうか?
その全てを無視していたのなら話は分かりますが、そんなわけないですよね。
実際には、「安全」のためなら、予算、人員あるいは時間というリソースを無限に使っていいわけではありません。有限のリソースを、どうやって振り分けていくことが最適なのか、というおいそれと答えの出ない選択問題のはずです。
「事故が起きた」という結果は大事ですが、問われるべきはリソース配分の意思決定が、どのように行われていたのかというところのはずです。
どうやって「安全」に関する経営課題を抽出、評価、決定したのか・・・JR西日本のやっていたことは、鉄道会社のスタンダードから大きく外れるものだったのか・・・
「後知恵」というのは使い方を誤ると非常に危険な結果をもたらします。
大体の物事は「後からみてみれば」いろいろと「穴」はあるものです。ただ、神ならぬ身は、何が起こるかわからない無数の可能性がある状態で決断を行わなければいけません。
別に、「だから経営陣は悪くない」と結論付けるつもりはないのですが、経営陣が悪かったのかどうかということを判断するための材料が、(私のリソースが限られているせいかも知れませんが)報道では見当たりません。
そういう意思決定の過程についての「取材」に基づく報道こそ今私が読んでみたいものなのですが・・・・限られたリソースをボウリングや宴会の内容の把握に費やす人々に、限られたリソースの中での選択の妥当性という視点を求めるのは酷ということなのかも知れませんね。
Posted by 47th : | 04:15 PM
http://WWW.ny47th.COM/mt/mt-tb.cgi/17
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コメント
47thさん、こんにちは。いつも楽しく拝読させていただいております。
今朝の読売朝刊では、この福知山線事故の記事として、社員の宴会やゴルフ、旅行のことが「不祥事12件」として掲載されていました。しかし、私もこの記事に違和感を覚えました。どうも報道すべき内容が曲がってきているんではないか、と。
私が記事を読んでいて、事実として知りたかったのは、この宴会やゴルフ、旅行というものが「会社の行事もしくは社用」として予定されていたものか、それとも会社の職員が時間外の休暇として予定していたものなのか、そのあたりの報道が見当たらなかったのです。「不祥事」とされている事例は、どれも事故発生後24時間ほど経過してのことですから、それぞれの職員の方たちが「大事故」であったことについての認識はあったと思うのですが、もしプライベートな「退職者送迎会」だったり、家族ぐるみの旅行だった場合には(その職員や家族の方々の個人の考え方の問題ではあっても)会社の姿勢というか、企業行動の倫理上の問題とは関連性が薄いのではないかな・・・と思ってしまうのです。
事故車に乗っていた運転士2名の件あたりまでは、会社の姿勢として問題視できる、と考えられたのですが、今朝の報道を見ると、もはや「ワイドショー」的な「書き物」になってしまって、47thさんのおっしゃるとおり、今後のJR西日本の事故防止のための対策検討、今回の事故の責任究明ということへ向けた議論には至らないのではないでしょうか。
ただ、報道機関の姿勢に一部理解できるところもあります。
今後、民事刑事問題も含めて、JR西日本の社員の一部が処分の対象となることは考えられますが、どんなに報道機関が叩いてみても、この企業は破綻しません。不祥事報道によって企業が倒産に追い込まれたり、上場廃止になる可能性があれば、報道の姿勢も変わってくるでしょうが、JR側は通りいっぺんの安全防止策を発表して、事故への陳謝をして、あとは時間が経過するのを待てばいい、くらいの感覚だと思いますし、「利益」と「安全」の優先順位のようなことを真剣に考えることはないと思います。それを考えるのは、一般消費者から企業の姿勢を真剣に判断されて企業存亡の危機に直面する可能性のある企業だけだと思います。
ですから、企業の姿勢に対する報道機関の「ツッコミどころ」がJR西日本からは今後も出てこないので、「ワイドショー」的な報道へと流れてしまうのではないかな・・・と、推測してしまいます。
大阪や京都にはたくさんの「JR東海」の社員の方たちもいますが、その人たちの行動についてはなにも報道されていません。やはり別会社、ということなんですよね。JR関西、JR中国など、もっと分社化すれば、今回の広島の職員の方々のように非難を受けることもなかったんでしょうね。
Posted by toshi : May 7, 2005 12:15 AM
toshiさんのツッコミ限界論は当たってるかもしれませんね。tockriさんの記事、現場感覚があり参考になります。47thさんが読みたい記事として示唆してるホントのジャーナリズムとワイドショー的ジャーナリズム(でも一部はホントのジャーナリズムよりもすごい。この構造が問題なんですかねえ)の「資質」の問題は実はここんところ47thさんが採り上げてる方法論の問題とも絡んでると思います。ある業種の「管理」って、それほど簡単じゃないと思うんです。簡単なように「語る」専門家の方は方法論的資質に問題がある場合もあります。大事なのは「知らないことは知らないと明言できること」です。これが明確だと回りは議論ができますから。マスコミの方の作法というのはどんなもんなんでしょうかねえ・・・新入社員研修資料とか興味あるなあ(^^;)。
Posted by ろじゃあ : May 7, 2005 01:18 AM
>toshiさん
コメントありがとうございます。
ブログも拝見させて頂きました。企業価値研究会の論点公開についての記事も、とても勉強になりました。(早速Bloglinesに登録させて頂きました)
閑話休題。
とおりいっぺんの対策で終わる可能性があるのは、まさにその通りだと思います。安全対策というのは機械化すれば終わりとか、経営陣が責任をとれば終わりということではないのに、そこで終わってしまうことは不幸です。
そこはマスコミの取材ルートが限られているからなのか、それともマスコミ側の取材能力の問題なのか・・・難しいところです。
ろじゃぁさんの仰っているように、方法論的なところで、まだまだ工夫する余地があるんじゃないかという気がします。
Posted by 47th : May 7, 2005 02:03 PM
私の理解は、今回問題になっている社員の宴会やゴルフ、旅行は会社としての行事であったということです。プライベートであったら、ここまで問題にはならなかったのではないかと思います。一連の行事に対しては、全額ではないにしろ、会社からお金が出ているのでしょう。当たり前のこととして、事件が起きたら直ちに会社命令でそういった行事をやめさせる措置を取らないといけないと思います。
「有限のリソースを、どうやって振り分けていくことが最適なのか、というおいそれと答えの出ない選択問題のはずです。」というコメントがありますが、正直、強い違和感を覚えます。おそらく47th様に、そういう意図はないかと思いますが、100人以上を殺しておいて、資源の最適配分の前に、絶対守らなければならない条件があるだろうに、と反応してしまいます。
公共機関だから営業停止もないし、お取り潰しもない、とJR西日本は甘く見ているのかも知れません。選択問題を出されたら、「安全第一」と答えないといけないと思います。普通、これで余裕で会社、潰れますよ。いや、まじで潰してしまえ、とさえ思えますね。結果責任の意味も込めて。
Posted by MA Advisor : May 8, 2005 09:51 AM
たしかに、MA Advisorさんのおっしゃるように、会社からお金が出ているような行事であったならば、会社命令で直ちに回避すべきであったと思います。おそらく今回も、JR西日本関連の4つの組合組織が把握していた行事のなかで調査されたもののようです。
これから「安全第一」と答えるとして、いったいどのように具体策を検討すればいいのでしょうかね。社員研修や安全装置の推進、組合との具体的な協力関係の構築などはもちろんだと思いますが、私は最終的には「競争原理の導入」しかないのかな・・と思ってしまいます。ただ、そんなことを言い出すと有効資源の最適配分という観点からは矛盾することになりそうですし・・・、むずかしいところです。
今朝(5月8日)の読売朝刊に、雪印の社外取締役の日和佐信子さんのコメントがありました。鉄道は雪印とちがって、使わないということが言えないので必死さが感じられない、したがって事故の責任を誰がとるのか、を明確にしたうえで、多くの外部の人間を役人に迎え、客の声を生かし常識を身に付ける仕組みを考えてほしい、ということでした。
この内容で本当に「安全第一」を考えている、と評価してもらえるかどうかは不明ですが、おそらく本当にここまでJR西日本の経営陣と労組が決断できるのであれば、目に見える一歩前進とは言えるのではないでしょうか。
いろいろな意見をお聞きしてみたいです。
Posted by toshi : May 8, 2005 11:23 AM
初めまして。TBさせていただきました。
ライブドアの件でマスコミにひどい不信感を抱いたのですが、マスコミに限らず、どうもいろいろなところで機能低下というか不全というか起こっているようで不安になります。
私たちが長年日常に追われ、身の回りのこと以外に関心を寄せることが少なかったことのつけが回ってきているのではないかという気がします。
無駄だと思ってもまずは選挙に行くことから始めなくてはいけないのでしょうね。
Posted by さなえ : May 8, 2005 06:13 PM
>MA Advisorさん
> 選択問題を出されたら、「安全第一」と答えないといけないと思います。
JR西日本に提示される選択問題の、安全以外の選択肢にはどういうものがあるんでしょう。
運ばなければならない人数に比べて本数が少なければ混雑がひどくなって、こんどはホームでの安全が確保できなくなりますから、運行間隔を詰めて「運搬能力を十分に保つ」のもありそうです。
あるていどダイヤが密になってくると、どこかの路線が遅れれば別の路線に影響がでて、ルーチン以外の運行になり事故の危険が増しますから、「時間を守る」というのも必要だと思われます。
ある路線の運行は、その利用者にとっては「ないと本当に困る」という種類のものですから、「運行していること=もし止まったら可及的速やかに復旧すること」というのも必要でしょうね。
47thさんが「最適配分」と仰っているのは、それらの要請をどうやって上手に全部こなすか、ということではないでしょうか。(と、勝手に解釈してみる :-P)
JR西日本の誰に聞いても「安全第一」だとノータイムで答えるでしょう。しかし「安全」というのは、ほかの要素とのトレードオフにならない部分が大きい(利益を犠牲にしても安全性は大して上がらないこともある)ため、達成が非常に難しい課題だと思います。
僕自身は、事故の原因がちゃんと解明されるまではJR西日本に対する評価を待とうと考えています。本当に100km/hで走っただけで脱線するような、そんなに安全マージンの小さい路線なんてあるんだろうかと疑問に思っています。
Posted by tockri : May 8, 2005 07:59 PM
>だからといって、このことが今回の事件やその再発と何の関係があるのか、私にはさっぱり分かりません。
きっと、そう仰られると思っておりました(笑)・・・。尼崎の影で、同じJR西の管内ですが、こんな事故も起きています。電車が入ってきていたら、額を切るくらいのケガでは済まなかったと思います。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050508-00000082-mai-soci
でもブログのお陰で、「それ、ヘンじゃない」と個人でも表明できるようになったのはいいことですよね。今までメディアに物申せる機能というのは、なかった訳ですから(せいぜい電話でクレームをつけるくらい?)。それを考えるとメディアの野放し状態というのも、空恐ろしいものが・・・。
Posted by 悪童 : May 9, 2005 05:06 AM
>MA Advisorさん
私の書き方が悪くて誤解を招いてしまったのかも知れませんが、JR西日本も含めて「安全第一」は当然ということを前提に、その「安全第一」の実現の中にとても多くの要素とリソースの制約があり、そこを直視した議論がなされて欲しいというのが私の問題意識です。
>toshiさん
ちょうどtoshiさんが買収防衛策について論じられているように、ガバナンスの仕組み(形)を透明化していくことと共に、「安全」という中身の部分にかかる判断の要素やあり方についても議論を進めていくことが車の両輪のように必要になっていくのかも知れませんね。
>さなえさん
私自身、ブログを書くまでは、自分の専門分野以外のことについては、余りよく考えずに素通りしてしまっていたような気がします。
外から与えられる情報だけでなく、自分の視点で物事を考えていくことが大切な気がします。
>tockriさん
的確な「解釈」ありがとうございます。
というか、「なるほど、自分が言いたかったのは、そういうことか」と教えられた感じです^^;
>悪童さん
視覚障害者の方の転落の話ですね。
新型ATS(ATC?)ばかりに話がいって、こういう日常の中で起こり得る部分の安全への対策が疎かにされることがないといいと思います。
こういうときに、どういうプロセスで意思決定がなされているのかという面を掘り下げるジャーナリズムが1つか2つぐらいあってもいいと思うんですよね。(もっとも、今、そういう方たちは、今まさに取材の真っ最中で、その成果は時間がたってから現れるのかも知れませんが)
Posted by 47th : May 9, 2005 11:01 AM
済みません。言葉足らずでした。
私は、マスコミに対する不信感とか、こうあるべきではないか、とか考える前に、マスコミというものはこういうものだ、という前提に立って対応をする方が多いです。全てのマスコミがそうではないと知っていますが、真実の追究は後追いになるのが常です。ちょっと実務的に過ぎますかね。
「利益の前に安全が犠牲にされた」という風にマスコミは言ってくるのは当然です。そんな時に、やれ、「置石の可能性がある」とか、「乗り合わせた職員がパニクっていたので救助活動せずに立ち去った(じゃあ、何でその後に乗務についたんだ)。」とか、「ボーリング大会、宴会していた」とかいうことはやってはいけないミスだと思います。鉄道会社でなければ潰れてもおかしくないですよ。
でもこういった危機にちゃんと(=うまく)対応できるかどうかは、マニュアルや上司からの命令ではなくて企業体質の要素(もしくは日頃の取り組みの成果)が多いと思います。私には今回のJR西日本の事故後の対応を見て、その企業体質が透けて見えてしまいます。信楽鉄道事件の件もあるので一概に私のバイアスだけ、というわけでもないと思ってます。
乱文失礼しました。
Posted by MA Advisor : May 9, 2005 11:08 AM
大変、失礼しました。どうもこの問題について感情が先走ってしまいました。コメントを削除したいくらいです。不快な思いをされた方がいらっしゃいましたら謝罪いたします。申し訳ありませんでした。
Posted by MA Advisor : May 9, 2005 01:14 PM
>MA Advisorさん
いろいろな意見があることで、考えることのきっかけになるので、よろしければコメントをこのまま残させて頂ければ幸いです。
あと、仰るとおり、マスコミのあるべき論とは別にして、JR西日本のPublic Relationsへの対応には、いろいろな疑問があるのでしょうね。かつて雪印でもそうだったように、そうしたPRが企業の死命を決してしまうこともあるわけですから、そうした意識を持つことが重要だというのは、そのとおりだという気がします。
Posted by 47th : May 9, 2005 04:57 PM
ブログとみなさんのコメントを読んだ後、偶然ブログ徘徊中になるほどな〜と思う内容がありました。コメントにいくつかあるマスコミ論に近いのですが。 たれ込みのようでなんだか場違いなのかもしれませんが、ご興味あるかもと思い・・・。
ー清谷防衛経済研究所 ブログ分室ー
http://kiyotani.at.webry.info/200505/article_29.html
(以下、清谷氏のブログ抜粋)
以前このブログでも取りあげた、JR西日本の記者会見
「遺族の前で泣いたようなふりをして、心の中でべろ出しとるんやろ」「あんたらみんなクビや」
と息巻いていた記者に関する「『記者会見で罵声』を浴びせた『ヒゲの傲慢記者』の社名」という記事が週刊新潮5月19日号に掲載されており、その記者の写真も公表されています。
「記事によるとこの記者は大阪本社社会部の遊軍のT記者、とイニシャルで書かれていました。で、早速、読売新聞東京本社の読者センターに訪ねたところ、名前は教えられないとのことでした。ぼくらのようなフリーランスのジャーナリストは常に名前を出して署名原稿を書いているわけです。なんで大きな組織に所属している記者が氏名を公表できなんでしょうか。同社の社長で主筆の渡辺恒雄氏だって本名で原稿を書いているでしょうに。そういう意味では日本の新聞記者はジャーナリストじゃありませんね。」
Posted by にょぶろ : May 12, 2005 01:47 AM