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Second Thought about Spring 2006 Classes

一応、興味のある授業はひととおり聞き終わったところで、今学期の受講科目について、ちょっと変更しました。

前回は、KahanのCorporate Lawのゼミをとると書いたのですが、やっぱり落とすことにしました。まあ、個人的な都合もあるんですが、何で気乗りしないんだろうということをつらつらと考えてみると・・・

まず、講師側の「やる気」が一番大きいような気がします。前回の時点で6頁の裁判所の判決だけが配布されているだけという話をしましたが、結局、ゼミ当日までSyallabusはアップされませんでした。
そのSyllabusは、こちらなのですが・・・まずは、この最初の2回と最後の3回は、ほとんど何も決まっていないも同然です。
やはり最初の数回、というか、特に初回は、ゼミの「顔」というか、そのコースで講師側が何を伝えたいと思っているのかというメッセージを伝える場であるべきなんじゃないかと思います。これからまるまる4か月付き合うわけですから、コースの意図するところや、メソッドについての相互理解を形成することが必要なのに、これだけで何か拍子抜けがします。

それでもSyllabusのトピックや論文の選び方が興味をそそるものであれば・・・うーん、State Law Competitionを3回も使ってやるのかぁ・・・Takeover関係は2回で、それぞれ2論文ずつだけを厳選すべきところで・・・StoutとBebchuk・・・悪くはないけど、2つだけ選べと言われたとき、これを選ぶかぁ、まあ、悪くないけど、微妙・・・ガバナンスの話はInstitutional Investorだけかぁ・・・Securities Fraudと言いつつ、要するに原告株主問題かぁ・・・etc...

まあ、何か深い考えがあってのことだと思うんですが、何だか波長が合わない・・・というか、多分、私がPolicy Analysisということで、このゼミに期待していることと微妙にずれている感覚があるんですよね。(ところで、もし自分が会社法のこういうゼミをやるとしたら・・・考えてみると面白そうですね)

ただ、これは結局、講師との波長が合わなかったということの後付の理屈かも知れません。なにせ、結局、1回目の授業はDisneyのオピニオンをベースに、だらだらと事案の分析をしていくだけで、Policy Analysisではなく、単にCase Discussionの域を出ない上に、学生からの全く事案から外れた上に現実的でない問題設定に引っ張られて、議論の収拾がつかない状態になっていったりと、何だかよく分からないまま終わってしまいました。

他にも、4,5回(これもはっきりしないし、テーマを自由に選べるのかも有耶無耶)はコメント・ペーパーを提出する必要があり、どうもこれとプレゼンテーションでグレードが決まるというのもネックでした。
コメント・ペーパーはディスカッションの下地をつくるという点では有用なのは分かるんですが、性質的に関連文献や議論に当たりたくなるところがあるので、これをコメント・ペーパーでやっていたら他のことができなくなってしまいそうです(しかも、英語で書かないといけないというもネック。
というわけで、最後にある程度分量のあるターム・ペーパーを提出する方が性に合うというところもありました。

以上、様々な理由によりKahanのCoporate Law: Policy Analysisは落とすことにして、代わりにAntitrust Issues in the Distribution of Goods and Services (Scher)をとることにしました。

教授は実務家・・・というか、去年研修していた事務所のパートナーで顔は知っていたのですが、向こうはこっちを覚えていないだろうと高をくくって、単なるCourse Shoppingのつもりで行ったら、顔見知りのAssociateも来ていて、ばっちり顔を覚えられたこともあり、あと、内容的にも秋学期に手薄だったVertical Restraintで、Robionson-Patmanもやるということなので、こちらをとることにしました。

まあ、せっかく秋学期Antitrustに5単位をつぎ込んだので、この際、更にAntitrustに傾斜するのも悪くないかなというところで^^

・・・というわけですので、以上で春学期の受講科目になりそうなので、ブログをお読みの方で、一緒の授業をとられる方がもしいらっしゃったら、どうか宜しくお願いいたします^^ 


Posted by 47th : | 06:30 PM

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